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常夜灯 確認

465カタストロフィが許さない:2014/02/03(月) 21:06:59
ある日、くたびれた顔に笑顔を貼り付けた彼がやって来た。1週間ぶりである。
毎日のように訪れていた頃がおかしかったんだと、ひたすら彼女は自分に言い聞かせていた。やはり、彼は気付けなかった。
彼は彼女に語りかけた。学校のこと、家族のこと、そして、自分のこと。

「絶対助けるから。」



その言葉がとどめだった。



堰を切ったように泣き出した。泣きながら言った。もういいと。
困惑する彼に、しゃくりあげながらもうやめてくれと頼み込んだ。
彼女の望みは長く生きることより、少しでも彼と一緒にいることだった。だが、彼は引かなかった。
大丈夫だからと、絶対助けるからと。
そんな彼を前にするのに、彼女は耐えきれなくなっていた。ダムの決壊とともに溢れ変えった感情のまま、彼女は彼を拒絶し、追い出した。



奇しくも、その翌日だった。
彼女の延命のための資金が、底をつき始めたことを彼が知ったのは。


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