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俺の日記スレ part3

751ラクジェ:2021/07/22(木) 22:06:18 ID:ecEur/vg
1.
「…………」
とん、ととん、とん。
とととん、とん、とん。
エイミーは剣を片手にステップを踏む。
二度脚と呼ばれる歩法にして、香の剣の中核を担う技術。
これが出来なきゃ香の剣は使えない。

「…ふぅん。変わった脚捌きだな。面白い」
相対する紫髪の男は――エニグマは、わらった。
馬鹿にしているわけではない。
愉快でたまらないのだ。
きっとこの女を斬る頃には、その技術は自分のものになっている。
「いいぜ、見せてみろ!そらっ!!」
携えた大剣を、力任せに横薙ぎにする。
ぶおん!と、大気を裂いて振られた切っ先は、エイミーを捉えたように思えた。
しかし。剣はエイミーをすり抜け、虚しく空を凪ぐ。

「はっ!」
直後、鋭い呼気と共にエイミーは踏み込み、エニグマの横腹を薙いだ!
「おっとお!!」
身体をひねって、紙一重で避けるエニグマ。
「面白い!本当にな!どういう技だ!?」
二度、三度、を越えて10度。エニグマは身の丈程もある大剣を、エイミーに向

けて力任せに振るった。その全てが、当たったと思われるのにすり抜けており、

直後にカウンター気味に飛び込んでくるエイミーの攻撃をすんでのところで避け

る、それを繰り返した。
「ははは!ははははははは!そうか、フェイントか!素晴らしい!」
エニグマは大剣を片手で担ぎ、もう片方の手はエイミーを指差した。
「そこまでのレベルのものは初めて見たぜ!
 すごいな!その技、全身を使ってのフェイントか!
 支点をそのままに左右の重心を入れ替えることで、
 距離感をズラしているな!?
 上半身と下半身の動きも別々だ!視線誘導も見事だ!」


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