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のこのお部屋。第78回。

176名無しさん♪:2008/11/09(日) 02:50:39
夕貴ちゃん視点の百合ストーリー続きです。
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・・半年前のことだった。
私は、ずっと前からのこのことが好きだった。
素直な性格。無邪気な笑顔。
・・・どんなに私がひどいことを言おうと、友達でいてくれた。
いつの間にかそんなのこが好きになってしまったのだ。

だけど・・・ずっと言えずに、想いを抱き始めて
数ヶ月もの時間が経ってしまった。

そんなある日、偶然のこと二人きりになるチャンスがあったのだ。
暗い道を二人で歩く。

なんだか妙に無言が続いた。
いつもなら会話が弾むはずなのに。
胸の鼓動が抑えきれなかった。今更になって、
のこに想いを注げることが恐ろしくなってきた。

・・・そうだ、女が女を好きになるなんて、
変に決まっている。のこもきっと引いてしまうかもしれない。
幾度となく繰り返してきた思考のループ。
のこのことを好きになったその日からずっと、この
自問自答を繰り返してきた。

別にこれが最後のチャンスってわけじゃない。だから別に、告白は今じゃなくても・・
・・だけどいつか、のこは私のことなんか忘れてしまうかもしれない。
別の人を好きになってしまうかもしれない。

夕貴「・・・のこ」
のこ「なぁに? 夕貴ちゃん」

屈託のない笑顔。きらきらと輝く目。
・・・私の好きな、いつもののこだった。

夕貴「あ、あの、その・・・のこって、いっつも脳天気な顔してるけど、
   悩みとか・・ないの?」

のこ「え?悩み?うーん・・・」

・・・違う。こんなことを言いたいんじゃない。
私は、私は・・・

のこ「・・・あるよ」

と、以外にものこが私の適当な質問を肯定したので、少し驚いた。

夕貴「へ、へぇ?珍しいね、どんな悩み? この夕貴姉さんが相談に
   乗ってあげなくもないわよ、ふふっ」
のこ「・・・好きな人が、いて。どうすればいいか、迷ってるんだ。」

・・・その瞬間、
がらがら、と心の中の何かが崩れていったような気がした。

夕貴「そ、そう・・・そういうのに疎いあなたが・・
   なんというかびっくりしたよ。明日雨でも降るのかな?」

・・・こんなときでも素直になれない自分が嫌になる。

胸が苦しい。
・・・のこの心が、私以外の誰かへ向いた?

今にも泣いてしまいそうだった。意味もなくのこを
怒鳴りつけてしまいそうだった。

夕貴「ね、誰なの?誰にも言わないから、私だけに教えなさいよっ」

のこ「・・ん。その人は・・不器用な私のこと、ずっと見ていてくれて、
   怒りながら、優しくしてくれて。私なんかより華があって・・・」

・・・のこより性格がいい子なんて世界のどこにいるんだろうか。

夕貴「だから、誰なのよ」

無意識のうちに、苛立たしげな口調になってしまった。


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