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別れる者と 第一章 異世界の小さな旅
1
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:39:13 ID:V9CTfotM
別れる者と 第一章 異世界の小さな旅
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
人間と魔物が共存する世界とは違う、魔物も魔法も無い平和な世界。
ここにも、四人の少年と一人の少女がいた。
少年の名前は、レオン、ルーキング、デストロイヤー、スララー、少女の名前は、ルルといった。
この五人は、育成というゲームがあるHPの常連だった。
その五人も、平和に暮らしていた。
だが、ある日…。
午後七時三十分に五人がほぼ同じタイミングで育成というゲームを始めた。
だが、その瞬間、五人はパソコンの中にすいこまれてしまった!
少しの間、全員気絶していたが、五人の内のレオンが目を覚ました
5
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:41:21 ID:V9CTfotM
第五話 仲間達
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「ぅー…おはよ…て、ここはどこなんだろ?パソコンの光も何か…。」
と、ルルが言ったとき、他にもスララーとデストロイヤーが倒れていた事と、レオンとルーキングが起きている事に気がついた。
ルルは、レオンとルーキングに話しかけた。
「ここはどこなの?あと、貴方は誰?」
6
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:41:52 ID:V9CTfotM
第六話 皆と
――――――――――――――――――
「まずは他の二人を先に起こして話そう。」
そう言いレオン達は残りの二人―スララーとデストロイヤーを起こした。
二人を起こしレオンはが言った。
「俺達どうしてここに居るんだ?」
「私は育成ゲームをした瞬間パソコンが輝いたの。」
「俺も。」
「俺も同じ。」
「僕も同じだ。」
「・・・という事はあの光が俺たちをこの世界に導いたのか?」
そうレオンが言うが、
「分からない。でもまずはどこかで調べましょう。」
そうルルが言う。
「あ!あそこに町があるぞ!」
そうルーキングが指差す所に町があった。
「じゃあ。まずあの町を目指そうぜ。」
「そうだね。そうだ僕はスララー。」
「私はルル。」
「俺はデストロイヤー。」
「俺はルーキング。」
「レオンだ。・・・!待てよなんか知ってると思ったら掲示板の仲間だ!」
そうレオンが言うと皆は確かにっと顔を見合った。
「そうか。だから知ってるような気がしたんだ!。」
ルルがそう言う。
「まあここで立ち話しするのもなんだし。あそこにある町を目指そうぜ。」
そうルーキングが言う。
「それじゃあ行こう。」
そうレオンが言い皆が頷き坂を下りて行った。
町を目指して。
7
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:42:22 ID:V9CTfotM
「思ったよりとうくにあるなぁ。疲れてきたよ・・・」 スララーが言う。スララーはあんまり運動などがとくいではない。
8
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:43:02 ID:V9CTfotM
歩きながら、レオンはあることを思い出していた。
―そういえば。
確かこんな感じの小説を創ろうと提案したことがあった。
常連がいたこと。午後七時三十分ごろ。
あまりにもそっくりだ・・・。
まぁ、そんなことはないか。大丈夫だ。
そんなことを考えていると、いつのまにか町の手前についていた。
9
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:43:50 ID:V9CTfotM
「!そういえばお金は?」
ルルが言うと皆はしまったっとゆう感じな顔をした。
「ん?なんか入ってる?」
そう言いレオンはポケットに手を突っ込ませると中に入っていた物を取り出した。
「あれ?何でお金が沢山あるの?」
そうスララーが言う。
「!そうだ皆ポケットの中に何かあるか探してみてくれ。」
そうレオンが言い皆がポケットから取り出したものはレオンの予想どうり沢山のお金だった。
「何で俺たちのポケットにも?」
そうデストロイヤーが言う。
「もしかしてあの光がくれたのか?」
「もしかしたらな。」
ルーキングの問いにレオンは返した。
「じゃあまず宿の中に入ってからだな。」
そうレオンが言い中に入った。
夜八時程になり皆はレオンの部屋に集った。
「なあ。前に掲示板で小説の話なかったか?」
「確かにそんな話が。」
「だよね。」
そう言うが、
「でも内容ってパソコンに引きずり混まれてって話ししかしてないよね?」
ルルが言い皆は確かにっと思う。
「・・・だったらフレイムとリオンはどうなるんだろう。」
「わかんないけど今は帰る方法を考えないと。」
「そうだな。」
皆が話す中レオンが言った。
「・・・皆いきなりだが俺達旅に出ないか?」
レオンが言うと皆は驚いた。
「ええ!!旅に?・・・どうして?」
スララーが言うとレオンが言った。
「どうしてかって?簡単だろ?今俺達には金がある。それでもしかしたら魔物ももしかしたら居るかもしれない。」
「それで?」
レオンは続けて言った。
「次に今俺達が持っている金は宿で聞くと家が五家建てれるほどだそれで武器や食料を買って情報とかをいろいろな町で聞く。」
「それで俺達が帰れる方法を見つける。ってかんじだな?」
レオンはデストロイヤ−に向って頷く。
「そういうことだ。明日旅のしたくをして旅立つこんな感じだ。皆それでいいか?」
そうレオンが聞くと皆が頷く。
「じゃあ明日朝八時の食事で集合だ。じゃあそろそろ寝るか。お休み。」
「おう!お休み。」
「お休みー」
「お休み。」
「お休みなさい。」
そう皆がいい部屋に帰って行った。
10
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:44:44 ID:V9CTfotM
別れる者と 第二章「湖の中へ」 第一話 旅立つとき
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
夜、ある場所で――――
誰か四人が話している。
「…また来たか。」
赤髪の男がそう言う。
「でも、今回は上手く行きそうにないな。」
と、銀髪の男が言った。
「じゃあ、やっぱり倒すしか無いかな?」
水色の髪の女…が言った。
「そうでしょうかね。それで、誰が行くんですか?」
と、茶髪の女が言う。
「もう決めている、お前だ。」
と、赤髪の男が言った。
「おっけ〜、分かった。」
水色の髪の女が言った。
――――次の日になった。
日の光が窓から差し込む。
八時には食事を済ませ、外に出た。
「…じゃ、準備するぞ。」
レオンがそう言い、五人は分かれて準備と情報集めを始めた。
――――全員が準備と情報集めが終わった。
「何かいい情報はあったか?」
「うん、えっと…この町の近くに、息が出来る大きな湖があるんだって、そこを通れば他の場所に行けるかもしれないよ。」
と、スララーが言った。
「本当かは分からないが…とりあえず行くか?」
デストロイヤーが言う。
「そうだね、行ってみない?」
と、ルルが言った。
「…よし、分かった。」
とレオンが言い、五人は湖に向かった。
「よし、ここが湖みたいだね。」
「…行くぞ!」
とレオンが言い、湖の中に入っていった。
11
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:45:18 ID:V9CTfotM
その頃。
彼ら―レオン達―の知らないところでは、彼らに深い関わりのある人物が居た。
先ほど、彼らのうち一人が呟いていた言葉。
『・・・だったらフレイムとリオンはどうなるんだろう。』
その言葉は、実に重要な台詞だった。
彼らの言う、「フレイム」なる人物は、彼らと全く同じ時、同じ世界に存在していたのだ。
最も、彼らは知らなかったようだが。
時は、僅か一日前に遡る。
「ここ・・・何??」
少女――フレイムが倒れていたのは、深い深い森の奥。
深緑の木が生い茂り、地面の至る所に木の根が張り巡らされている。
――まず、落ち着け、私。
彼女は、自分自身にそう言い聞かせて辺りを観察する。
どこからどう見ても、森の中。
しかも、木には蔦が張っており、その様は熱帯雨林を想像させる。
――近くにこんな森、無かった・・・よね?
観察すればするほど、訳が分からなくなる。
フレイムは、とりあえず今までを思い出してみた。
――昨日の夜、私は普通にパソコンをしていた。
強いて言うなら、父さんと母さんは飲み会、姉さん達は買い物に行ってて、家には私しか居なかった。
・・・そうだ。
私は、あまりにも暇だから育成ゲームをしようとした。
そしたら、パソコンが光って――。
気付いたら、ここで寝てたんだ。
「・・・ますます訳分かんねー」
彼女はぼそりと呟き、頭を掻き毟る。
それは、彼女が混乱したり、悩んだ時のくせのようなものだった。
その時、フレイムの手が何かに触れた。
ひんやりとした、金属のような感触。
彼女の身の丈ほどもある、大きな鎌だった。
「・・・・・・はぁ・・・?」
彼女は思わず間抜けな声を出す。
混乱状態で、さらに大鎌なんて見せられたら誰だってそうなるだろう。
とりあえずそれを手に取り、振り回してみる。
重さは見た目よりも少し軽い。
柄が軽く、刃が重いので遠心力を付けやすい。
黒の刃と、青紫の飾り布が舞って、どこか神々しく見えた。
――なかなかいいじゃん。
フレイムがそう思った瞬間、彼女の後ろの草むらから音がした。
「誰!?」
彼女は慌てて叫ぶ。
草むらから出てきたのは、2mほどの巨大なオークだった。
「・・・・・・は?」
――イヤイヤイヤ、おかしいだろオイ。
――えーと、どこのファンタジーアトラクション!?
――つか本物!? ウソ、違うよね!??
等と色々な事を考えていると、不意にオークが喋りだした。
「元の世界に帰りたければ、俺に付いて来い」
低い、聞いていて心地の悪い声。
その言葉は、だたでさえ混乱している彼女に、止めを刺した。
――・・・元の世界!?
――ここは別世界だっていうのかよ!? 在りえねー!!
――イヤ、でも実際パソが光ったのは非現実だよな??
――ってかあいつ喋れんの!?
