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【新企画案】東方リレーSS企画スレⅡ【募集中】

59 ◆Ii/3o0rEtg:2012/03/13(火) 01:12:59 ID:Rr0r67Kk0



巨大な炎が迸り、一瞬の間を置いて青竹の群れが悉く斬り倒された。
倒れた竹の断面は黒く炭化している。レーヴァテインはその名に恥じない威力を持っていた。
満足げにレミリアがふっと笑みを浮かべる。
しかしその直後、レミリアはその直後にふらりと足を崩し、地面に剣を突きたてて何とか倒れないように堪えた。

「……なるほど、威力は申し分ないけど、相応に体力を消耗するらしいわね」

アリスが気遣わしげに、大丈夫、と聞くと、レミリアは平気だというように目で返した。
しかし幼い白皙の顔には、やはり疲労の色が浮かんでいる。レーヴァテインはその破壊力相応に使用者の体力を奪い取る代物らしい。
鞘に剣を収めると、レミリアはアリスと神子の元へと戻った。

「この程度なら問題ないわ。そろそろ行きましょう」
「……それもそうね、時間が惜しい状況だもの」
「わかりました。もう一度確認しますが、目的地は人里ですね?」

疲労感を矜持で繕ったレミリアが言うと、アリスが瞼を閉じて頷き、神子が確認の意味を含めてそう返した。
永琳の部屋で武器を手に入れたあと、レミリアと神子は日を遮る物を探し、アリスは部屋の物を作って何か作れないかと試していた。
魔法使いというものは、普段から研究で砒素や水銀といった様々な材料を取り扱うので、薬や毒の調合はお手の物なのである。
レミリアたちは予備も含めて二本の和傘を調達し、アリスは治療道具を纏め、それから薬味箪笥の材料でマジックポーションを作り出した。
そして合流したあと、目的地を話し合って、出立の前にレーヴァテインの破壊力を試したのである。既に準備は整っていた。

「ええ、そこで打倒主催を目指す仲間を集めるわ。でも、戦闘になる可能性も高いでしょうね。ふふ、腕が鳴るわ」

レミリアはレーヴァテインを高く掲げ、笑った。そして調達した傘を取り出して開くと、先頭に立って歩き出した。
アリスが緊張した面持ちを浮かべ、神子も締まった表情になり、そのあとについていく。
彼女らの姿は、やがて深い竹林の中に消えていった。





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