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一緒に小説作りましょ!! V85

156ふみぃ ◆ZXv7N7l4cA:2014/10/13(月) 01:03:57 ID:J6qmlaGQ
続き。

◆□◆□◆

ならば、堕ちるところまで堕ちてしまえ。

と、そういうふうにして素行の悪い者が増えていき、退学にされ。
入学当初は三十人はいたこの八組は、たった一年で半数の十五人にまで減ってしまった。
それもこれも、退学にされた者たちのせいではあるのだが。

「おい」

素行の悪い者たちが全員退学になったせいか、
八組にはやたら大人しい生徒だけが残った。
お互いに口をきくこともなく、教室は常に静寂に包まれている。
そんな中、よく冷やかしにくるのが一組の連中である。
一貫生であるため落とされる心配がなく好き勝手できるのだ。

「相変わらず湿気た空気だな」

「落ちこぼれ臭がやべぇ」

薄ら笑いを浮かべながら冷やかしにきた一組の連中に、
八組の生徒は内心、またかと顔をしかめた。
時刻は丁度午後四時。六時間目が終わってから然程時間が経っていない。
だが八組の生徒は基本的に帰るのが早く、授業が終わってから十分も経てば一人か二人残っている程度である。
だが今日は珍しく五人ほど教室に残っていた。

「おい藤江」

冷やかしにきた連中の、リーダーらしき生徒が、
窓の外をぼんやりと眺めている男子生徒の名を呼んだ。
どうやら本日の標的は藤江と呼ばれた男子生徒らしい。

「………なに」

頬杖をついたまま、体の向きは変えずに顔だけ向けた藤江。
臆する事もなく、眠そうな目でリーダーらしき生徒・東藤を真っ直ぐとみている。

「ちょっとこっちこいや」

「……なんで?用があるならここで済ませなよ」

東藤が凄みのある声で藤江を呼ぶが、
ただ動きたくないだけなのか、何か戦略があるのか、藤江はこの場で用事を済ませるように言った。

「てめぇに拒否権はねえ」

東藤と一緒になって、取り巻きまで藤江を睨んだ。
相当の威圧感がある筈なのだが、その威圧をかけられている当の本人はケロリとしている。


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