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おちゃめくらぶ掲示板

1038御茶目菜子:2012/05/24(木) 23:40:48
デジタル一眼がこの先生き残るためには
ペンタックスが防塵防滴ボディのデジタル一眼レフ「K-30」を発表したにょ。
http://dc.watch.impress.co.jp/docs/news/20120522_534384.html
このカメラの特色は価格にあるにょ。
米国での価格はボディのみで849.95ドル、標準ズーム付きのレンズキットが899.95ドルと
なっているにょ。
日本での発売は未定であるもののこの価格を考えると単純計算ではレンズキットで7万円台
1ドル100円計算でも8万円台になるからね。
実際はこれより安価なデジタル一眼はあるけどそれはどれもが入門機であり中級機の開始
価格でこの価格は異例の安さにょ。

それでは、入門機、中級機に具体的な定義があるのかと言われたらそれはないにょ。
実際はメーカーの主観(その製品が対象となるユーザー)で決まってしまうわけだけど
それに関してはそれほどメーカー間に認識の違いがあるわけではないためある程度機能面で
判別が可能になっているにょ。
それをまとめると下記のような感じにょ。

 《デジタル一眼の入門機と中級機の違い》
              入門機      中級機
 (1) ファインダー    ペンタミラー   ペンタプリズム
 (2) ボディの防塵防滴   なし       あり
 (3) 操作ダイヤル     1つ        2つ
 (4) サブ液晶       なし       あり

(1)やはり、一番の違いはファインダーにあるにょ。
一眼レフはレンズから入ってきた像を(光学的に)直接ファインダーで見ることができると
いうのが最大の特色となっているけどそのためにはクイックリターンミラーが必要不可欠と
なっているにょ。
これの有無が最近急速にシェアを伸ばしているミラーレスとの最大の違いになっているにょ。
その中間的存在としてソニーが発売しているTRM(トランスルーセントミラー)を搭載した
αシリーズがあるにょ。

α55から始まったTRMの搭載はソニーのデジタル一眼レフの方向性を大きく変えるものになって
いるにょ。
TRMによってクイックリターンミラーのようにミラーそのものを高速に動作させてセンサーと
ファインダーへの光の進路を変える必要性は無くなったため安価な機種でも高速連射が
可能になったのだけどその代償としてOVF(光学ファインダー)を失ってしまったにょ。
昨今はEVFの進化は著しく「EVFはOVFと比べて劣る」という単純なものではなく拡大して
ピント合わせができたりホワイトバランスや各種フィルタをかけた状態を確認しながら撮影が
可能ということでOVFには真似できない部分もあるもののOVFが不要ならばミラーは必要なく
ミラーレズでも十分となってしまうからね。
実際、TRM搭載のαシリーズは位相差検出方式のためだけにわざわざミラーを搭載している
わけなので像面位相差検出方式のセンサーが主流になればTRMを搭載する意義はほぼ無くなって
しまうと考えるとデジタル一眼とミラーレスとの過渡期の製品と私は感じてしまうにょ。
レンズとセンサーとの間にTRMという余分な光学系があるため解像面でも不利になってしまうと
いうことを考えると現時点でEVF+位相差検出方式に価値を見いだせる人のみに大きな
メリットがあると思われるにょ。

さて、一眼レフの最大の特徴となっているOVFだけどこれもペンタミラーとペンタプリズムと
2種類あるにょ。
ペンタミラーは単純にミラーを繋ぎ合わせてクイックリターンミラーから導かれた像を
ファインダーへと導いているため構造が単純であり低価格が実現可能でさらに中が空洞である
ために軽量化も可能となっているにょ。
しかし、その反面構造上どうしてもファインダー倍率や視野率を上げることが難しいにょ。
そして、MFでのピント合わせも難しくなっているにょ。
実際、手元にあるPENTAX K200D、ニコンD50ともにファインダーで得られたものと実際に
絞り開放で撮影したものとを比較するとまるで異なるものになっているからね。
これがペンタプリズムだとファインダーと実際に撮影されたものとのギャップがかなり
縮まるし、ファインダー倍率や視野率も高められるにょ。
その代わり高い加工精度が要求されるため高コストであり、ガラスの固まりであるため
重量面でもペンタミラーと比べると不利になるにょ。
そういうことから低コスト、軽量化が求められる入門機ではペンタミラーが採用されており
ある程度こだわりを持った人が買うであろう中級機にはペンタプリズムが採用されているにょ。