「・・・はあぁぁっ!!?」
森に、フレイムの声が響き渡った。
12
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:46:08 ID:V9CTfotM
「・・・・・・本当に?」
フレイムは、いまだ半パニック状態の心を落ち着け、問う。
彼――オークが言うにはこうだ。
彼女は別世界の人間で、偶然の重なり合いでこの世界――育成の世界――に来た。
自分は、とある人物に仕えていて、その人物の魔力で私が別世界の人間だと知った。
別世界から来た人間は、特殊な能力をもっている。(ちなみに私は魔法らしい)
だから、自分に協力すればその人物の魔力で元の世界へ返してやる。という事だった。
フレイムからしてみればかなり胡散臭い話だが、なにしろオークなんていう在りえないモノを見たのだ。
100%嘘、と言い切れるものでもない。
それに、このまま何もしないで居るよりかは、情報が得られるかも知れない。
数分間悩んだ後、彼女はオークに付いて行く事にした。
「では交渉成立だ。付いて来い」
そういってオークは歩きだす。
「あ・・・。待ってよ、あんた速いって!」
フレイムも慌てて付いて行く。
彼女は、この不可解な出来事を楽しんでいた。
元々好奇心が強い上、喧嘩好きで新しい物好きの彼女が、これを疎ましいと思うはずが無い。
彼女の口元には、自然と笑みが宿った。
二人が去った森には、静寂と暗黒だけが残された。
13
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:49:05 ID:V9CTfotM
その頃フレイムが起きたのと調度同じ頃少年 リオンが洞窟の中で目を覚ました。
「痛ぅ・・・どこだよここは?」
辺りを見渡すが確認出来るのは自然にできた洞窟の中だと言うことが分かる。
「・・・待てよ?これは夢だなきっと。うんそうだ。」
そうリオンは笑いながら自分の皮膚をつねった。
「えっ?なんで痛みを感じるんだ?」
少し混乱してきたリオンは記憶を整理した。
「ええっと確か暇つぶしに育成ゲームを始めた瞬間パソコンが耀いたんだよな?」
リオンの記憶が整理し終わった時、
「肉だ!新鮮な肉だ!」
そう声がした。
「・・・こんな場面どっかのWWAで見たような気がする。」
そうリオンが振り返るとゾンビが数体立っていた。
「貴様の肉を俺たちに食わせろ!」
そうゾンビが言うとリオンに襲い掛かって来た。
「ちょいやべえ!いったん逃げよ!」
そうリオンが言い全速疾走で走り洞窟の出口に向って走っていった。
「うわー!!」
リオンは走り続けたのは良いがゾンビがさらに速度を上げ追いかけてきた。
「誰かー!!」リオンが叫んだ瞬間、
「命を貰い受けるぞ死にぞこないが。」
そう声がしたとたんゾンビ達は倒れた。
「?何が起こったんだ?」
そうリオンが顔を上げて目に映っていたのは、
「死神?」
そう言うと、
「お前、俺について来れるか?」
そう死神がリオンに言う。
「ああ大丈夫だ着いて行けるが。」
リオンはそう言うが、
(何なんだこいつ)
と思った。
「じゃあついて来い。」
そう言うと死神は歩き出しリオンは死神を追いかけた。
14
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:49:36 ID:V9CTfotM
ねぇ、僕たちって武器使ったことないよね?」
スララーが言った。
そういえばそうだ。普通の世界で普通の生活をしていれば、武器は使うどころか触れることすらないはずだ。
皆顔を見合わせる。
「まあ何とかなるだろ」
デストロイヤーが言った。
たしかに前にお金に困っていたとき、ポケットから都合よくお金がでてきた。今回もいつの間にか使い方を知っていたということがあるかもしれない。
15
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:54:11 ID:V9CTfotM
別れる者と 第二章「湖の中へ」 第五話 敵
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
湖の中でも、息ができた。
その上、痛みが感じられない、自分達を何かが包んでいるような感じだ。
生き物も、誰も見えない。
そんな何も無い草原のような湖を、話もしながら歩いた。
そして、数時間後――――
「ん?あんな所に誰かいる…。」
と、レオンが言った。
よく見ると、少女が二人、戦っていた。
一人の少女は長い金髪で、オレンジ色の眼をしている。
オレンジ色の服と黄色いスカートを着ている。
炎の魔法を放っているが、すぐに消えてしまう。
もう一人の少女は水色の髪で、緑色の眼。
青い服と水色のスカートを着ていて、弓を持っている。
スララーとデストロイヤーとルーキングとルルもそのことに気がついた。
「本当だ、こんなところに…。」
と、四人が言った。
五人は、二人の少女の近くへ行った。
「あ、来ちゃった…。」
と、水色の髪の少女が言った。
「お前は誰だ!?」
と、レオンが聞いた。
「私はフィート、宜しく〜、今日は君達を殺しに来たよ。」
と、水色の髪の少女が言った。
「……!!」
と、五人は思った。
「…つまり、戦うのか。」
と、デストロイヤーが言った。
「あ…私も手伝うわ!」
と、金髪の少女が言った。
「ありがとな、よし、戦うぞ。」
16
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:55:13 ID:V9CTfotM
「あっ、やるの?いいよそれがこっちの仕事だし。」
そうフィートは弓矢を構え狙いを定めた。
「よし!ルーキング!行くぞ!」
そうレオンが掛け声を掛けると、
「おう!」
すぐに返事が返り二人は走った。
「よーく狙って。えい〜。」
フィートは全然緊張感の無い声言い矢を放った。
「よっと!」
水の中なので矢の速度がやや落ちているのでレオンは軽々避けた。
「はあ!!」
気合を入れ剣を叩き付けたが長剣である為に水の抵抗を受けてしまいフィートもこれを避けてしまった。
「・・・燃えなさい!ファイアーボール!」
そうエミが言うと水面近くに火の玉が三つ現れた。
「おい!水の中で使ったら消えちまうだろうが!」
そうルーキングがエミに言うが、
水中に居るフィートに向って火の玉が落ち、
「え!」
ドンドンドン!!
っと火の玉が爆発したがその爆発したがフィートは難なく避けた。
「どうして爆発がおきるんだ!?」
そうルーキングが叫ぶと、
「あれ〜知らないの?この湖の水面近くには水素って言うのがあるからその水素に〜」
「―水素に火が近いと爆破するんだろ?それがどうした!」
そうレオンが言い再び走り出す。
「でもあなたの持ってる武器じゃあ私簡単に避けちゃうよ〜?」
まだのん気にフィートが言うが、
「うらー!!」
剣では無く気合を入れた拳でレオンはハフィートを殴った。
「きゃあ!」
フィートは弓と矢を取り落とし下がった。
「俺の武器は剣だけじゃねえ!拳と足もあるんだよ!」
そう言いまた走り出そうとした。
「痛い〜女の子に手を上げるなんてひど〜い。」
そうフィートが言った。
「ファイアーボール!!」
そうエミが叫びまた爆発がおきレオンを下がらせた。
「おい!!何するんだ!!」
そうレオンが叫ぶとエミはルルを指差し、レオンはそうかと言うように頷いた。
「ウインドカッター!」
水中の中で風の変わりに水の刃と変わりフィートを切り裂き、
「や!!」
スララーは矢を放しフィートを狙ったがフィートも矢を素早く放ちスララーの矢を弾かせたが、
「うりゃ!!」
ルーキングは折り畳み式のナイフでフィートが予備に持っていた弓の弦を切った。
「ちょっと、ここは引かないとやばいかも。」
そう言い一歩下がった。
「もう別世界の人間は一人一人違う能力があるって言ってたけど本当だったよ。」
そうフィートが言うと、
「おい!どういうことだ!一人一人能力が違うって!」
そうデストロイヤーが聞くと、
「いつか分かるわ。」
そうフィートが言う蜃気楼のように消えていった。
「・・・なんだったあの人?」
そうスララーがルルに聞くが、
「さあ?」
ルルが答えた。
「でも分かることはあいつが俺達の命を何らかの理由で狙ってるってことだ。」
っとル―キングが答えた。
「でも何でだ?」
「分からないけど次の場所に行こう。」
っとレオンが言うと、
「ねえ私も一緒に連れて行って。」
どうエミが言う。
「えっ!どうして?」
そうスララーが言うと、
「さっきのフィートって人が言ってたんだけど別世界の人を殺しに来たからって言って。」
「うん。」
「私の事を別世界の人間だって決め付けて私も殺すって言ってたの私はこの世界の人間なのに。」
そうエミが言った。
「つまり君は俺たちと同じように殺されるから一緒に戦って行くってわけか?
そうデストロイヤーが言う。
「でっどうするよレオン連れて行くか?お前が一様リーダーみたいもんだ。」
そうルーキングが言うと、
「よし一緒に行こうぜ?どうせ戦力は大きい方が良いしこの世界に住んでる人なら道とか詳しそうだしな。」
「ありがとう。」
そうエミが言い頭をぺこりと下げた。
「じゃあ次の所に行こうよ。」
そうルルが言うと奥に進み皆はルルを追いかけた。
17
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:55:45 ID:V9CTfotM
湖を進んでいくとごつごつした岩がならんだ岩場にでた。
「ここからは気をつけて進まないと・・・」
レオンが警戒したように岩はかなり滑りやすかった。
「もう少しで岸にでると思うよ。」
エミがすべる岩をつかみながら言った。
確かに上からは光が見えていた。
「もう少しだ・・・・うぉ!?」
岩の間から魚らしき姿が飛び出しルーキングに襲いかかった。
ルーキングは間一髪それを避けた。
「なんだこいつは!」
デストロイヤーが叫んだが休むまもなく魚影は襲いかかった。
「とにかく戦うぞ!」
レオンが叫びその魚影を剣で切った。
「やったか!」
しかし魚のうろこでガードされ、レオンはとばされた。
その魚の姿は銀色のうろこに覆われ上半身は人の姿をしていた。
その右手には鋭い槍を持っている。
「魚人・・・」
エミがが言った。
「ココハニンゲンガタチイルトコデワナイ。カエレ!」
魚人が轟くような声をだした。
魚人が槍で攻撃してきた。
「とにかく戦うしかない。いくぞ!」
18
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:56:32 ID:V9CTfotM
「さっきの戦いで疲れてたけど…分かった!」
と、エミが言った。
六人は、戦いの態勢をとり始めた。
「おラッ!」
レオンは長剣で魚人を攻撃したが、今度は避けられた。
「ちょっと離れて…τσδη...ブレイズ!」
エミがファイアボールとは違う呪文を唱えた。
一つの大きな炎が魚人の近くで爆発した。
「あ…危ない…。」
と、スララーが言った。
確かにそうだ、爆発が前より大きかった。
魚人は一歩下がった。
「…ふんっ。」
どこからか声が聞こえる。
その途端、魚人は青い光に包まれ消えた。
「っ……!?」
六人は辺りを見回した。
「何処だ、出て来い!」
と、ルーキングが叫んだとき、少年が現れた。
銀髪で紺色の眼、そして青い服を着ていた。
「お前は誰だ?」
と、デストロイヤーが言った。
「今のはお前がやったのか?」
と、レオンも言う。
「…いつか分かる事だ。」
銀髪の少年はそう言い、光に包まれ消えた。
「お…おい…。」
とレオンが言った。
「…あの人も、フィートって人の仲間かな?」
と、エミが言った。
「んー…。」
と、スララーが言った。
「…まあ、とりあえず、進まないか?」
「そうだね、行こう。」
六人は岩だらけの湖を進んでいった。
行き止まりになったので、湖の外に出た。
もう日が暮れてきていた。
「あー、やっと出れた…。」
と、ルルが言う。
「お、あそこに町があるぞ!」
と、ルーキングが言った。
「良かった、行こう!」
六人は、町へ向かった。
町へ着いた。
宿屋も見つかった。
「よし、今日はここにするぞ。」
と、レオンが言った。
「…待って、湖の近くで何か光ってるわ。」
と、エミが言い、湖の方に行った。
五人もエミ追いかけて湖の方に走った。
「…貴方達が私に気付くのを、ずっと待っていました…。」
そこには、天使のような女がいた。
「…貴方は?」
と、ルルが言った。
「私はフィルナ…私が貴方達をこの世に呼びました。」
と、天使のような女が言った。
「な、何で…?」
と、スララーが言った。
「…この世の人間が滅亡する、と予言されたのです。」
フィルナが言った。
「…誰がそんな事するんだ?」
と、レオンが言った。
「…それは分かりません、ですが…貴方達にこの世を救ってほしいのです。」
フィルナが言う。
「…分かった。」
と、レオンが言った。
「い、いいのか?」
と、ルーキングが言った。
「やらないと、元の世界に帰れない気がするんだ。」
レオンが言った。
「…そうだな、分かった!」
「賛成!」
「分かった!」
「うん!」
「私も一緒に行く!」
と、他の五人も行った。
「…ありがとうございます…。」
と、フィルナが言った。
フィルナは、光と共に消えていた。
そして六人は宿屋へ行き、自分の部屋でこう言った。
「お休み。」
19
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:57:22 ID:V9CTfotM
次の日の朝。
六人は、準備を済ませた。
「あっちに星の森って所あるんだって、行かない?」
と、エミが言った。
「分かった、行こう。」
と、レオンが言った。
…しばらくして、森に着いた。
森に入ったとき、突然辺りが夜のようになった、星が光っているのも見える。
「なん、なんだろ…。」
と、ルルが言った。
「道が二つに分かれてるな。」
と、ルーキングが言った。
「…分かれて進もう、左の道は俺とデストロイヤーと…。」
と、レオンが言った。
「あ、私はエミ。」
と、エミが言った。
「分かった、じゃあ、左の道は俺とデストロイヤーとエミ、右の道はルーキングとスララーとルルで行く。」
レオンが言った。
そうして、六人は二手に分かれて進んでいった。
…左の道に行ったレオン達は…
「この森は結構魔物がいるんだな…。」
と、デストロイヤーが言った。
「あんまり強くないけどね…。」
と、エミが言った。
「…でも、数が多いから、気をつけるぞ。」
レオンが言った。
そして、魔物を倒しながら進んだ。
「……?」
レオンが何か見つけた。
「あんな所にルルが倒れている。」
レオンが言った。
「…本当だ、右の道へ行ったんじゃないのか?」
と、デストロイヤーが言った。
「…起こした方がいいんじゃないかな?危ないし…。」
エミが言った。
そして、レオンとデストロイヤーとエミはルルを起こした。
「…あ…あれ?…何で私、ここにいるんだろう…?」
と、ルルが言った。
「分からないのか?」
と、レオンが言うと、
「うん、それにね…」
ルルが言った。
「…どうかしたの?」
と、エミがルルに話し掛けた。
「…なんか…とっても痛いんだ…色々な所が…。」
ルルが言うと、
「うぅ……痛い…いだ…い…よォ…だずげ……。」
また、ルルが言った。
「…ルルじゃない?」
と、エミが言った。
「え…それどう言う事だよ。」
デストロイヤーが言った
「っぅぎああああああああああぁ!!」
ルルがそう言い、攻撃してきた。
「…戦うしかないか。」
と、レオンが言った。
「分かった、やるしかない!」
デストロイヤーが言った。
「…え…あ、うん。」
と、エミが言った。
三人は、戦い始めた。
20
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:57:55 ID:V9CTfotM
その前の右チームでは・・・
「魔物がいっぱいいるねー」
スララーが言った。
「ザコばかりだけどね」
ルルが返す。
スララーは、弓矢がもったいないので途中にあった木の棒を尖らせて使っている。
しばらく進むと、すごく大きな木があった。
「なんだ、これは?」
と、ルーキングが言った瞬間、その木の枝が殴りかかってきた!
