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翻訳者
:2017/02/10(金) 23:20:07
【お題キャラ:二子石希望&桜火】
【お題:妊娠した女生徒のためにカンパを集めよう+闇鍋大会+相性占い】
【書いた人:翻訳者】
すき、きらい、すき、きらい、すき……。
誰かが誰かを好きになろうとしている、嫌いになろうとしている?
暗闇に閉ざされつつある冬の教室で、ひとりの女生徒がつぶやいている。うつむいたままで、花をちぎっている。
花びらの数は手に取った時点で決まっているんだから、本当だったら何の意味も無いってわかり切っているはずなのに、ぐすぐすと振り切れない涙と一緒に繰り返していた。
今日の掃除当番はさぼり屋だったのが少し有難くて、それでも女生徒は桜の花びらと一緒に眠りに落ちていった。
落ちていく、落ちていく、落ちていく。
何もない空間を堕ちていく。やみのなか、きっとおなかの中といっしょだね。
「ね、――さんのためにカンパを集めようよ」
「おいおい、何のために? ×××のかよ、育てるのかよ、犬猫じゃねえーんだよ」
「なんだよ、男子ぃ。そんなこと言って金出したくないだけじゃないの?」
「そーだよ。金出すってのは責任取るってことだろ? 大して知りもしないクラスメートのためにいつまでも金出し続けられんの」
「……、っすよ」「なんだって?」
「※ろせばいいんでしょ!」
(やめて!!!!)
結局、それしか言えなかった。知られたくなかったのに、いつの間にか噂は教室を席巻していた。
その時はやめてくれた。母親になるはずの人が叫んだから。
だけど、次にやって来たのは冷たいだけの視線だった。いくつものフィルターを通していて、まだ突き刺さっていく。
人のうわさなら二か月半もすれば消えてなくなるんだろうけど、あいにく噂は現実で――、お節介な女子がカンパを持ち掛ける、自称現実を見てる男子は見ないふり。
先生とかいう人もお父さんも見て見ないフリ、こんな現実みたくない!
「ならば、せめていい夢を」
優しげな言葉と共に、闇の向こう、頭が上で足が下で、ふわりと着地していた。
白い砂は暗い暗い海の底か、それとも時々金曜日の夜にやってるアニメで見る腐った海の底みたいだと普通の人だったら言うだろう。
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