(2)ボディの防塵防滴はかつてはプロ機や上級機の仕様だったにょ。
というのもやはりコストや重量面で不利になってくるからにょ。
最近は中級機でもほとんどの機種が防塵防滴(ただし、JIS防水規格であるJIS IPXでどの
程度なのかというのを謳っている機種はほぼないため具体的にどの程度まで耐えられると
いうのはメーカーや機種によって異なっていると思われる)機構を採用しているにょ。
中には2008年に発売されたK200Dのように入門機で採用されたという事例もあるにょ。
とはいえ、やはりコスト面や重量面で不利になるため入門機で採用されることはほぼ無くて
中級機の証ともいえるにょ。

(3)(4)ダイヤルや(本体上部にある)サブ液晶だけどこれもコスト面の問題が絡んでいると
思われるにょ。
かつてデジタル一眼レフが高価だった時代(初代EOS Kiss Digitalが登場前)はボディにも
それなりにコストが掛けられていたためにサブ液晶(銀塩一眼ではこれが唯一の液晶表示
パネルだったのでこの本体上部の液晶モニタを「サブ液晶」と呼ぶようになったのは
デジタル一眼が普及してからだと思われる)が省略されることは無かったし電子ダイヤルが
2つの機種が主流だったにょ。
デジタル一眼において廉価な入門機が登場してきてからはコストの制約が大きくなりこれは
真っ先に削られてしまったにょ。(とはいえ、私が所持しているK200DとD50はいずれも
入門機にもかかわらずサブ液晶を搭載しているためサブ液晶の廃止は入門機の登場と同時
ではなくコスト面の制約とともに徐々に行われてきたのが分かる)
もちろん、コストだけではなく入門機で小型、軽量を実現するために省略したというのも
1つの理由にょ。

これらを見てのように中級機と入門機の仕様の違いは低コストや小型軽量化のためという
のと上位モデル(中級機)との差別化をするためという2面の理由によるものといえるにょ。
ニコンのデジタル一眼においてはD40以降は入門機はボディに内蔵のAF駆動用モーターを
省略しているにょ。
これは小型軽量化が主な目的だろうけど中級機との差別化とも言えそうにょ。
もっとも、昨今はレンズ内にAF駆動用モーターを内蔵したAF-Sレンズが主流となっているため
一般ユーザーがこれを不利な差別化と感じることはなく従来のレンズ資産や旧モデルの
レンズを中古などで購入する場合のみにその問題点があるというだけにょ。
とはいえ、まだAF-S化してないモデルも現役レンズの中にあるし、サードパーティ製の
レンズにはAF駆動用モーターを内蔵していないものも現役としてラインナップされている
ということも事実にょ。(旧製品だとAFだけではなくAEも使えないモデルもある)
そのため旧製品だけではなく現在発売されているレンズの一部でAFが使用できないという
ことを考えると個人的にはあまり積極的にニコンの入門機を買おうとは思えないにょ。
その点、ペンタックスならば入門機と中級機でニコンのような差別化はしていないにょ。

あと入門機と中級機との違いには連写速度もあるにょ。
ただし、これは2〜3コマ/秒だった入門機で5〜6コマ/秒の機種が登場してきた現在となっては
中級機では差別化はかなり難しくなっているにょ。
差別化をするならば8〜10コマ/秒程度の速度が必要だけどそのためにはシャッターユニットを
一新する必要があるからね。(EOS 7Dの後継機種となるAPS-Cフラッグシップ機は10コマ/秒
になるというウワサがある)
それに上級機であるD800も(DXにクロップ時を除き)4コマ/秒程度の速度しかないため
そのグレードと連写速度との関連性はほぼ無くなってしまっているにょ。(単純に連写速度
だけを見たらD800は入門機以下になってしまうけどD800を入門機と考える人はほぼ居ない
と思う)


さて、こうやって見てみるとK-30はサブ液晶以外はすべて中級機の条件を満たしているため
これを中級機と呼んでもそれほど抵抗はないにょ。
とはいえ、これはあくまで絶対的な基準ではないためこれをハイグレードな入門機とメーカー
側が言えば防塵防滴のK200Dという前例があるためそれはそれで納得してしまうにょ。
キヤノンのEOS 60Dも作りが安っぽい中級機という認識だったけどメーカー側がKissの上位と
なる入門機と言ってからはその認識が変わったからね。(ただし、入門機というには当初の
価格が高すぎたのが今度は問題となったけど)

