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特価品 食品専用

686Socket774:2018/05/31(木) 16:29:29 ID:dOmXFlU.0
>>685
■支給額を減らすとどうなるか

さて、このニュースが3月に大々的に報道されて以来、ドイツ国民の間で、俄かに不満が燻ってきた。

労働者を平等に扱うのは正しい。しかし、経済状態のまるで違う国の子どもたちが、
ドイツの子ども手当をそのまま受けることは果たして平等なのか、という疑問だ。

そこで、外国に置いている子どもに出す手当ては、
その国の物価にシフトさせるべきではないかという声が高まってきた。
しかし、そうはいっても、規則はドイツ政府の思うように変えられるわけではない。

すでにEUというのは、自分の国のことを自分で決められない仕組みが出来上がっている。
加盟国が多数決で、いや、内容によっては全会一致で決めなければならないが、
子ども手当に関しては、そもそもEUの他の国々は、ドイツが大盤振る舞いをしてくれることに対して何の異議もない。

自分たちの国民が大勢ドイツで働いている。彼らを通じて子ども手当が流れ込むのは、いわば大歓迎だ。
そんなわけで、前独財相(CDU・キリスト教民主同盟)が、EUで改訂の意思を示していたものの、
結局、何も動かなかった。

しかも、3月に発足した現在のドイツの内閣では、財相はSPDに変わった。
SPDは、原則として労働者の権利を重視するので、
子ども手当の切り下げに諸手を挙げて賛成するわけにはいかないだろう。

実は、外国にいる子どもたちに対する子ども手当の問題は昔からあった。

1960年、70年代、子沢山のトルコ人労働者が、祖国に5人も、6人も子どもを置いてドイツで働いていたため、
その子ども手当が嵩んだ。当時のトルコ人労働者は、トルコの中でも最貧の地方から来ていた人が多かったので、
おそらくそういう土地との物価の差は、10倍ぐらいはあったと思われる。
ドイツの子ども手当の威力は物凄かったはずだ。

そこで、当時のドイツ政府は、トルコ人の子ども手当の金額を減らすため、国に置いてきている子どもに対しては、
現地の物価にシフトした額を支給することを決めた。
すると、その途端、多くのトルコ人労働者は、国の子どもたちをドイツに連れてきてしまった。

ちなみに、現在、ドイツには、トルコ人と、すでにドイツに帰化した元トルコ人が、350万人も住んでいる。
EU全体でトルコ系は700万人いるので、その半分がドイツで暮らしている計算だ。
最近、そろそろ4世が生まれ始めているが、未だにうまくドイツに溶け込んでいない人たちも多く、
これまでもしばしば「トルコ移民の統合」が問題になっていた。

■日本の移民政策の参考に

ところが2015年、100万人近いシリア人やアフガニスタン人や、その他の難民を装った人々が入ってきて以来、
トルコ人の問題など、どこかにすっ飛んでしまった。

ドイツの外国人問題は、以来、大混乱したまま、収束の気配もない。
しかも、平等にしようと努力すればするほど、ドイツ人の中に不公平感が生まれ、
あっちでもこっちでも揉めている。治安も悪くなってしまった。

日本も近年、外国人労働者が増えていて、対応しなければならない問題は多い。
来る側にとっても、受け入れる側にとっても、なるべくウィンウィンの関係が築けるよう、
日本も移民政策を慎重に考えていく必要に迫られている。

私が一番大切だと思うのは、対立に発展しそうなことは、新芽のうちに摘んでしまうことだ。
そのために、ドイツの過去、そして現在進行中の事情は、大いに参考になるのではないか。 現代ビジネス


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