朗読するだけのスレッド

84：りゅーく：2008/07/05(土) 03:32:26: 七月十四日のことなんですけどね、私、丁度西生田（にしいくた）の
勤労奉仕でクタクタだったんですけど、とにかくお母様をお見舞することにしたんですよ。
　病院へ行って靴を預けようとしたら、意地悪な下足のお婆さんにね、
「そんな汚い靴！　そこへ置いけ！このたわけが！」と叱られちゃったんですよ、ええ。
それで四階へ行ってしばらくまごつき、
あれっと見つけて戸を開けたら、手前の小さな寢台が、モソモソモソッッッとね、少し動いたんです。
「おや？」と第六感にピンと来たんでね、戸もしめずにソーーッとのぞきこんだ。のぞきこんだ。
中には赤い小さな人間が寝ていたんですよね。赤
「生まれたのかな、へーって思った。へーって思った。」

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