K-30のスペックを見ると廉価K-5という感じだけど最新のセンサーで1600万画素という点も
魅力になるにょ。
画素数においては、昨今はニコンD3200やソニーα65のように入門機でも2400万画素という
時代になってきているので中級機とは画素数で逆転現象が起きているのだけどレンズキットで
ほぼ完結するであろう入門機ではいくらコンデジと比べて1桁大きなAPS-Cセンサーとはいえ
2400万画素はオーバースペック(レンズが解像しきれない)となっており、ファイルサイズが
大きくなったり暗所性能がダウンすることを考えるとあまり好ましい状況ではないにょ。
そういう面では現在のレンズ性能やセンサー性能を考えるとAPS-Cで1600万画素というのは
ベストチョイスではないかと思われるにょ。(個人的には1000〜1200万画素でもいいくらい
だけど多くのレンズは1600万画素程度ならば十分に解像できるし1200万画素に下げたからと
いって明確に暗所性能に差が出るとは限らない)
あとAFも新開発のSAFOX IXi+が採用されているためペンタックスがニコンやキャノンと大きく
劣っている動体のAF性能がどの程度向上しているかも気になるところにょ。

ニコンD4 vs EOS 1DXやニコンD800 vs EOS 5D MarkIIIを見てのようにプロ機や上級機での
2強対決が最近話題となっており、中級機は両社ともずいぶんご無沙汰だけどやはり
デジタル一眼の需要を大きく左右するのはこれからは中級機になるのではないかと私は
思うにょ。
恐らく入門機はどんどんミラーレスへとシフトしていくため現在は数量面で圧倒的なシェア
となっている入門機のデジタル一眼はシェアを失うことになりそうにょ。
そのためには中級機を広くユーザーにアピールしておく必要があるにょ。
そうすれば、いくらミラーレスがシェアを獲得しても一眼レフの時代が終わる(現在の銀塩
一眼のように一部の愛好家のみが支持して事実上市場からは姿を消す)ということはないの
ではないかと思うにょ。

その大きな役目を担っている中級機だけどとりわけ重要なのが(1)に書いたペンタプリズム
搭載による光学ファインダーにょ。
今後どれだけEVFが進化してもこのペンタプリズム搭載のファインダーがある限りデジタル
一眼のシェアは完全にミラーレスに奪われることはないと思われるにょ。
逆に言えばデジタル一眼の入門機のシェアはほとんどミラーレスに奪われてしまうという
恐れがあるということにょ。
したがって、今後の長いスパンで考えるとメーカー側はデジタル一眼のメリットをユーザーに
アピールしそのメリットが最大限に生かせる中級機がミラーレスの浸食の防波堤になるのでは
ないかと思われるにょ。
そのためにはペンタプリズムファインダーを搭載した廉価な中級機が登場することは良いこと
だと思われるにょ。

また、1インチ〜APS-Cという大型のセンサーを搭載したミラーレスに対してAPS-Cセンサーを
搭載したデジタル一眼はいくら中級機といっても画質面のアドバンテージはそれほど多くは
ないため「デジタル一眼はミラーレスより画質面で優れる」とアピールするならばフルサイズ
センサーを搭載した機種が必要になるにょ。
とはいえ、現行ではプロ機を除けば各社ともに実質1モデルしかないにょ。
しかし、先日D800を発売したニコンは廉価版フルサイズとなるD600(?)を用意している
らしいし、キヤノンもそれに対抗する機種を用意しているというウワサがあるにょ。
そして、ソニーもα99(?)を廉価フルサイズとして発売するみたいにょ。
数量面では多いデジタル一眼の入門機は今後ミラーレスにシェアを奪われていき将来的には
デジタル一眼で生き残るのは現行の中級機以上になるのではないかと思われるにょ。
したがって、それらをより買いやすい価格にしていくことが今後は重要になっていくため
今回発表された廉価中級機となるK-30やニコンやキヤノンが発売を予定している廉価フル
サイズ機はかなり、今後、重要な存在になりそうにょ。

いくらミラーレスが普及しようともデジタル一眼のプロ機が簡単に消滅することはないため
「デジタル一眼が終わる」なんてことはないけどある程度の市場規模がないと個人が購入
可能なレベルの価格帯にはならないためその市場を失わないためにもミラーレスに負けない
ようなものであり、かつ個人に手が届く範囲内でデジタル一眼のメリットをアピールできる
ような機種を出し続ける必要があるにょ。




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