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おちゃめくらぶ掲示板

1625御茶目菜子:2013/06/25(火) 23:59:48
一点透視を正しいパースで描く方法
一昨日は自然なパースで絵を描くためにカメラ位置の設定の重要性について書いたにょ。

 自然なパースで絵を描くためにはカメラ位置の設定が重要
 http://6407.teacup.com/ochame/bbs/3886

その中に出てきた一点透視を正しく描ける作図法としては「足線法」と呼ばれているものが
あったけど一昨日に名前だけ挙げたので具体的にどのようなものかをごく簡単な例で説明だけ
行うことにするにょ。
例えば3m四方のタイルを立点(カメラ位置、以下SPとする)から7m、アイレベル3mで見た
場合のカメラ視点ではどのように見えるかを描いてみるにょ。
まず最初に描くのは上から見た図にょ。
方眼紙などを用意して3mに相当する正方形を描くにょ。
それを投影する画面(以下、PP)を適当に決めるにょ。(SPに近づければ縮小され、離せば
拡大される)
ここではPPをSPから5mに設定するにょ。
正方形の各頂点からSPへと線で結びPPと交わる点が投影される正方形の各頂点が決まるにょ。
その線から垂直に線を下ろすにょ。(これを足線と呼ぶ)
あとは、消失点からのパース線に沿った線とのその足線との交点で投影される正方形の形が
決定されるにょ。
それを実際に作図したのがこれにょ。(右半分の解説は証明なので作図するだけなら不要)
http://twitpic.com/cz4tlk

この作図法を元に比例計算をすると1辺3mの正方形のタイルの奥の辺は見た目が2.1mになって
いるにょ。
また、一昨日に書いたような横からのアングルにおいては比例計算で奥行きが求めることが
できるにょ。(タイルのように床にあるものならいいけどそうで場合はそのオブジェクトの
高さとアイレベルの差分をとったものを実質的なアイレベルとすれば同様に単純計算が可能)
それを元にすると見た目の奥行きは0.9mになるにょ。
同様にして奥側の辺の見た目の長さは2.1mになるにょ。

横からではなく立点(SP)から見た図を元に計算もできるにょ。
消失点を点Vとすると三角形VBC(足線法による作図では三角形VQRに相当)と三角形VAD
(足線法による作図では三角形VPSに相当)は相似で相似比は0.7であるためADの長さ
(見た目の奥の辺の長さ=辺PSの長さ)は2.1mになるにょ。
三角形VBCの高さが3m(アイレベル)なので三角形VADの高さは2.1mとなり四角形ABCDの
見た目の奥行きは3m−2.1m=0.9mとなるにょ。

3D座標を元に演算をするという方法もあるにょ。
カメラ位置を原点(0,0,0)に設定し、カメラの向きはZ軸に平行(一点透視であるため)と
するにょ。
そして、正方形A、B、C、Dの各座標をA(-1,-3,10)、B(-1,-3,7)、C(2,-3,7)、D(2,-3,10)と
設定するにょ。(真上から見た場合には四角形ABCDは1辺の長さが3の正方形になる)
手前の辺BCが画面上で300pixelになるような投影倍率に設定し画面上の消失点の座標を
VX、VYとするとA、B、C、Dの各座標の投影したものをP、Q、R、Sとした場合に次のように
なるにょ。

  P(VX-70,VY-210)、Q(VX-100,VY-300)、R(VX+200,VY-300)、S(VX+140,VY-210)

PQ間のY座標の差(見た目の奥行き)は90pixelになるにょ。
奥側の辺の長さは210pixelになるにょ。

当たり前のことだけど足線法だろうと横から見た場合だろうと立点(カメラ位置)から
見た場合だろうと3D演算だろうと全部同じ結果(手前を3mとしたときには奥の辺の長さは
2.1mとなり見た目の奥行きは0.9m)になるにょ。(これはパースの大原則を元に同じように
計算しているため見る角度(見る位置)が変わっているだけで基本的な計算方法そのものが
変わってないため当然の結果だけど)
したがって、特定の方法が正しく特定の方法が間違っているというのではなく自分がベター
だと思う方法でやればいいにょ。(足線法が一点透視において正しいのは一点透視は奥行き
のみパースがかかり「距離に反比例した大きさになる」というパースの大原則を使って
相似を用いて作図しているから←これは証明部分を見れば一目瞭然)

また、製図ではないならばそこまで厳密に行う必要はなく手前の辺の大体0.3倍くらいの
奥行きになっているくらいの目分量で問題ないにょ。
それに「距離7m」という設定通りに書く必要性がなければ極端にイメージと異なるもの
にならない限りは大丈夫なので感覚で描いても問題はないにょ。(数値で出すというのは
その感覚がよく分からない人でも客観的に分かるようにするためのものにすぎない)
「7m離れて見た」という具体的な数字はまず出ないため7mが5mになっても10mになっても
背景としてはほとんど影響がないからね。(レンズの画角が変わるだけなので)
背景の建物などのバランスで距離(画角)は調整するといいにょ。
ただし、カメラ位置はちゃんと把握してその位置で統一しておかないと一昨日に書いた
ように他との整合性が取れなくなるため不自然になってしまう恐れがあるにょ。

一昨日分に追記で書こうと思ったら行数制限で書くことができなかったにょ。
さすがにテキストサイズ32KBオーバーというのは大きすぎたかもしれないにょ(笑)




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