抵抗しようとしたが、木の枝を避けるので精一杯だ。
ついに、ルルが木の枝に弾き飛ばされた!
二人は、木の枝が届かない所まで逃げると、気を失ったルルに近づいた。
ルルはしばらくして気がついた。
「だいじょうぶ?」
とスララーがいった。
ルルはただ一言、
「「痛い・・・」」
と言って、森に走り去っていってしまった。
「どうしよう・・・」
とスララーが言った。
「とりあえず、スララーはレオン達に連絡してくれ、俺はルルの後を追う。」
ルーキングが言った。
「分かった。」
スララーが言う。そして、二手に分かれた。
21
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:58:54 ID:V9CTfotM
その頃レオンチームは、
「ぎゃあああああ!!」
ルルの攻撃を避けていた。
「ちい!相手が敵じゃなくてルルだと手が出せねえ!!」
そうデストロイヤーが言いエミが、
「でもこのままじゃあ私達ももたないよ。」
そう笑みが言うと、
「おいおい誰も倒せ何ていってないだろ?こういう場合は・・・女の子だから少し可哀想だが気絶させるしかないな。」
そうレオンが言うと剣を引き抜きいた。
「うわわわわわわ!!」
ルルがレオンに突進してくる。
「デストロイヤー!ルルは俺が何とかするからお前は黒魔術でルルの動きを止めろ!エミはルルを気絶させたら回復魔術をを掛けてくれ!!」
そうレオンが言うと二人は術の詠唱に掛かった。
「ぎゃああああああ!!」
またルルが突進してくるレオンは避けそこへ、
「闇よ!敵の動きを縛れ!シャドウロープ!!」
デストロイヤーが言うと地面から漆黒の闇が現れルルの動きを縛、
「ルルすまねえな・・・たあ!!」
レオンはルルの首筋をうった。
「うっ・・・。」
ルルは気を失い倒れた。
「・・・ヒール!」
エミが言うとルルの体が青緑の光に包まれた。
「・・・多分大丈夫だろ。」
レオンが言う。
「でも何でだ?どうしてルルが?」
そうデストロイヤーが言うと、
「聞いた事がある、昔ここは死刑場だったらしいのそれで今も昔処刑された人の魂が人に乗り移ったりするって。」
そうエミが言った。
「じゃあルルが起きたらまた暴れだすんじゃあないか?」
デストロイヤーがさらに聞くと、
「ううん、気絶させたり強い衝撃を与えると治るって誰か言ってた。」
「だとすると早くスララーとルーキングに合流しないとやばいな。」
そうレオンが言うと、
「じゃあ行くか・・・っと誰かルル運ばないと。」
そうデストロイヤーが言うと、
「じゃあお前頼む。」
そうレオンが言う。
「俺がか?・・・しゃあねえな前衛のレオンが駄目だと意味ねえからな。」
そうデストロイヤーが言うとルルをおぶった。
「行くぞ。」
そうレオンが言うと三人は小走りで奥に進んで行った
22
:
レオン
:2007/03/16(金) 20:59:29 ID:V9CTfotM
その頃、スララーは…
「あっちに行こう。」
スララーは北の道に行った。
「…あれ、入り口の所に戻って来ちゃった。あ、あっちに行こう。」
スララーは、左の道に進んでいった。
「ふぅ〜、一人だと戦うのが辛いよ…。」
スララーが言った。
進んで行くと、道が三つに分かれた。
「う〜ん…どの道に行こうかな?」
と、スララーが言った。
「右の道に行こうっと。」
スララーはそう言い、右の道へ行った。
そして、広い所に出た。
「…魔物もいないみたい、よかった。」
だが、スララーが歩こうとしたとき、
「…うわっ!!」
そのとき、レオン達は…。
「うぅ〜…あ。」
ルルが起きた。
「あ、ルルが起きたみたい。」
と、エミが言った。
「ふぅ…起きたんだな。」
と、デストロイヤーが言った。
「うん、そだけど…あ、私、ルーキングとスララーと一緒に右の道に行ったんじゃ…。」
ルルが言った。
「レオンー、ルルが起きた。」
エミがそう言うと、
「よし、歩けるか?」
レオンが、ルルに訊いた。
「うん、歩けるよ。」
ルルが言った。
「じゃあ、下ろすぞ。」
と、デストロイヤーが言うと、ルルを下ろした。
「ありがとう…。」
ルルが言った。
「う、うん。」
エミもそう言った。
「早く、スララーとルーキングとも合流しないとな。」
23
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:00:23 ID:V9CTfotM
「・・・なあルル。」
そうレオンが歩きながら言った。
「ん?何?」
ルルがレオンを見て言う。
「ルルが乗り移られる前に何があったんだ?」
レオンが聞くと、
「えっとデストロイヤーさんとスララーと一緒に歩いてて大きな木があってその木がいきなり襲ってきたの。」
「大きな木が?」
デストロイヤーが口を開いた。
「うん。それでその木が私達を殴ってきてスララーとデストロイヤーさんは避けたけど私は避けれなかった。」
そうルルが返す。
「大きな木・・・いきなり襲いかかってくる・・・あ!!」
大声を出したエミを一斉に皆が見た。
「どうしたんだ?エミ?」
レオンが聞くと、
「それってゴーストウッドだよ!」
「ゴーストウッド?」
ルルが聞く。
「ゴーストウッドは本当は木だったんだけど人の怨念が集って木が変化したって聞いた事がある。」
「・・・まさかその木にある怨念がルルに乗り移ったのか?」
デストロイヤーが言う。
「多分そうでしょうね。」
エミが言うと、
「じゃあ早く二人と合流しないとな。行くぞ。」
レオンは三人に言うと歩き出した。
24
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:01:15 ID:V9CTfotM
その頃、ルーキングは――――
「ルルは何処まで行ったんだ?」
ルーキングが辺りを見回しながら言った。
その時、少女が一人現れた。
「やあ、仲間を探しているようだな。」
その少女は、青い髪をしていて、紅い眼で、紫の服と水色のズボンを着て、三叉の槍を持っている。
「お前は誰だ。」
ルーキングが少女に訊く。
「私はリウ、『スターナイト』の仲間だ。」
少女はルーキングに言った。
「スターナイト?」
ルーキングが訊いた。
「…ああ、知らないのか、まあ、いつかは分かる事だが。」
リウが言った。
「…ところで、何か用があるのか?」
ルーキングは、またリウに訊いた。
「それは…お前の力を試しに来た。」
と、リウが答えた。
「戦うのか?」
ルーキングが言った。
「その通りだ、来な。」
25
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:02:06 ID:V9CTfotM
ルーキングは目の前にいる少女―リウを見ながらゆっくりナイフを出した。
(何だ?この女・・・凄い殺気がする・・・。)
ルーキングは目の前の少女を見ながらそう思った。
暑くないのに汗が出てき止らない。
「いくよ。」
そうリウが言うと走りルーキングは防御の体制に入ったが、
(・・・やべえこいつに一人で勝てる気がしねえ・・・。)
そう思いながらリウの攻撃を受けに掛かった・・・。
「だいぶ奥に来たがなんか変な感じがする。」
そうレオンが言うと、
「うん。なんか胸騒ぎがして落ち着かないの。
そうルルが言う。
「俺もさっきからなんか落ち着かない。」
そうデストロイヤー言った。
「じゃあ早く行きましょ?もしかしたらその胸騒ぎとかが的中してるかもしれないし。」
そうエミが言うと、
「その方が良いかも。」
「ああ急ごう!」
レオン達は前の方に薄く見える広場を目指し走りだした。
「!?」
レオン達の表情が凍り付いた。
エミとルルはあまりの光景に顔が青かった。
「ルーキング!!」
レオンはすぐに我に帰りリルに切り裂かれ血を出し虫の息になったルーキングを呼んだ。
「お・・う・・遅かっ・・たじゃ・・・ねえか・・・。」
ルーキングは顔を上げ薄い笑みを浮けべ言った。
「てめえ!覚悟しやがれ!」
そうレオンが言うと剣を抜き構えた。
「こいつだけの力を試したかったけどまあいいきなさい。」
まるで男の言い方のようにリウが言う。
「エミ!お前はルーキングの傷を治しながらでいいからサポートしてくれ!」
「う、うんわかった!」
「ルルはデストロイヤーと魔術で頼む!行くぞ!」
返事を聞かずレオンは走りだした。
「はあ!」
レオンは剣を横に斬るが。
「はっ!」
軽々槍の刃で防いだ。
「この程度?」
余裕ありげに言うと、
「けっ!」
レオンはリウに足を掛けると地面にこかせ下がった
「ストライカー!!」
ルルの声が響きレオンの力を上げる。
「切り裂け!ブラッドエッジ!!」
デストロイヤーの声が響くと血ので濡れた幻想の刃がリウの体を切り裂いた。
「はあああ!!」
気合を込めたレオンの剣がリウの槍を半ばで切断した。
「答えろ!なんなんだ!お前らは!」
そうレオンが聞くと、
「今のお前達には知らなくていいと思う。」
そうリウが言うと槍の下部分を投げ捨て構えたっと
「やめなさいリウ。」
そう女の人の声がした。
「・・・でもフレイム。」
そうリウが言うと木の陰から自分達と同じくらいの少女が現れた。
(なんだ?あの女の子?どこかで見たような・・・。)
そうレオンが思うと、
「今はもう良いっとボスが言ってた。」
「分かった。」
そうリウが言うと消えていった。
レオンは剣を収めるとルーキングの方に行った。
「ルーキングは大丈夫なのか?」
「ええなんとか大丈夫。」
そうエミが言うと、
「あ!居たー!!」
そう聞き覚えがある声が出口と思われる場所から聞こえた。
「スララー!」
「やっと見つけたよ。」
そうスララーは言うと荒れた息を整えた。
「わ!ルーキングさん大丈夫!?」
そうスララーが言うと、
「ああなんとかな近くに町があるかわかるか?」
とデストロイヤーが聞くと、
「あ!あるよ出口から見たら町があったから。」
そうスララーが言う。
「よしじゃあその町に行こうぜ?手伝えよレオン。」
「ああ。」
そうレオンが言うとデストロイヤーと共にルーキングを運びだしながら、
(あのフレイムって女の子・・・いやまさかな・・・)
心の中で思っていた。
26
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:03:31 ID:V9CTfotM
深い森の中に、二人の少女がいた。
彼女等は、木の根が張ってがたがたの地面を難なく歩いていた。
先を歩いていた、こげ茶の髪の少女――フレイムは口を開く。
「・・・あー、ルーはいーなぁ」
場に似合わぬ、のんびりとした声。
ルー、というのはリウという少女の愛称だろうか。
まるで女友達と話すかのような、軽々しい口調だった。
彼女は、リウの返事を待たずに続ける。
「あたしなんていっつもザコのそーじだよ!? たまには強いのとやってみたい!」
そう言う彼女の手に握られているのは、血のこびり付いた鎌。
よく手入れがされてあるようで、その血はつい先ほどついたものと想定される。
衣服にも多少の返り血が飛んでいて、まだ幾分も経っていないのだろうか、湿っていた。
「・・・何が言いたい?」
訝しげに問うリウに、フレイムは笑って答えた。
「んー? 次の戦い、あたしも連れてって? って言いたいの」
もうザコは飽きたし、と付け加える。
その瞳には、どこか狂気的な光が宿っていた。
ね、いいでしょ? と聞いてくるフレイムを見て、リウは少し考える。
戦闘能力としては、彼女――フレイムは高いほうだ。
連発が不可能とはいえ、全ての属性魔法が使えるというのはかなり有利だ。
その上全ての武器、及び格闘術の使い方を知っている。
たとえその威力が低くとも、足手纏いになることは、まずない。
私としては、来たほうがいい。
だが。
「あの方」がそのような事を許すだろうか?
