したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

*伯爵夫人のミルクホゥル{2}*

133はじめ:2005/08/03(水) 17:18:19
さて、チョーチョードリー夫妻の留守中、うるるん郷国を取り仕切っていたのは
ヒメダーラの血の繋がらない兄である「クロムトゥ」でありました。
うるるん郷国と近隣一帯の国々は、世界一の白胡椒の産地でありまして、
おかげで国も民も大変うるおっておりましたのですが、調子に乗ったハジマヒマがある日
婦人画報のインタビューにて「ですので、黒胡椒はお味がきつうございましてよ。鶏の胸肉や
お魚のような白身のお料理には、見た目もお味も美しく仕上がる白胡椒に限るざーます。おほおほおほ」
と口を滑らした、たった一言のコメントのせいで、黒胡椒の国々と激しい戦争になってしまったのです。
インド中が白胡椒派と黒胡椒派に分かれまして、「ばかばかしい、赤胡椒も緑胡椒もあるじゃないか」
となど口に出すものは、反体制派として両側から追っ手をかけられ捕らえられる、暗い暗い時代でした。
この争いは100年間続きどちら側にも深い傷跡を残しました。今では「胡椒戦争」と呼ばれています。
その戦争中に生まれたのが「クロムトゥ」でありました。赤ん坊のころに黒胡椒派に誘拐され、
人質として、日差しも小鳥のさえずりも届かない地下牢で育ったのであります。
チョーチョードリー夫妻は、船が傾くほど胡椒を載せたリクルート船100隻を世界中に派遣しまして
世界の果てから人材を集めまして、やってきた中からケルト国のジェームズ・ボンドと
裏インドの冒険野郎マクガイバーにクロムトゥレスキュー作戦を依頼したのであります。
BMWのバイクが欲しいだの、僕のジープはどこだの、顔の左側は撮るなだの、
グチャグチャグチャグチャうるさい注文はすべて砂金で黙らせ、象に乗せて送り出しましたところ
マクガイバーは錬金術を学ぶとかで山に向かって行ってしまい、
ジェームズボンドは黒胡椒国の姫とデキテそのまま雲隠れしてしまいましたが
なんとかかんとかクロムトゥは無事に国に帰ることができたのであります。
その後クロムトゥはあとづぎとして大事に育てられてますが、
幼年期の心の傷は深く、外に出られない他人に会えないパニック症に悩まされます。
見かねたハジマヒマは、隣の国の砂漠まで自ら出向き、占いババアに会いに行くのでございます。
そして金に物を言わせてババアの水晶玉を奪って帰るのでありました。
「ああた、こんな砂漠の一人暮らしでは出会いなんかないざーます!
もっと人も水も緑もあるところで1からでなおすざあます。おほおほおほほほ!」
案外根は素直な占いババアは、ハジマヒマの助言とおりに東へ向かいまして
溜め込んだ貯金で大きい銭湯を開きまして、自らを湯婆と名乗り、
なんとか出会いにも恵まれ、玉のような赤ん坊を産むことになります。
占いババアの水晶玉のおかげでクロムトゥは部屋を出なくても国を治めることができるようになり
大好きなベジタリアンジャーキー(ダンボール)を齧りながら
今日も朝一番にヒメダーラとぎゃーぎゃー一行の動向を覗き見するのでありました。
ナナイシャーワリャ、チャチャイシャーワリャ、モモジャッテリアを見ては
「なんとメンコイ姫よ。ヒメダーラに負けない美しさではないか!」
と、ヨダレをたらたら流しながらクチャクチャとジャーキーを噛み、
ヒメダーラとプピーハッテラが「寝床は羽毛布団にタオルにかぎりまして。フリースもよろしくてよ。
羊の毛皮は思わずモミモミなさるとおもいましてよ」「僕は枕の上にTシャツが好きなんですよ」
「まあ!アテクシは枕はおとーちゃんに暖めてもらいますのよ!ちょうどよいくぼみができますの」
などと、自分にはわからない高尚な会話を盗み見してきぃぃとジャーキーを噛みちぎってました。
ヒメダーラがごくうにチュウをした瞬間、クロムトゥはジャーキを咥えたまま
ごくうと一緒に気絶してしまったのであります。かなうことならひとっとびにモンゴルまで行って
あの猿をしばき倒したい。でも城から一歩出る事すらできない病気の身・・・
哀れクロムトゥは今日も楽しそうに騒ぐぎゃーぎゃー一行を覗きながら
もんどりをうっているのでありました。おほおほおほほほほ


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板