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Taromati(橘花&斗和)
912
:
任意たん
:2014/03/22(土) 20:51:30
912 :任意たん [sage] :2007/06/09(土) 19:56:40
>>905
の後日談。ちと収まりが悪かったので。
(以下、長文失礼)
……
午後一一:〇〇すぎ橘花の自室にて。パジャマ姿の橘花が、携帯電話を
片手に深呼吸し、意を決したようにとある短縮ダイアルをプッシュする。
……
「あ、夜分遅くにすみません。私、橘花です。お休み前にごめんなさい」
「――あ、はい。ええと少々うかがいたいことがありまして……」
「あの、今日のデートはその……どうでした、か?」
「あ、いいえ! 私は、一緒にいられて楽しかったのですけど、
でもよくよく考えたらお互い作業ばかりで、あまりお話し
できなかったから……。
それで、その……退屈じゃなかったかな……って」
「……え? ほ、ほんとうですか。ほんとうに、退屈じゃなかった
ですか?」
「そ、そんな。私は、一緒にいられるだけで嬉しいですから……」
「はい……はい。またお暇なときにでも、ぜひ」
「……はい。私も……」
「ええ。こんな夜遅くにすみませんでした」
「……じゃあ、お休みなさい」
携帯を閉じ胸元に抱きしめ、ひとり浸っていたその時、とつじょ
耳元で斗和の声が響いた。
「き〜っ〜か〜」
「ひゃっ、ひゃあ! とと、斗和! なんですか、いきなり!」
あわてふためく橘花に、斗和は意地悪そうににやにや唇をゆがめて
いった。
「み〜た〜ぞ〜……やるなあ、お前も」
「み、見たってなにをです?」
必死で平静を装うが、動揺のあまり声が裏返っていた。斗和は
それを聞き逃さず面白そうに答えた。
「なんちゅーか、お熱いなあと思ってな。いやあ、若いってのは
いいねえ。青春だよなー」
腕組みして首をふる。やけに年寄りじみたものいいに、橘花は
冷静に突っ込んだ。
「……なんか、おばあさんみたいですよ、斗和」
「グサ」
豊満な胸元に手を当て、横目で橘花を見た。お互い視線が交わり、
どちらからともなく笑いあった。
ひとしきり笑ったあと、斗和は橘花のすぐ脇に腰かけ、微笑み
かけた。肩に手をおき、いう。
「ま、それはともかくよかったな」
「ええ」
「これで安心して眠れるな」
「そうですね」
幸せそうに微笑む橘花へ斗和は眉をひらき、立ち上がっていった。
「じゃあ、もう遅いからな」
「はい」
「もうアイツもこないだろうし、俺も寝るわ」
「ええ」
橘花の部屋から出る寸前、斗和の声が薄闇に響いた。
「おやすみ、橘花」
「おやすみなさい、斗和」
〜fin.
ここまで読んでくれた人がいたらありがとう。
もうこれで終わり。最後。長文、ホントスマンかった。
――以上。
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