――答えは、否。
だが―――・・・。
「ねえ!」
リウの意識は、突如思考から引き戻される。
彼女にしては珍しい、少し動揺した瞳でフレイムを見る。
フレイムは少し怒ったような、心配したような表情を浮かべていた。
「大丈夫ー? 目、死んでたよ??」
そういって、フレイムは彼女の目をじっと見つめる。
フレイムの、髪と同じこげ茶の瞳と、リウの紅い瞳がぶつかる。
リウは少し心を落ち着かせ、口を開いた。
「大丈夫だ」
そういうと、フレイムは小さく微笑む。
普段男らしい彼女とは正反対の表情に、リウは少し苦笑した。
「別に私は構わないが・・・「あの方」の許しが出るかどうか」
フレイムは、それを聞いて嬉しそうな表情をした。
「だったらOK!あたしもう「アイツ」には了承とってあるから♪
・・・これで、“狩り”に参加できる・・・!」
そういった彼女の顔は、まるで獲物を狙う獅子のような表情だった。
――こいつは、殺戮を楽しんでいる。
リウは、その表情に底知れない恐怖を覚えつつ、無言で彼女の後を追った。
森は、彼女等を戦いへと誘う。
27
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:04:08 ID:V9CTfotM
「・・・・・・」
少年―リオンは自分の部屋で目を瞑り集中力を高めていた。
(はぁ、あれからちょうど一ヶ月か。俺はフレイムとかリウみたいに狩に行けないし毎日銀髪の男―カルロスと稽古なんてつまらねえな・・・。)
と、リオンは目を開け近くにある幅広の剣と腰に盾を背中に背負った。
「さてとカルロスの所行くか。」
そうリオンが言うとドアを開け廊下を歩くと、
「リオン・・・。」
そう後ろから声がした。
「おうカルロスか?ちょうどあんたを探しに行こうと思ってたんだがいつ稽古するんだ?」
そうリオンが聞くと、
「いや今日はしないそれから「あの方」から大事な仕事が与えられた。」
「大事な仕事とは?」
リオンが再び聞くと、
「フレイムとリウが帰りしだい奴等―レオン達を潰す。」
そうカルロスが言った。
「わかった。」
そう返した。
「じゃあ後は部屋で休んどけ。」
カルロスは言うとリオンに背を向け部屋に戻っていった。
「戻るか。」
リオンは部屋に入りベットの仰向けになった。
「レオン。とうとう来たかその時が。」
リオンは目を瞑った。
「あいつ等はまだ俺とフレイムの事は知らないはずだ、だがレオンは・・・俺の事は分かるだろうな・・・。」
リオンは目を開けると立ち上がった。
「もしレオンが俺の事を分かったらその時は・・・。」
リオンは天井を仰いだ。
「その時は奴を斬るしかないの・・・かもな・・・。」
リオンは再びベットに寝た。
「なるべくレオン達は傷つけたくないが決められた事だしかも「あの方」の命だからな・・・。」
リオンは言いそして戦いの為に早めに眠りについた。
28
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:05:38 ID:V9CTfotM
第九話
 ̄ ̄ ̄ ̄
レオン達は出口向かい歩いていた。
「…あのさ、私…。」
エミが小さな声で言った。
「ん、何だ?」
レオンがエミに訊いた。
「…私、皆と会う前にも旅してたんだけど…旅してる理由が思い出せないんだ…。」
エミが言った。
「……へ?」
「勿論、自分でも変だと思うけど…でも、人を助ける為なのは、覚えてるよ。」
エミが少し安心したような声で言った。
「…まあ、早く行かないか?」
デストロイヤーが言う。
「そうだな、もう遅いかもしれないし。」
レオン達は、再び歩き始めた。
その頃、フレイムとリウは――――
「そういえば、アイツらはまだ中にいるの?」
フレイムがリウに訊く。
「あ……ああ、ルスカは奴が死ぬまで外に出れそうにないが…フィートはその内出る筈だ、カルロスとリオンはレオン達を殺しに行き、彼は…レオン達を待つらしい。」
リウは星空を見ながら答えた。
「ふ〜ん、そっか…まあいいや♪」
フレイムが言った。
…二人は、暗い森を歩き続けた。
――――レオン達は、町に着いた。
「この町だよ!」
スララーがレオン達に言った。
「良かった、今日はこの町で休もう。」
レオンが言った。
「図書館もあるみたいだから、明日行こうよ。」
ルルが言った。
「分かった、明日、図書館に行くぞ。」
レオンはそう言い、レオン達は宿屋に行き、眠りに付いた。
「お休み。」
29
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:06:34 ID:V9CTfotM
夜の事。
「ここは魔物が弱いな。」
銀髪に紺色の瞳、青い服に白いズボン。
――――そう、カルロスだ。
魔物が現れると、二本の剣で魔物を葬り去る。
「出来れば、奴等とは夜に戦いたいが…流石に夜に来る事は無いだろ
うな、だからと言って帰っても袋が邪魔で寝にくい…。」
カルロスが考えた。
「…そうだ、先に奴等が来る洞窟に行こう、リオンには悪いがな…。」
カルロスはそう言い、洞窟へ行った。
――――朝。
レオン達は準備を済ませた。
「じゃ、図書館に行こ!」
エミはそう言い、図書館へと走った。
五人も、エミを追いかけて走った。
「ん…ちょっと待って!」
レオン達は誰かに呼び止められた。
赤紫色の髪、茶色い眼。
服は紺色と、青いスカートを着ている少女だ。
「あんた達、もしかして、この世界の人間じゃなかったりしないわよね…?」
少女が言った。
「…だから何なんだ?」
ルーキングが訊いた。
「えっ…と…精霊の力を感じるから、かな…?」
少女は答えた。
「えっ、精霊って、あの…。」
スララーが言った。
「…自然に宿っていて、普通の人間とは比べ物にならない力を持っているんだよね?」
エミが言うと、
「そう、異世界から来る人は、皆、精霊の力を持っているらしいわ。」
少女が言った。
「そうなのか、凄いな…ところで…。」
レオンが少女に言った。
「あ、あたしの名前はリネ、いきなりだけど、あんた達についてってもいい?」
少女が言った。
「あ…ああ、ついてってもいいぞ。」
レオンが言った。
「宜しく。」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
30
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:07:48 ID:V9CTfotM
図書館に入るとエミは、
「ここで待っててすぐ持ってくるから。」
そう言いお目当ての本を探しに行った。
「う〜んなんか懐かしい感じがするな。」
そうレオンが言う。
「思ってたよりなんかずーっと大きい。」
そうスララーが言った。
「お待たせ〜。」
エミが戻ってき言った。
「?なんだそれ?」
ルーキングがエミに聞くと、
「前に来た時偶然見つけたの。」
そう言いながら本のページをめくりながら言った。
「これ?」
そうルルが言うとそこには数人の人と魔物の絵が書かれていた。
「それって約800年前の魔を封じた勇者の本?」
そうリネが言う。
「魔を封じた勇者って?」
そうデストロイヤーが言うと、
「今は少しずつ増えてる魔物が800年前にもの凄い数で増えたって伝えられてて。」
「その魔物を封じた勇者達の記録。」
そうリネがすぐに言った。
「でもこれと俺達とどう関係するんだ?」
少しだけ輪から離れ何かの本を読んでいたレオンがエミに聞くと、
「ここ見て。」
そうエミがレオン達でもわかるタイプの字を指差した。
「何々・・・。」
レオンとエミを除いた皆が本を見た。
「ねえレオン?何見てるの?」
そうエミがレオンの読んでいる本を見た。
「ん?見てのとうり地図だが?」
そうレオンが言うと本を閉じ本棚に戻した。
「どうだ?」
そうレオンが聞くと、
「ん〜?この本によると勇者達は私達みたいに異世界から来たんだって。」
そうルルが言う。
「でその勇者は魔を封じると元の世界に帰って行った。って書いてある。」
そうルーキングが言った。
「でも帰り方がよくわかんない。」
そうスララーが言う。
「じゃあ今からまた次の町に行って情報を集めよう。」
そうレオンが言うと皆は立ち上がり外に出て行った。
「じゃあ本戻してくる。」
そうエミが言いぱたぱたと駆け出して行った。
「でも次の町の行き方は?」
そうデストロイヤーが聞くと、
「ここから西にある洞窟に行く。」
そうレオンが図書館でもらった地図を指し言った。
「あそこは日があるうちに行かないと駄目だから早めに行かないと
。」
そうリウが言った。
「じゃあ行こうよ」
そうルルが言うと皆は歩き出した。
31
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:08:48 ID:V9CTfotM
「ルー、ちょっと来て」
皆が休憩している時、フレイムはリウを宿から少し離れたところに連れて来た。
木が生い茂っていて、人が来る事など無いように静かな場所。
「・・・何だ?」
何時に無く急いでいる様子のフレイムに、リウは訝しげに尋ねる。
フレイムは、真剣な表情で口を開く。
「あんま言いたくないんだけど、ルーには聞いといて欲しかったんだ」
誰にも言わないでね、と声を潜めて付け足す。
深刻な話のようだったので、リウも真剣な表情になる。
「・・・あたし達から見た“敵”が、あたしの知り合いだって事は知ってるよね?」
リウは小さく頷く。
――知っていたのか。
リウは、まだ誰にも言われていないはずなのに、いつの間にか知っていたフレイムに驚く。
「あたしは、多分あっちの人達を殺せない」
リウはやはりか、と言う顔をする。
――馴染みの仲間を殺す事は、フレイムには出来ない。
その事を、リウはフレイム自身よりも良く分かっていた。
性格が全然違う二人だが、仲が良いのだ。
まだ短い付き合いだが、互いの事を良く知り、話し合う良い仲間となっていた。
「・・・だから、あたしは、この戦いが終わったら――・・・」
その言葉は、途中で途切れた。
だが、その先の言葉が何か、リウは痛いほどよく分かっていた。
「あちら側に付く、か・・・」
少し悲しげに呟かれたその言葉は、ただむなしく消えた。
「・・・・・・ごめん。あたしは、ルーを裏切る事になる」
触れれば壊れてしまいそうな、切ない声。
それでいてはっきりと、決意を秘めた声。
リウは分かっていた。
彼女が他の世界の人間である以上、ずっと共にはいられないのだ。
リウは、戸惑いがちに口を開く。
「・・・一つ、誓ってくれるか?」
フレイムは、僅かに頷いた。
リウは、それを確認して話を続ける。
「・・・たとえ敵になったとしても、ずっと友で在る様に」
そう言って差し出されたのは、六本のナイフ。
薄い、透き通った蒼の宝石の刀身。
それは、木漏れ日を浴びてきらきらと輝いた。
リウは、それをフレイムに手渡す。
「誓いの証だ」
フレイムは、そのナイフを受け取った。
ありがとう。
言葉にされる事は無かったが、フレイムの口は確かにこう呟いた。
フレイムは微笑むと、自身の首に下がっているペンダントを取る。
銀で、十字架をモチーフにして作られたそれの中心では、紅い小さな宝石が輝いている。
それをリウに渡して、拳を突き出す。
「あたしからも誓い! ・・・互いを忘れないで居る様に」
リウも静かに微笑むと、互いに強く拳をぶつけ合った。
風は、彼女等の髪を、木々の葉を揺らした。
32
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:09:18 ID:V9CTfotM
