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のこのお部屋。第78回。

191名無しさん♪:2008/11/09(日) 03:05:02
夕貴ちゃん視点の百合ストーリーさらに続きです。
>>178 そうですね。疲れたので続きは二人の部屋に送ってみます。
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のこは長い間黙っていた。そして、気づけば、

のこ「ごめんね・・・夕貴ちゃん」

彼女は泣きそうになっていた。

夕貴「え・・・ちょ、ちょっと、なんでっ!?」

のこ「・・・きちゃん」
夕貴「え・・・?」
のこ「私ね、夕貴ちゃんのことが・・・好きなの」

今度は逆に、その意味が分からなかった。

夕貴「え・・・今、なんて・・・?」
のこ「ごめんね、私、女の子なのに・・・でも、夕貴ちゃんのこと、
   好きになっちゃったの・・」

そうして、嗚咽をしだした。

のこ「うっ・・どうすれば、うっ い、いいのかなぁ? 夕貴ちゃぁん・・」

道の真ん中で立ち尽くし、泣くのこ。
・・・私は、混乱してどこにいるのかもわからなくなっていた。
なんで?えっと、なんでなんでなんで?
のこが、私のこと、好き・・・?
ウソじゃないの? だって、あんな素直でいい子が、
私なんかを好きになることなんて・・

のこ「ごめんね・・夕貴ちゃんごめんね・・」

のこが、誤り続けている。のこは悪くないのに。

私が答えを返さないから、嫌いになったと思われているのかもしれない。
それは違う、と叫びたかった。でも、どうやったら
信じてもらえるのかどうか分からない。
天邪鬼な私の脳は、適切な言葉を思いついてくれない。

だから・・・

「ん・・・」

のこに歩み寄り、
・・・唇を、合わせた。

のこ「・・・え?」

触れ合っていたのは、わずかな時間だった。
それでものこの、やわらかくて甘い感触が良く分かった。

のこ「夕貴ちゃん・・・今、なに・・・?」

これだけ勇気を出したのにのこが理解していないようだったから、
急に理不尽な怒りが湧き上がってきた。

夕貴「この鈍感っ! 私だってのこのこと好きよっ!
   ずっとずぅ〜っと好きだった!
   死んじゃいそうな、くらいっ!!!」

そう、叫んだ。

・・・それから、この状況を頭が正確に理解してくれるまで、
五分くらいかかった。
のこも、そして、私も。

そうしてやっとのこは、太陽みたいな明るい笑顔を、私に向けてくれたのだった。

のこ「夕貴、ちゃん・・・っ!」

ガシッ、とのこが私の胸に飛び込んできて。
私も、彼女を抱きしめ返して。

・・・なんだ。同じだったんだ。
もっと早く素直になってればなぁ。
のこの温もりを感じながら、私は強く後悔するのだった。

・・・とまぁ。こんな変な調子で、晴れてカップルになれた私たちだけど。
かといって、充実したお付き合いを送れるわけではなかった。
私たちの高まる気持ちと比例するかのように、
急にお互いの声優の仕事が増えていったのだ。

〜続く〜


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