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雑談

305プリズン:2007/10/03(水) 03:05:17 ID:bK4Z9bPc0
男「願い事なんだけど、もうちょっと待ってくれないかな?」
神「……あなたの病気を治すことくらいならできますよ?」
男「うん。もうちょっと考えたいんだ」
神「わかりました。待って、ます」

――日に日に、男は弱り、やせ衰えていきます。
でも、弱音ははかず、笑顔さえ見せます。そして、6ヶ月が経ちました。

男「わりと、生きられるものだね」
神「……」
男「この調子であと50年くらい生きられないかなぁ」
神「あの、願い事のことです。あなたが死んでしまったら、私は願いを叶えることができなくなって困ります」
男「……そう、だよね。ごめんね。実は、願い事なんて最近、ほとんど考えてなかったんだ」
神「なぜです?」
男「言わなかったら、君がずっと一緒にいてくれると思ってたから」
神「……」
男「ごめんね。願い事考えるよ。そうだなぁ、隣のおばあちゃんのぎっくり腰…」
神「あなたは死にたいですか?」
男「そりゃ死にたくはないよ」
神「わかりました。その願い叶えます。」
男「え?ウソ?それ反則」
神「ごめんなさい。私はあなたに生きていて欲しいです。ごめんなさい。」
男「ちょっと待って」
神「では、さようなら。お元気で、いて、くださいね」

――こうして、私は男の病気を治した。彼の願いを叶えるふりをして、自分の願いを叶えた。
神龍失格だ。
……神様は、こんな私を許してはくれないかもしれない。


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