第二話
「洞窟」
「待ってくれよ!カルロス!」
カルロスは目の前に居た魔物を切り捨て血を払い双剣をしまい後ろを見た。
「おいリオンお前もう少し早く片つけろよ・・・。」
そうカルロスが言うと、
「だってよ俺は剣術を高めるために少し遅めに倒したんだ。」
そうリオンは唇を少し尖らせ言った。
「・・・まあいいか。」
そうカルロスが言うと懐から何かを取り出すとリオンに渡した。
「なんだこの仮面みたいなの?」
そうリオンが言うと、
「お前今から戦う奴にあんま顔見られたくないんだろ?」
そうカルロスが言うとこくりとリオンは頷いた。
「だから奴らと会う時はそれを着けろ。」
そうカルロスが言うと、
「あっ、レオン達が来た。」
そうリオンが言うとカルロスは頷きレオン達が来るのを待った。
「暗いな・・・。」
そうレオンが言う。
「でも何も見えないわけじゃあないな。」
そうルーキングが言う。
「幸いレオンが暗闇でも大体のものが見えるのが良かった。」
そうルルが言う。
「今が中央の入り口くらいだから後少しで奥だけど、この辺から明るくなっていくから。」
そうエミが前を見ながら言った。
「お、明るくなってきた。」
デストロイヤーが言う。
「本当だ。」
そうスララーが言うと、
「ん?誰か居る・・・。」
そうレオンが言うと先の方に二人の男―カルロスとリオンが立っていた。
「やっと来たか・・・。」
そうカルロスが言った。
「お前はこの前の!!」
デストロイヤーが思い出したように言った。
「おい、どうする?お前この中の一人と戦いたいんじゃあなかったか?」
そうカルロスが仮面を着けた少年―リオンに聞くと、
「ああ、そうだった。」
そう言うとリオンは前に出ると、
「俺が戦いたいのはレオンお前だ!」
「俺と?」
そうレオンが言うと、
「じゃあ他の奴は?」
カルロスがリオンに聞くと、
「・・・奥の方で相手をしてやれ。俺はここでレオンと戦う。」
そうリオンは言った。
「皆、あいつ等が言ったとうりにしてくれ・・・。」
「「え!」」
皆が声を合わせて言った。
「どうして?!」
そうエミが聞くと、
「わからない・・・。でもなんかそうした方がいい気がするんだ・・・。」
そうレオンが言うと、
「んじゃあレオン以外の奴らは奥に行ってろ。」
そうカルロスが言うとレオンは頷き皆は奥に進んで行った。
「もしやばくなったりしたら俺のところに来い。」
「OK。了解だ。」
リオンの返事を聞くとカルロスも奥に進んで行った。
33
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:10:05 ID:V9CTfotM
レオン以外の六人とカルロスは、レオンとリオンから離れ、話し始めた。
「今度こそ教えてもらうぞ…お前は誰なんだ。」
デストロイヤーがカルロスに訊いた。
「…ああ、まだ名乗ってなかったな、俺の名はカルロス。」
カルロスが言った。
「じゃあ、そろそろ戦うか?」
ルーキングが言うが、
「ルーキング、ちょっと待ちなさい、カルロス、あんたに訊くけど…」
と、リネが言いかけた。
「…やっぱ、何でもない。」
リネがまた言った。
「それなら、戦うぞ!」
ルーキングが五人に叫んだ。
「分かった!」
返事をし、六人は戦闘の態勢に入る。
「来い…!」
カルロスは二本の剣を抜いた。
「行くぞ!はあ!」
ルーキングはナイフでカルロスを斬りつけた。
カルロスは黙々とルーキングに反撃した。
「やっ!」
「えい!」
デストロイヤーとスララーは矢を放つが、カルロスは辛うじて避けられた。
「…τηδσν…ファイアボール!」
エミが呪文を唱えると、三つの火の玉がカルロスに向かって行ったが、
「…αδητσ…ウォータースマッシュ!」
カルロスがそう呪文を唱え、三つの火の玉を消し、六人を押し潰した。
「これじゃエミの攻撃が通じねえぞ!!」
ルーキングが叫んだが、
「大丈夫!…γστδ…マジックウォール!」
ルルが六人の周りに、見えない魔の壁を造った。
リネがナイフでカルロスを斬る。
「クッ…中々手強い相手だな…だが、まだこれからだ!」
カルロスがそう言うと、幻影が見えるほどの速さでリネを無数に斬った。
「きゃあッ!!」
リネが悲鳴を上げて倒れた、が、意識はある。
「…δντη…キュア!!」
ルルがリネの傷を癒した。
「あ、ありがと…。」
リネが言うと、
「くっ……?おい、お前、そのナイフ、何処で取った?」
カルロスがリネを指差しながら訊いた。
リネは、しばらく黙っていたが、
「魔物が落としてったの、それで?」
リネが答え、カルロスに訊いた。
「…いや、別に。」
カルロスが返した。
「じゃ、行くぞ!」
と、ルーキングは言い、カルロスに向かって走った。
「ッ!」
カルロスは水色の光に包まれ、何処かへ消えた。
「?何処行った!?」
ルーキングはそう言った。
「…そういえば、レオンはどうしてるだろう。」
34
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:10:55 ID:V9CTfotM
第四話 「友」
レオンとリオン以外の人が離れると話し始めた。
「・・・お前は誰なんだ?」
そうレオンが仮面の少年―リオンに聞くが、
「教えれないな今は時期分かる事かもな。」
そうリオンは返した。
「それよりそろそろ始めないか?あっちは戦闘始まってるかもしれねえし。」
そうリオンは言うと幅広の剣を取り出した。
「・・・・・。」
レオンも無言で剣を引き抜いた。
「・・・行くぞ!」
リオンは言うとレオンに向って走出しレオンは剣を立て防御の構えに入った。
「はっ!」
走った時の加速を加え威力が増した剣をレオンに叩きつけた。
「くっ・・・。」
剣を立てて防いだが普段の剣と威力がけた違いで剣が弾き飛ばされそうだった。
「おいおいまだ始まったばかりだぜ?初めからそんなんじゃあ楽しくないぜ?レオン。」
そうリオンが言うとレオンは足払いで下がらせ、
「たあ!」
剣を斜めに振りリオンの顔を隠している仮面の紐を切り裂いた。
仮面が落ちる。
「え?」
レオンは目を大きく見開き剣が手から滑り落ちそうになった。
「はぁ・・・やっぱこうなったか。」
リオンはため息まじりで言った。
「リ、リオン?」
今だ信じれなさそうにレオンは言った。
「そうだぜ?リオンだ。レオン。」
そうリオンはレオンに言った。
「リオン・・・お前!なんで俺たちの敵側にいるんだ!」
そうレオンは我に帰るとリオンに言った。
「・・・しかたないだろ?俺がこの世界に来た時助けてくれたのはお前達の敵側の奴なんだからな。」
そうリオンはまっすぐレオンを見て言った。
「じゃあ一時お別れだまた今度お前等を倒しに来る。」
そう言うとリオンは青い光に包まれ消えた。
「リオン・・・」
そうレオンは呟くと剣を収め奥に居る仲間たちの所に行くため歩き出した。
(この事は次にリオンに会う時まで秘密にしとこう。)
そうレオンは思うと奥に向って走っていった。
35
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:11:39 ID:V9CTfotM
「・・・・・」
数日前の作戦失敗でリオンは少し落ち込んでいた。
「はぁー作戦・・・失敗しちまったな・・・。」
リオンはベットに倒れるとモヤモヤを吐き出すように言った。
「・・・レオン以外とあのまま戦ってたらどうなってたんだろうな・・・。」
そう呟いた。
「・・・レオンと一回会ってみようかな・・・。」
そうリオンが言うと戦いはしないが自分の武装を着けると部屋出て、
「フレイムも呼んでみるかな?」
そう言うとフレイムの部屋に歩いていった。
「ここか・・・。」
扉の前に行くとリオンは扉を叩くといきよいよく扉が開きリオンの顔に命中した。
「だーれ?」
そうフレイムが言いキョロキョロ辺りを見渡すと目を白黒させている倒れたリオンが目に映った。
「あれ?リオンじゃない?どうしたの?」
そうフレイムがリオンを覗き込むように見ながら聞くと、
「つー鼻が折れるかと思ったぞ・・・。」
「ごめーんリウかと思って。」
「・・・まあいいか。」
赤くなった鼻をさすりながらリオンが言う。
「それで用件は?」
「ああ・・・実はレオンに会いに行こうと思って出ようとしたんだがお前も行くか?」
そうリオンがフレイムに言うと、
「いいよ?行こう!」
そう言うとフレイムは部屋に入り武装を着けるとリオンの所に戻り、
「それじゃあ行こうか。」
そう言いリオンと出口に向って歩き出した。
36
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:12:15 ID:V9CTfotM
深い森の中、一組の男女が歩いていく。
というより、男の後を女が追う、という形だが。
「ねーねーリオンー。何しに行くの? 戦っちゃダメ?」
女―フレイム―が尋ねると、リオン、と呼ばれた少年は呆れたようにそちらを見やる。
そのあと少し大げさに溜息をつき、口を開いた。
「いや、それは「会いに行く」じゃなくて「戦いに行く」だろ。
・・・なんとなく、会って話でもしようかと思って」
フレイムは、その溜息に少しむっとした顔をしたが、すぐに元の表情に戻す。
「武器持ってるから戦うのかと思ってた。
っつーか何話す気? 一応あっちとは敵でしょ」
「・・・後で考える」
その言葉に、フレイムは「曖昧ー」と笑った。
「・・・ま、それも面白そう。あたしも誰かと話そっかな?」
フレイムは冗談めいた笑みを浮かべた。
そこで会話は一時途絶え、二人は無言で森を歩いていった。
37
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:13:41 ID:V9CTfotM
「すーすー。」
木に寄りかかり今までの戦いの疲れを癒しながらのん気に昼寝をしている人影があった。
「ふぁー・・・良く寝た・・・。」
まだ眠たそうに少年―レオンは寝転びながら間延びをした。
「さてと・・・・んっ?!」
不意に自分が寄りかかった木の後ろから巨大な鎌が首筋辺りまできた。
「・・・おいフレイム鎌下ろせ戦いに来たんじゃないっ森で言ったろ?」
「ごめーんつい。」
そう呆れた声と少しだけ申し訳なさそうな声が聞こえ鎌が離れた。
「リオン!」そう叫ぶとレオンは剣を引き抜いた。
「・・・レオン長剣を鞘に戻せ。俺とフレイムは戦いに来たわけじゃない少なくとも俺はな。」
そう言うと少年と少女―リオンとフレイムが姿を現した。
「なに?」構えを解かずに剣を三分の一ほど出して言う。
「さっそくだがレオンお前俺ら側に入れ。」
そうリオンの口から出てきた。
「はぁ?」思わず間の抜けた声をだしたレオンにリオンが言う。
「お前は剣の腕がいい、だから俺らと一緒に来・・・「断る!」
リオンがいい終える前にレオンはそう言った。
「・・・そうかなら仕方ないな・・・。」
そうリオンが呟くと、
「何々?戦闘?戦闘やんの?じゃあ、あたしがやる!」
そうフレイムが言うと、
「ちげーよ、帰るんだよ。」「えー。」
そう言った。
「レオン来る気がないなら俺はお前を倒す。」
そう言うと森の方へ歩いて行きフレイムは不満そうに歩いていった。
「・・・なんだったんだよリオンは・・・。」
一人残されたレオンはそう呟いた。
38
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:15:18 ID:V9CTfotM
