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【さすが大阪】巨額の公費負担明るみに 開業遅れで経済効果縮小も [蚤の市★]
大阪府と大阪市が２１日、２０２９年秋〜冬ごろの開業を目指すカジノを含む統合型リゾート（ＩＲ）の誘致計画案を明らかにした。大阪はアジア有数の大都市で大きな経済効果が見込まれることから誘致実現が「本命視」される。しかし、建設予定地である夢洲の土壌改良費として市が約７９０億円もの公費を負担することが判明。関西経済復活の起爆剤と期待されているＩＲには課題が山積している。
夢洲の埋め立て事業を担う大阪港湾局が、ＩＲ予定地の土壌から基準値を超えるヒ素やフッ素などが検出されたと公表したのは今年１月。担当者は「いずれも自然界に遍在するもので健康被害の恐れはない」と強調するが、松井一郎市長は２０日、記者団に「もともとの埋め立てがずさんだった」と認めた。
ＩＲでは国内外から多くの観光客を受け入れることから、市は巨額の土壌改良費投入を決断。それでも阪南大学の桜田照雄教授（経営財務論）は、埋め立てが続く夢洲の土壌改良費について、７９０億円をはるかに上回る額に達する可能性があると指摘する。「建設残土や浚渫（しゅんせつ）土砂の廃棄を規制する法律がなかった時期に、有害な物質を含んだ土砂が夢洲に埋められた可能性がある」ためだ。
誘致計画に関する府と市の議会審議も難航が予想される。特に松井市長を支える地域政党「大阪維新の会」が過半数を握っていない市議会では、自民党などが土壌改良費の問題を追及する姿勢を見せる。
府・市は夢洲での土壌改良などに時間がかかった場合、ＩＲの開業時期が１〜３年程度遅れる可能性があるとしている。府・市はＩＲがもたらす経済効果を年１兆１４００億円とはじくが、開業が遅れるほど事業者が「ＩＲ離れ」を起こして経済効果が縮小するリスクも潜む。
時事通信 2021年12月22日08時20分
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