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川淵三郎 虹を掴む (FOOTBALL NIPPON BOOKS) | 川淵 三郎 |本 | 通販 | Amazon
https://x.gd/zhKCC
★★★★★ キャプテン、ありがとう…
2006年6月7日に日本でレビュー済み
私はいわゆる「ドーハの悲劇」をきっかけに、急速にサッカーファンとなったクチだが、
実は、私をサッカーの虜にしたのは、この川淵三郎氏に負うところが多いだろう。
私の目にバブルの象徴と映ったJリーグの誕生は、
その煌びやかさに、不快感を覚えることの方が多かったのだが、
川淵氏のコメントを耳に目にする度、Jリーグの表層的な華美さに目を背け、
とりあえず、その真髄に信頼してみよう、と思わせる清廉さが感じ取れた。
Jリーグの掲げる100年構想という、目先にとらわれない精神性も本物を思わせた。
また、常日頃の選手への温かな視線や、サポーターを思いやる態度には
父性愛が感じ取れ、スタジアムで氏を見かけると、妙な懐かしさと嬉しさを覚える対象でもあった。
しかし、直接、この本を手にしようと思ったきっかけは、
氏がジーコ代表監督の更迭を考えたこともあった、という本の紹介に触れたからだ。
なぜか、サッカー関係者を始め、マスコミ、サポーターの多くに評判の良くないジーコ監督だが、
私はジーコの監督ぶりを愛して止まない。
そこには終始、選手への絶対的な信頼が感じ取られ、
大人として成熟したジーコの采配ぶりには、試合の度に、深い敬意を示さずにはいられなかった。
いつだったかジーコのコメントに「私が間違いを犯さないよう、何度も祈った」というのを見かけ、
ジーコの根底に、宣教師によってブラジルに伝えられたキリスト教信仰があることに気づかされ、
はっとする事もあった。
信頼を寄せる川淵氏が、私の敬愛するジーコを更迭?
その真意を知りたくて、331頁に及ぶこの本を読んだ。
結論を言えば、この10数年、日本のサッカーを愛してきた私にこの1冊は、深い感慨を残す1冊となった。
川淵三郎とジーコと藤田俊哉。
私をサッカーに惹き付けて止まなかった三人が奇しくも、一瞬、一つの点で結ばれていたとは。
読むべきして読んだ1冊。この本に導かれた偶然に心から感謝している。
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