ざっざっざっざっ。
フレイムは、草を薙ぎ倒しながら歩いていく。
彼女はとても不服げな目で前にいるリオンを睨んだ。
「・・・戦うんなら、さっきあたしにやらせてくれればよかったのに」
その殺気のこもった視線を受けて、リオンは気付かれないよう小さく溜息を零した。
「とりあえず落ち着け。
・・・あいつとは、俺がやる」
「とかなんとか言っちゃって、前も倒さなかったじゃない、結局」
彼女はそう言って鎌を撫でる。
以前とは違い綺麗に磨かれたそれは、血を欲するかのように怪しく光った。
「・・・ね、今は待っててあげる。あたしじゃ敵わないかもだしね。
でも、さ・・・。待ちきれなかったら・・・、覚悟しといてね?」
悪戯っぽい笑みを浮かべ、指で首を斬る真似をする。
リオンは、その姿に苦笑した。
(お前は、何があっても殺さないだろ・・・)
彼は、フレイムが仲間を殺すような真似はしないことを知っている。
フレイムは「殺したい」のではなく、ただ純粋に「戦いたい」だけなのだから。
彼女にとっての勝利は、相手が行動できないようにして、それで終わり。
つまりは武器を取り上げたり、拘束をすれば終わるのだ。
魔物相手となると、話は多少変わってくるが。
「リーオーンー! 何してんの、さっさと帰ろ!」
何時の間にやら数m先にいるフレイムが、こちらを向いて待っている。
彼は少し早足で、前へと進んでいった。
39
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:17:10 ID:V9CTfotM
前:レオン 投稿日: 2006/09/29(金) 16:48:13 [ wBv4hBGg ]
「新たな仲間」
「さてと・・・。」
旅のしたくをし終えレオン一行らは町から出る準備を終わらせていた。
「次はどこに行く?」
そうエミがレオンの持っている地図をレオンの横で見ながら聞くと、
「ああ・・・次はあの山に行く。」
そうレオンが言うと大きな山が少し遠くに見えた。
「あの山を上るのかー。」そうスララーが少しまぶしそうに山を見た。
「さてと行くか!」
そうルーキングが言うと―
「―あっ・・・待ってください・・・・。」
そう後ろから声がし皆が振り向くとそこには魔道書と杖を持った一人の少女と二十代ほどの斧を持った男が居た。
「何か用?」そうルルが聞くと、
「・・・彼方達は他の世界から来た人ですか?」そう少女が聞いた。
「そうだが?」
そうデストロイヤーが口を開く、
「よかったじゃねえか、すぐに見つかってよ!」
そう男が言う。
「俺ら二人はお前等を探してたんだよ救世主さんよお。」
そう男が続けて言った。
「救世主?」
そうエミが言うと、
「・・・彼方と・・・その後ろに居る人は違いますがあなたがた五人が救世主です・・・。」
そう少女はエミとリネ以外の五人を見た。
「僕ら?」
そうスララーが聞くと「はい」っと少女は言う。
「んで俺らはあんたらを探して同行するために来たんだよ。」
そう男が言うと、
「わかった。それじゃあ頼むよ、えーっと・・・」
「俺はライガス。んでコイツはソフィーヤだソフィーヤは未来を予言する力を持ってんだ。」
そう茶色の服に緑のズボンの男―ライガスは言った。
「・・・よろしくお願いします」そう少女―ソフィーヤは軽く会釈をした
薄紫の服で水色のスカート服と同じくらい薄い膝と腰の間くらいある柔らかい髪が風に少し舞った。
「それじゃあ次の町に行こう。」
そう言うとレオン達は新たな仲間と共に歩き出した。
40
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:18:04 ID:V9CTfotM
エミ レオン一行の旅の途中にフィートと戦闘中に出会った少女。
武器 杖 魔法
魔法の属性 主に回復系 光・火
サポーター役
リネ 突然仲間になりたいと言ってきた少女。
いったい何が目的であるかは不明。
武器 ナイフ
素早い速さでの攻撃が得意
ライガス レオン一行を追っているソフィーヤの護衛としてついてきた男。
武器 斧(大)
ずば抜けの攻撃力を生かした攻撃が得意
ソフィーヤ 少し暗い少女。ライガスの話ではまだ普通なほうだと聞いている。
ぼんやりとだが未来を予言する力を持っている。
武器 魔道書 杖
魔法属性 主に魔法攻撃で風・氷・土・雷 回復魔法
41
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:21:18 ID:V9CTfotM
修行堂で鉄と鉄を叩きつける音が聞こえる。
「うおー!」そう少年の気合を込める声。
「はぁ!」さらに気合を込めた少し大人な声が聞こえ、また鉄と鉄を叩きつける音が聞こえた。
そう修行堂で戦っているのはリオンとカルロスだった。
「たあ!」
気合を込めてカルロスの剣に剣を叩きつける。
「なにがしたいんだリオン!」
そうカルロスが言いリオンに向って走出そうとしたとき。
「何!」カルロスの剣にヒビができ砕けた。
「はぁはぁ・・・今日は俺の勝ちだなカルロス!」
そうリオンは言い盾と剣を下ろした。
「・・・・ああそうだな。」
そう悔しそうに言った。
「それにしても結構強くなったんじゃないか?リオン?」
「ああ・・・確かにな。」
息を整えいつもの少しだけ冷静に言った。
「・・・そうだ、「あの方」がお前を呼んでたぞ?」
「マジかよ!それを早く言えって!」
そうリオンは驚きながら盾と剣を置いたまま修行堂を出て行った。
「リオンようやく来たか・・・・。」
そう前にカーテンのような物で姿がぼんやりとしか見えないが声がする。
「はい。それで今日はどんな用件で?」
リオンがそう問い掛けると、
「先ほどのカルロスとの稽古を見て決めたのだが、」
「はい。」
「これから奴等の元へ行ってもらう。」
そう言われ「はい」と答え、
「それではカルロスと今から行きます。」そうリオンが言うと、
「いや今回と次はフレイムと組んでもらう。」そう言った。
「・・・・・分かりました。」そう言うとリオンは部屋を出て行きフレイムの部屋へ歩き始めた。
「・・・また前みたいに勢いよくバンっ!・・・とか来るのか?」
そう呟きながらドアを叩いたがドアは開かず「入ってー」と返事が聞こえ部屋に入った。
「なんだリオンじゃん。」フレイムは風呂に上がってあまり経ってないのか湯気が少し上がっていた。
「・・・なんだじゃ無いだろなんだじゃあ。」そうリオンが言うと、
「用件は?」鎌を手入れしながらそう聞くと、
「俺とお前は今回と次回までペアを組んでレオン達を倒せと「あの方」から命令があった。」
闇の中で凶悪に光、鎌を見ながら言った。
「リオンとペアねーあたしはリウがいいんだけどまぁしょうがないね、「あの方」からの命だし。」
「じゃあしたくができ次第入り口に来い。その後レオン達が向って行く山に行く。」
「レオンはどうするの?どっちが殺る?」
そう言うとリオンは外に出るのを止め振り返った。
「二人で倒す。他の奴もな。」
そう言うと部屋から出て行った。
42
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:22:29 ID:V9CTfotM
「ってか二人でってどうやって? 早いもん勝ち?」
レオン達のもとへと向かう道中、不意にフレイムがそんなことを聞いた。
リオンは振り返ることもせず、歩みを止めることなく答えた。
「・・・お前の頭にはコンビプレー、っつー言葉は無いのかよ」
「あるわけ無いじゃん。この世は弱肉強食だし?」
フレイムは、軽い嫌味に普通に答える。
まるでそれが当たり前だ、と言わんばかりの返答に、彼は頭を抱えた。
「・・・とりあえず、今回は協力しろよ」
その言葉に、フレイムはあからさまに嫌そうな顔をする。
尤も、彼女の前を行くリオンにそんなことは分からないのだが。
「・・・まぁ、今回だけならいいけど」
いかにもしょうがない、という声を出す。
彼としてはなんとなく気に入らないが、話が拗れるので黙っておいた。
「んじゃさ、まずは魔法使うのと戦ろうよ。
・・・あ、私は絶対殺さないから!」
先程までの態度はどこへやら、活き活きとした声でフレイムは言う。
そんなに戦いたいか、と彼は苦笑した。
「そんなのそんとき考えればいいだろ」
彼のその言葉に、フレイムは煮え切らないような顔をしたが、すぐに手元に視線を移した。
フレイムの手の中で輝く鎌は、戦いたいのだと叫んでいるようだ。
彼女はその鎌をそっと撫で、少し歩く速度を速めた。
43
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:23:47 ID:V9CTfotM
「再戦」
「はぁはぁ、待ってよー!」
そう後ろからスララーが声を掛けながら走りよってきるのをレオン達は少し休みながら待っていた。
「おいおいもっと体力つけねぇとついて来れなくなんぞ?」
そうライガスは笑いながらスララーを馬鹿にするようにした。
「ライガスそういじめんな。人には個性差があるだからよ。」
そうルーキングは言う。すると、
「レオンさん・・・この先にあるとても広い場所に行くと・・・何か強いものが来ます・・・。」
そうソフィーヤが言うとレオンは「分かったと」返事をした。
「皆武器を構えろ。」そうレオンが言うと皆は頷き武器を取り出すと奥に走って行く。っと
「待ってたぞレオン!」
そう声がしてレオンはまさかっという顔になった。
「リオンどこにいる!」そう言い彼を呼ぶと左右の巨大な石からリオンとフレイムが姿を現した。
「もぉー遅かったじゃない!ずぅーっと待てたんだよ!」
「・・・もう少し落ち着けフレイム。」そうリオンが言うと「いいじゃん」っと声が返ってきた。
「レオン、今リオンって言った?それにフレイムって、それってまさかこの二人・・・」
そうルルが言うと、
「ああそのとおり俺らのとく知ってる二人さ。」
そう言うとレオンは前に進み出た。
「それで何のようだリオン?」
そうレオンが言うと、
「・・・お前等を止めに来た。」
そう言うと剣と盾を持つすると後ろからフレイムが、
「あのさーリオン?今日はさ、相手が沢山いるから二刀流で行けば?」
とフレイムが言うと少し考えリオンが頷くと、
「レオン今日は少しだけ荒く行くぞ。」
そう言うと盾から両刃の刃が30センチほどの短剣を取り出し盾を投げ捨てた。
「・・・皆戦うぞ。」
そうレオンが言うと、
「おいレオン!戦うのか!?あの二人と!仲間だろ!」
そうデストロイヤーが言うと、
「あっちは俺らが戦う気がなくても向ってくるんだ。逃げても無駄だ。」
そうレオンがデストロイヤーに言うと「分かった」と言った。
「それじゃあ行くぞ!」
そうリオンが言うとレオンは長剣を持ちリオンは双剣を持ち走出した。
44
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:24:35 ID:V9CTfotM
「先手必勝!エアウィンドウ!」
フレイムがそう叫ぶとリオンに向って走るレオンとライガス、ルーキングの周りに無数の真空はが現れ三人の肌を切り裂く。
しかし素早いレオンは前に転がりこむようにし、ルーキングは横に飛びあまりくらわなかたった。
「リオン!」そうレオンが叫ぶとリオンに突進した。
「甘い!」リオンは左の短剣でレオンの剣を弾き右の剣を振り少しだけレオンを離れさせた。
「燃えよ!ブレイズ!」巨大な火炎弾がリオンに向って飛ぶ!だが―
「やらせない!ロックウォール!!
