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俺の日記スレ part3
752
:
ラクジェ
:2021/07/22(木) 22:06:44 ID:ecEur/vg
2.
「…………。」
とん、ととん、とん。
ととん、とん、とん、とととん。
踵を鳴らすエイミーは答えない。
視られたことは問題ではない。
二度脚(にどあし)。香の剣の基礎技術にして真髄のそれは、
看破されたからといってどうなる類のものではない。
地面に脚が接する際に二度地面を蹴る。
それが技名の由来だが、それすらもフェイク。
感覚的には、一度の踏み込み毎に、認識できる範囲で百回。
エイミーは重心を替えて踏み込んでいる。
神経を使う技。否、奥義だ。
世界各地にある格闘技、剣術、体術から、
凡そ、フェイントと呼ばれる類の技術を全て詰め込んだような技。
問題ない。そう思いつつも、エイミーは内心焦燥に駆られている。
マヘリアとの闘いの時は、最終的に二度脚を見切られ、手痛い一撃を喰らったが
、
あれは時間をかけて足を削られたため。平たくいうとスタミナを削られた。
その後、猛特訓の末、1時間くらいは速度をキープできるレベルで成長した。
死ぬんじゃないか、と思うくらいエイミーは頑張った。
成長したのはそれだけではない。
脚捌きの成長は攻撃にも活かせる。
エイミーはこの時点で、懐に潜り込み、横腹を薙ぐ――松風にも、
虚実・無数のフェイントを織り込んで斬りつけることができるようになっていた
。二度松風。そんな、センスのないネーミングを気に入っていたエイミーだった
が、そのニ度松風を――10度。避けられている!
大剣を軽々と振るい、エイミーの必殺剣を10度も完璧に避け、
しかし息一つ切らさないエニグマ。
(すんでのところで避けられるのは、見切られているということ!けれど)
とん、ととん、とん。
とん、とととん、とんととん。
エイミーは落ち着きを取り戻す。
隠し玉はそれだけではない。
マヘリアに負けたあと、血反吐を吐くほど繰り返した訓練の果て、
エイミーの格は、師である香ノ宮の域にまで到達している。
(この男は強い。私の持つ全てを使って――)
「――殺してあげるわ」
エイミーは不適に笑った。
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