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すし〜のあぷらじっ!放送スレ Vol.10

765ガチャムック:2004/03/22(月) 00:22 ID:rQODVX1Q
764続きで)



  いや、それは黒く染まっていたわけではなく何者かが大挙して押し寄せていたために黒く見えただけだと気がついた。

  「ちょっと、まさかこっちにっ!?」

  予想は的中、黒い集団は近づくにつれて私を狙っているのだとすぐにわかった。

  「しかもどうみても友達になりたいって顔じゃないわねアレは」

  人間。一見するとそう見えなくもないのだが人間が空なんて飛べるはずがない。

  そりゃあ魔術の類で空を飛ぶ人間もいるかもしれないけれど、少なくとも私の知っている世界ではあんなに大量に空を飛ぶ人間の集団なんて知らない。

  「これはほぼ正当防衛よね」

  私はその集団の先頭に目を向けると呪文を発動する。

  「くらえっ!!」

  相手が生物であるならばガントは有効なはず。

  さらに私のガント撃ちはそこいらの魔術師なんかより威力があるんだから。

  ガスンガスンガスンガスン!!

  まっすぐに私に向かっていた先頭の何人(?)かがガントに当たって「消滅」する。

  「うそ…もしかして強すぎた」

  こっちは殺すつもりなんてないのに相手は掻き消えてしまった。

  なんて後味の悪い。

  「でも、私がやられるくらいなら!!」

  自身の回復した魔力を心のどこかで恨みつつ、私はその集団を悉く打ち落としていったのだ。

  ―――――――――――――――――――――――――――――――――

  ぶすぶすと燻っている地面。

  私のガントの威力が強かったのは確かに認めよう。

  だって地面が焦げるほどの威力だなんて、私が士郎を追い詰めた時くらいのものなんだから。

  「でもこいつらなんだったんだろう」

  すべて掻き消えてしまった先ほどの飛行物体。

  見た目は確かに人間だったけれど思えば雰囲気はまったくもって異質であった。

  それはつまるところ。

  「何かの使い魔ってところかしら」

  そういうことになる。

  「あぁ、そいつらだったら使い魔じゃなくて妖怪だぜ」

  唐突に頭上からそんな声が聞こえてきた。

  「っ!?」

  警戒心たっぷりに、右手にはいつでもガントが撃てるように魔力を溜め込んでから空中へと目をやるとそこには……。

  「よう、綺麗な月夜で嬉しいぜ」

  御伽噺に出てくるような、そんな恰好をした『魔女』が箒に乗って空を飛んでいた。

  「つまるところ私はとんでもないところへ来たわけね」

  そんな呟きが自然と漏れてしまったのは当然のことではないだろうか。

///////////////////////
微妙に投稿間違えてしまった…。
(764)続き


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