エミが呼び出した火炎弾が急に現れた壁に当たり消えて言った。
「・・・ヒール!」
ソフィーヤがライガスに向って杖を突き出すとライガスの体にあった裂傷が見る見る塞がっていく。
「皆頑張って!ディフェンザー!!」
ルルが杖を突き上げると仲間の周りに薄い結晶のような物が現れすぐ消える。
「レオン助太刀だ!!」
ライガスはもっていた斧を半分ほど小さくした斧をリオンに向って投げたが避けられる。
「・・・ちっ!フレイム!レオンが行ったぞ!」
そうリオンが言うとフレイムの所に行こうとしたが目の前にリネとルーキングがナイフを持ち立ちふさがった。
「行かせるか!」
そうルーキングがいいリオンにナイフできりつけようとしたが、
「邪魔を・・・するな!!」
リオンは双剣を重ね一気にルーキングのナイフを狙い振るうと、
「なっ!」
ルーキングのナイフが折れる。しかしレオンはフレイムの近くまで行っていた。
「フレイム!直接攻撃にいけ!」そうリオンが言うとわかったっと頷く。
「やっ!」フレイムが持っていた鎌を振るうがレオンは避け持っていた長剣とサブの短剣を持ちフレイムの掴んでいる間を切り裂いた。
すると鎌を持つ部分が真っ二つになった。それを見たリオンは
「く・・・ひとまず撤退だ!」
そうリオンが言うと腰から煙球をだし地面に投げつけると煙が広がり晴れると二人も姿は無かった。
「どこに行った?」
皆があたりを見渡すが二人の姿は見つけることができなかった。
「・・・逃げたみたいだな。」そうデストロイヤーが言う。
「また来るのかな?」
そうエミが言うとレオンは頷いた。
「理由はわからないが誰かが俺たちを狙ってる事はわかった・・・・。」
そうレオンが言う。
「じゃあ後はこの山の麓を下りたところにある町へ行こう。」
そうリネが言うと皆が歩き始める。
最後にレオンが歩き出そうとすると近くにリオンが投げ捨てた盾が目に入った。
「これは・・・リオンの盾、持っていておくか。」
そうレオンは言うと盾を少し大きい道具袋に入れ山を下り始めた。
45
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:25:09 ID:V9CTfotM
真夜中の暗いくフクロウが飛んでいる森林地帯の中を二つ影があった。
「ねぇリオン?なんであの時勝負の途中で引き上げたの?」
そうフレイムが少し不満そうに聞くとリオンは立ち止まらず振り返りフレイムに言った。
「お前な・・・鎌が壊れたらお前は魔法攻撃しかできないだろ?」
そうフレイムの手にある綺麗に真っ二つにされた鎌を指差した。
「鎌が無くてもまだ武器はあるんだけど?」
そう言い返した後隠しポケットから美しいナイフを六本取り出していう。
「どれどれ・・・綺麗なナイフだなちょいと貸してくれ。」
そうリオンが言うとその中の一本を取り出すと辺りを見渡すとリンゴを見つけるとナイフを振るった。
するとリンゴは真っ二つになり半分になったリンゴをくっつけると綺麗にくっついた。
「凄いなこのナイフ誰から貰ったんだ?」
リオンは芯と皮を剥くとナイフを綺麗にしリンゴと共に渡した。
「これ?リウから友情の印として貰ったの。」
リンゴを食べながらそうリオンに説明するとナイフをしまった。
「友情の印か・・・。」
そうリオンが言うとフレイムはリオンを見た。
「それにしてもあんたって災難ね。辛いんでしょ?レオンと戦うの?」
そうフレイムが言うとちらりとリオンは彼女を見た。
「まあな・・・でもまぁこういうのも・・・・」
そうリオンが言っている途中に草がガサガサと音を立てて揺れると中から魔物が踊り出るとフレイムに突進したが―
「―帰りの邪魔だ!雑魚が!」
双剣を素早く引き出し足で蹴り落とし双剣を突き刺した。
「さすがリオン。こいうのは気が効くよねー。」
そう言うと、「こういうときとはなんだよ・・・」っと呟く声が返ってきた。
「それで?こういうのも・・・の続きは?」
そうフレイムが首を傾げ聞くと、
「いやなんでもない。」
「えー!気になるじゃん!教えてよー!」
そうリオンは言いフレイムは教えてと言うばかりだった。
「それよりお前は修行堂に来いよ?新しい鎌やるからと。」
そうリオンが言うとフレイムは頷いた。
「ついでに俺と勝負してくれねえか?」
「えーリオンと?・・・ちょっとは手加減するんならいいよ?」
そうフレイムが言うとリオンは頷いた。
「そんじゃ早く帰るか?もう夕暮れから一時間てとこだからちょうど7時くらいだな。」
そうリオンは言うとさっさと歩き出しフレイムはその後を追った。
彼等が居なくなった後には静かな森に戻っていった・・・。
46
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:25:44 ID:V9CTfotM
「つーかさ、別に鎌はくれなくてもいいよ?」
真っ二つの鎌を見ながらフレイムは言った。
斜めに切れていて、槍のように鋭くなっている。
「何言ってんだよ?」
リオンがそう言うと、彼女はにやりと不敵に笑った。
「まー見てなさいって」
フレイムは柄の断面を合わせて、強く握る。
すると、握った場所が微かに光を放った。
手を離すと、先程まで切れていた部分が、何事もなかったかのように元通りになっていた。
「治癒魔法と土魔法の合成。最近の新ワザ」
「最近のって、お前まだこっち来てから数日だろ・・・」
リオンは呆れたように言った。
フレイムはそれを特に気にかけることもなく、ぶんぶんと鎌を振り回した。
ふぅ、と満足したように息をつくと、今思い出したようにリオンに問いかける。
「あ、そういえば戦るんだよね。それって魔法アリ?」
「アリだ。実力勝負だからな」
「おっけー。んじゃ、・・・始めよう?」
フレイムは、そう言って強く地を蹴った。
47
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:28:16 ID:V9CTfotM
「そうこねぇとな!」
そうリオンは言い背中にあるはずの盾を掴もうとすると、
(あれ?盾が無い・・・?)
そう思いつつ剣を引き抜きフレイムの攻撃を受けに掛かった。
「やっ!」思いっきり鎌を振り落とすが、
「それでも攻撃か?」
横に思いっきり跳びそう言う。
「まだまだ!ブレイズ!」
横に思いっきり跳んだリオンに向って素早く手を突き出し巨大な火炎弾が飛んでいく。
「ちぃ!」
着地と同時に走り火炎弾に当たりそうになると前に転がり込む。
「逃げてばっかじゃ終わらないよ!」
「そうだな・・・・。」
そう言うとリオンは短剣を取り出し先ほどとは全く違う速さで動き鎌を短剣でレオンと同じように真っ二つにした。
「鎌また壊した!許さないよ!」
素早くナイフを取り出し一本をリオンに向って投げるが回避する。
さらにもう一本を投げようとすると―
「「そこまで!!」」
そう声が響き二人の動きは止まった。
振り返って見るとそこに居たのは、
「リウ」「カルロス」
そう二人は言う。
「なんだよカルロスいい所だったのに・・・。」
そうリオンが言うと、
「そうだよリウ。せったく、これから!って所だったのに!」
そう二人が不満を言うとカルロスは口を開いた。
「お前等なぁ・・・今何時だと思ってんだ?もう深夜になる前なんだぞ?」
「そうよ。おかげで私とカルロスは昨日彼方達と同じようにペアになって修行から帰って来た所なのよ。」
リオンとフレイムは二人をよく見るととても眠そうだった。
「そうだったすまねえ。」
そうリオンが謝ると、
「はぁ・・・リオン明日はこの「剣術指南書」の技の一つをまた出来るようになってもらう。」
そうカルロスが言う。
「二人はもう寝なさい、決着はまた今度。」
そうリウが言うと二人は武器を回収し自分の部屋に戻って行った。
「さて私達も寝るわよカルロス?明日も早いんだから。」
「そうだな。お前は引き続き腕を上げておけよ?フレイムにもう抜かされそうなんだからな。」
そうカルロスが言うとわかってるっと言い自分の部屋に戻って行った。
「さてと明日の為に俺も寝るか・・・。」
カルロスは柔道場に少しだけ似ている部屋を見渡しカギを閉め、自分の部屋に帰って行った。
48
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:29:59 ID:V9CTfotM
「はぁはぁ・・・もう無理だ・・・。」
リオンは修行堂の床に倒れるとそう息を荒くし言った。
「リオンよ、まだまだできてないぞ?どうしたんだ?フレイムとリウがもう少しで来るんだからしっかりしろ。」
「そう言われてもその本に書いてある・・・なんだ?「集功法」ってどんな効果があるんだよ・・・?」
リオンは倒れたままカルロスを見上げて聞いた。
「だから・・・自分の自然治癒力を高めるって言っただろう?ちなみに隣にいる奴にこの技を使うことも出来るが隣でないとできないからな?」
そう言うとリオンに近づき、集功法を使うと、
「あれ?なんか力が湧いてきた。」
そうリオンが言うと、
「あはは!まだできてなかったんだリオン!」
そう後ろから嫌味が多少篭っている声が聞こえた。
「悪かったな・・・できてなくてよ!」
そう言うと首筋に来ようとした鎌を剣で弾いた。
「へー、やっぱすごいね?そのカルロスが使った・・・えーっと・・・?」
「「「集功法」」」そう三人の声が見事に重なりフレイムに教えた。
「そうそうそれ!」そうフレイムが言うとリオンはカルロスを見ると、
「でもどうしてフレイムとリウをよんだんだ?」そう聞いた。
「ああ、それか?今から俺とリオン、リウとフレイムのペアで試合だ。」
「そういうこと。では早速始めるわよ?」
「えー!ちょっと無理ありすぎじゃない?手加減くらいはしてよね?」
そうフレイムが言うと、
「手加減無しの試合よ?では・・・始め!」
そうリウが言うと四人はそれぞれの得物を持ち走出した。
―三十分後
「がは!」
リオンの左腕にナイフが2本も刺さり、フレイムの鎌も刃がボロボロになったが、
「はあ!」「でい!」カルロスの左の剣はひびがいくつも入りリウの三叉の槍の右側の刃は折れていた。
「まだまだ!」不意にリオンは再び立ち上がり剣を合わせ気合を貯めるようにした。
リオンができなかった集功法だ!しかし、
「は〜いそこまで!」
そう能天気な声がすると皆は入り口を振り返った。そこにはフィートが立っていた。
「だいぶ戦闘能力が上がってる事はわかったんだから。それにこれ以上やったらリオンが死ぬよ?」
そうリオンを振り返るが彼は立ってなく膝をついて左腕に刺さったナイフを引き抜いていた。
「フレイム!急いでリオンにヒールを!」そうリウが言うとフレイムは頷きリオンにヒールを掛けた。
「す、すまねぇ。」リオンが言うと皆(フィート以外)は安心したようだった。
「さてあんたたち?今から少し休んでご飯を食べて後は自由にしなさいよ?」
そうフィートが言うと皆は仕方がないというように息を吐くと自分達の武器を片付けて部屋に向った。
「さーてと。あたしも休もうかな?」
そうフィートが言うと修行堂を出て行った。
「・・・疲れたぁ。もう寝るか・・・。」
リオンはそう言うと綺麗に直った剣を(フレイムに頼んで治してもらった)鞘に収めて言う。
そしてゆっくりと眠りについていった・・・。
49
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:31:54 ID:V9CTfotM
第五章「空の彼方へ」
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
レオン達は、町に着かなかったのか、山で準備をしていた。
「じゃあ、行くぞ、皆!」
レオンは皆に言い、空を見上げる。
その瞬間――――。
「待って下さい!」
背後から少年の声が聞こえた。
「ん?何か?」
エミが少年に言った。
その少年は、黄緑の髪の、水色の服を着た、弓矢を持った少年だ。
「貴方達が救世主さん…ですよね?」
黄緑の髪の少年はレオン達に問う。
「ああ、そうだ。」
ルーキングが返した。
「良かった…私、救世主さんを捜していたんです。」
黄緑の髪の少年は言った。
「なんで?」
ルルは、黄緑の髪の少年に問い掛ける。
「実は、悪い人達の中に私の友人がいて…なので、その友人を戻したいからです。」
黄緑の髪の少年はそう返した。
「そうか…じゃあ解った。着いて来て良いぞ。」
レオンが言うと、黄緑の髪の少年は言った。
「ありがとうございます!私はルティンと申します。宜しくお願いします。」
黄緑の髪の少年――――ルティンはレオンの手を取り言った。
「俺はルーキングだ。」
「俺はデストロイヤー。」
「私はルルって言うの。」
「私はエミ。」
「私はリネ。」
「俺はライガスだ。」
「私はソフィーヤです…。」
「俺はレオンだ、宜しくな。」
レオン達が言う。
「じゃあ、町に行くぞ。」
デストロイヤーが言い、レオン達が歩き出そうとしたが、
「あ、ちょっと!」
ルティンが止めた。
「何?」
リネが言う。
「あの、山の頂上に人間を滅ぼそうとしている人がいると聞いたのですが、行きませんか?」
ルティンはレオン達に問い掛けた。
「本当か!?…じゃあ、俺は山の頂上に行こうと思うんだが、皆は良いか?」
