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お題でマイナーカプを語るスレ
251
:
1/2
:2012/10/08(月) 22:19:43 ID:BFTswC220
>>249
幽香×妹紅
秋季皇霊祭を終えると、日はすっかり短くなる。宵闇に急かされるようにして、今宵も中有の道の屋台に灯りが点る。
喧騒と雑踏に人間も幽霊も妖怪もすべて混じって酒や美食や娯楽に愉しく興じるのは、何とも和やかな光景だ。
そんな人妖の海嘯に揺られ、ぶらぶらと道を歩く少女がひとり。しなやかな銀色の長髪が屋台に吊られた裸電球の光に煌めく。
無地のワイシャツに緋色のズボンをサスペンダーで吊っている、少女の名前は藤原妹紅。不老不死の宿業を背負う蓬莱人である。
「〜〜〜♪」
ズボンのポケットに両手を突っ込み、妹紅は鼻歌交じりで上機嫌に闊歩する。久しぶりに得た銭で、ひとり気楽な酒呑みに繰り出したのだ。
「ふっふ〜ん♪ さて、どの店で呑もうかなぁ……」
きょろきょろと軒を連ねる屋台を見分する妹紅は、ふと『おでん』と記された暖簾の前で足を留めた。
おでん。熱々の煮汁が染みた具に齧りつき、人肌に温めた燗酒で流し込む。想像しただけで妹紅は思わず生唾を呑み込んだ。
「よし、ここにしよう!」
頬を緩めながら妹紅は一目散に屋台の暖簾を潜った。その途端、眼前には出汁で煮込まれたおでんが湯気と共に芳醇な香りを漂わせている。
「へい、らっしゃい!」
菜箸で煮込み具合を見ていた店主が、威勢の良い掛け声で出迎える。妹紅は簡素な長椅子の端に腰を落ち着けると、鍋の中味を見繕った。
十種は超えるおでんダネの数々は、どれも個性豊かで旨そうだと妹紅の胃袋に訴えてくる。
妹紅は財布の中身も頭の隅で勘定しながら、取り敢えずは定番の品を注文する事にした。
「店主、大根とこんにゃく、卵…あぁ、巾着も頼む。酒は人肌燗にしてくれ」
「へい、まいど!」
注文を受けて店主は手早く菜箸で皿に移していく。鍋の角には熱燗用のスペースが設けられ、熱湯に御銚子が投入された。
出汁を吸って黄金色になった大根、肉厚な存在感のコンニャク、つるつるの煮卵、そしてもっちりとした巾着。
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