レオンも皆に問い掛けた。
全員、返事は「行く」だった。
「じゃあ、行くぜ!」
レオンが言い、レオン達は歩き出した。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
50
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:33:00 ID:V9CTfotM
第一話「移動」
「・・・オン・・起き・・リオン!」
誰かが自分を呼んでいる・・・。
「いい加減に起きてよリオン!」
そう少女―フレイムは苛立ちをぶちまけるようにリオンをベットから蹴り落とした。
「ぐはっ!!」リオンは見事に背中から落ちたが布団が先に落ちていたのかリオンの衝撃を和らげた。
「痛ー、何すんだよ!」
リオンは立ち上がりフレイムに言うと、
「あっ、起きた起きた、寝顔以外と可愛いね^^」
フレイムはベッドから下り、そう馬鹿にするように笑みを溢した。
「用件は何だ?」
そうリオンは布団などを整えそう聞くとフレイムはそうだった、と言いリオンに言った。
「なんかね?レオン君達がここに来ようとしてるみたいだって「あの人」が言ってたから今から来いって。」
「なあフレイム?今俺の聞き間違えか?今レオン君って言ったか?」
「言ったよ?それが?」フレイムが聞くと、
「・・・だってお前が人に「君」なんてつけるの初めてだから気になってな。」
「えー!何それ!?あたしが人に君とかつけちゃいけない訳?」
そうフレイムが言うがリオンは「別に」と言うと部屋を出ようとした、
「早く出ろよ?あの人が待ってるんだろ?早く俺の部屋から出て走って行くぞ。」
フレイムはまだ不満があるのかムッとしていたがリオンは気にすることなくフレイムが出るとカギを閉め廊下を走っていった。
「ようやく来たかリオン?・・・まあ良い。諸君らを集めたのは奴等がこの隠れ基地に近づいてきたので移動をする。」
「移動と言いますとここからやや遠めの場所にある基地に移動ですか?」
そうリウが聞くと、主と思われる者は頷いた。
「準備が出来しだい、地下にある「転送装置」で基地に移動する。」
「しかし、奴等がそれに気付いたら元も子もありませんよ?」
そうリオンが言うと、
「いや我等が転送し終わるとそれを破壊する。」
「どうやって?」フレイムが首を傾げ言うと、
「私がやりますね?」
フィートが言うと、主は頷いた。
「では準備ができた者から転送していけ、フィートよ。無理はするな。」
「はい。主もご幸運を。」
「うむ。では移動開始だ!」主は声を張ってそう言った。
「さてこれでいいかな?」
リオンは自分の大切な物をまとめ、もう使い終えた物は全て破壊し細切れにしておいた。
「確か地下だったな?早く行くか・・・っと前に・・・」
部屋にもともとあった物や細切れにしたり破壊した物を部屋の片隅に集めカギを閉めた。
「うっし。地下に行くか!」そう言いペンダントを着け地下に走って行った。
「リオン遅いよ!リウとフレイムとカルロスはもう行ちゃったよ!」
そうフィートが言うとすまんと謝った。
「そんじゃあいい?転送開・・「ちょっと待ってくれ!」何?」
リオンはさっき首にかけておいたペンダントを開いた。
中には現実世界にいた時にリオンとレオンが写った写真がありその横には「大好きな友」と書いてあった。
リオンはそれを見るとペンダントを閉じフィートに「頼む」っと言った。
「転送開始!」
フィートは何かのボタンを押した。
リオンがペンダントをしっかり握るとリオンの姿は掻き消え・・・転送された。
「・・・皆、がんばってね?私の分も・・・」
そうフィートは言うと転送装置を破壊していった。
51
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:35:41 ID:V9CTfotM
「ふう。だいぶ上に来たな?」
そうレオンは額に浮かび上がった汗をぬぐいそう言った。
「あれです!皆さん、あの城です!」
ルティンは指を指しそう言った。
「あれ?何かいる・・・石の像が動いてるみたいなんだけど・・・」
リネが言うとエミは、
「それゴーレムじゃない?門番とかによく居る。」
「直接行かない限りは攻撃は受けないみたいだな?」
ルーキングはそう判断すると拳銃を二つ取り出そうとすると。
「あの・・・ここは私と・・・ライガスに任せてください・・・。」
そういうと魔道書を取り出した。
「何をするんだ?」デストロイヤーが聞くと、
「簡単に言えば俺の技とソフィーヤの魔術を絡めた攻撃だよ!」
ライガスは言うなり斧を取り出した。
「技と魔術を絡める?どうやるんですか?」
エミが聞くと、みていなっとライガスは言いゴーレムに突進していった。
「くらいな!崩流斧!」
「・・・凍える竜巻よ・・・アイストルネード!」
ライガスがゴーレムを怯ませ、ソフィーヤの呼び起こした吹雪の竜巻が相手を凍らせー
「―砕け散ってください・・・」「―アイスブレイク!!」
ライガスの斧がゴーレムを捕らえ砕き散らした。
「す、すごえ・・・」ルーキングが驚きを隠せずにそう言った。
「今のが複合技って奴だ、でもいつも出来るわけじゃあねえぞ?タイミングが良くないといけねえ。」
「そうでなければ・・彼方達の中にある・・聖霊の力が共鳴しあいませんから・・・。」
そうソフィーヤが付け加えて言った。
「分かった。でも技と技、魔術と魔術じゃ駄目なのか?」
レオンが聞くと、
「いえ・・・聖霊の力がタイミングよく共鳴しないとできません・・・。」
「まっ簡単に言えば、僕達の中にある聖霊の力って物がタイミングよく合えばいいってことでしょ?」
スララーがそう言うとソフィーヤは頷いた。
「よし、んじゃあ行きますか!」
そうリネが言うと皆は慌てて追いかけた。
「来ちゃったか〜レオン達。」
「どうしますか?フィート様」
三人の中の一人の新米らしき兵が聞くと、
「そうねー、奥までこらせて叩くわよ。」
そうフィートが言うと兵士三人は胸に手を当て令をすると奥の間に走って行った。
「・・・今回こそは倒してやるからね。」
そうフィートは言うと自分も奥に部屋に歩いていった・・・。
52
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:42:08 ID:V9CTfotM
レオン達はリネを追い掛け、基地の前に来た。
「…此処が、敵の基地なんだよな?」
レオンは少し緊張した顔付きになり、ルティンに問う。
「はい、そうです。
如何かしましたか?」
緊張した顔付きで問うレオンに対し、ルティンはいつものように言った。
「いや、人間を滅ぼそうとしてる奴等がいるんだろ。
だから緊張してんだ。
なんか、少しあっさり終わってる気もするけどな。」
レオンはルティンの問いに対し、そう返す。
「…でも、大変だったな。」
ルーキングはそう言う。
「そう…かな。」
スララーは溜息を付く。
「じゃあ、そろそろ行くか。」
デストロイヤーはそう言い、扉を見る。
「そうだね。
そろそろ行くよ。」
ルルが言った。
「そうだな。
じゃあ、行くぜ!」
「おう!」
「うん!」
「はい!」
レオン達はそう叫び、中へ入って行った。
人間を滅ぼそうとしている者達の基地。
其処は、誰もいないかのように静まり返った城のような所だった。
レオン達は深呼吸をし、基地の中を探索する。
「…なんもねえし誰もいねえな…。」
ルーキングは呆れたのか、溜息を付く。
「まあ、その内見つかると思うけど…。」
エミはそう言った。
そして、基地内を調べつつ奥に向かって行くと、
「…ん?」
一瞬だが、人影が見えた。
「…!!皆さん、早くあっちに行きましょう!」
ルティンは人影が見えた方を見、大声で言った。
「大声出すなよ、気付かれるだろ。
なんだよ、いきなり。」
デストロイヤーはルティンの居る方を見、言う。
「…とにかく、行きましょう。」
ルティンは落ち着き、再び人影が見えた方を指差し、言った。
「…そうだな。」
レオンはそう言い、歩き出そうとしたが――――
「!…ですが、この先には強い力を持った方がいます…。
もしも、その方が人間を滅ぼそうとしている方だとしたら…。」
ソフィーヤはそう言う。
「でも…。」
ルティンはそう言った。
「…なんとなく、行った方が良い気がする。
皆、行って良いか?」
レオンは問う。
そして、返ってきた返事は全員『行ってもいい』。
「よし、じゃあ行くぞ。」
レオンはそう言い、歩き出した。
その先にいた者は――――
「……フィート!?」
ルティンは叫んだ。
――――そう、フィートとは、レオン達が湖の中で戦った少女だ。
しかし、ルティンはこう言った。
「フィート、なんでこんな所に…?」
ルティンはそう言う。
「ルティン…生きてたんだ。」
フィートも言った。
彼女がルティンの友人だろうか。
レオン達は、訳が解らず少し混乱している。
二人は混乱しているレオン達を気にせずに話を進める。
「生きてたみたい…なんでかは解んないけど。」
ルティンはいつもの敬語ではなく、為口で話す。
「も〜!ルティンの為にどれだけがんばったと思って…
って、なんで人間達と一緒にいるの…?しかも、救世主達と。」
フィートはレオン達に気が付き、そう言った。
「…それは…。」
ルティンは困ったような、少し悲しいような表情を浮かべ、言う。
「なんで…!」
フィートはやや怒るようにそう言うが、
「なんでって…それは…。」
ルティンはそう言うと、言葉を詰まらせる。
「私はルティンの為に、たくさん大変な事もやってきたの!
…今もやめる気はない。
だから…救世主達を倒そうと…。」
彼女はそう言った。
「…!皆さん、皆さんは先に他の所に行って来て下さい。」
彼はレオン達にそう言い、レオン達は小さく頷き、走って逃げていった。
53
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:43:02 ID:V9CTfotM
「あーもう!さっきから同じ所通ってない!?」
ルルはそう叫ぶ。
「・・・いえ、魔力の力を込めた玉を落としておきましたから、先には・・・進んでるはずです。それにそろそろ終点です。」
ソフィーヤは真剣に前を見て走りながらいった。
「扉が見えて来たぞ!」
レオンは数十メートル先に薄い木の扉が見え言った。
「ぬおーーーー!!!!」
ライガスが気合を込め男性陣を前に行かせた。
「ラ、ライガスまさかお前!!」
ルーキングが言うと「たりめいだろうが!ごちゃごちゃ言わずに行くぞ!!!」
ライガスを始めに男性陣全員が扉にタックルをし、木の扉を破壊した!
「痛ーー!肩打った!」
デストロイヤーがそう言うとすかさずソフィーヤとエミが回復魔術を5人にかけた。
「で・・・肝心の資料らしき物は・・・」
「「物は?」」
ライガスを抜く男性陣はリネに問い掛ける。
「なんか燃やされてるんだけど・・・」
「なにーーー!!」
ルーキングが叫んだ。
「じゃあどうすんだよ!」
「・・・ルティンの所に戻ろう。」
レオンが言う。
「そうだね?さっき急いで走ってきたから心配だしね・・・。」
エミが不安そうに言った。
「じゃあ行くぞ!」
レオンは剣を引き抜き走りだした。
その後を皆が着いていく。
54
:
レオン
:2007/03/16(金) 21:44:16 ID:V9CTfotM
走ってきた通路を小走りで行きながら15分が経ちやや暗い通路の先から光が見えて来た。
レオン達は迷わず部屋に入ると―
「ルティンさん!」
エミが叫び、ソフィーヤとルルは顔を青くして居る。
男性陣も顔に不安と動揺が滲んでいる。
ルティンは腕にいくつも矢が刺さり足には所々切り傷がいくつもあった。
ルティンはレオン達に気付き振り返った。
「み、皆さん・・・逃げて・・・くだ・・さい・・・。」
ルティンがそういうとルーキングは、
「ば、馬鹿野郎!お前を残して逃げれるかよ!」
そう怒鳴ると反対側から矢が飛んできてルーキングの穂を掠り壁に辺り落ちた。
「逃がさないよ、例えルティンを倒せなくてもお前たちだけは絶対倒す!!」
そう水色の髪を揺らし白く綺麗な顔には所々に血が付きその顔には怒りを滲ませた少女―フィートがそう叫んだ。
「お前なんで戦うんだ!こんな戦いをして何になる!」
レオンがそう聞いたが、
「あんた達には関係無いよ!例え話しても一体何が変わるのよ!」
そうフィートは答えた。
そして顔に付いた血を拭うと矢を弓に番えた。
「これ以上は話す事は無い!ここをあんた達の墓にしてやる!覚悟!!」
そうフィートは言うと矢をレオンに放つ。
レオン剣を引き抜くと矢を弾いた。
「く!しかたないやるぞ皆!」
そうレオンが言うと皆は少し戸惑いそしてそれぞれの武器を手にすると頷いた。
「エミはルティンの治療を、ライガスは治療の邪魔をさせないようにしてくれ!」
「おう!分かった!」
そうライガスは斧を持った手を上に揚げ答えた」
「行くぞ!」
レオンはそういいルーキングとリネと共にフィートに向って走り出した。
その三人の行動を見ながら腰に下げていたとても頑丈そうな細身の剣をゆっくりと引き抜いた・・・。
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