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チラシの裏 4枚目

375im@s fantasy9 第三章 第六十四話 1/3:2011/06/15(水) 02:01:55 ID:sIHu5i9Q0

視界を深い闇が覆っていることを認識する。
瞼が重い…
様々な情報が脳内を駆け巡る。

バハムートのメガフレア。アレクサンドリアを覆う炎。
現れたアレクサンダー…赤い目…
雪歩の姿。
「…! ドリル!?」
電流が走る。


飛び起きるとそこは…見慣れた部屋。
リンドブルム城の客室だった。
「……えっ?」
きょろきょろと見回す。
近くにドリルの姿は見当たらない。


…代わりにいたのは黒い髪の少女。
「…」
髪質が自分と似てざっくりとした、尖りながらも流れのある髪型。
背はやや小さい。
「やぁ。」
「………」

彼女は腕を組んでいた。
「…誰?」
「自分は響。 …お前が美希だな?」


響と名乗る少女は美希を睨んだままだった。
「自分がお前と、あの国の王女を仲間たちの下へ運んだんだぞ。
 まず、何が起こったか話した方がいいな?」
静かに頷く。
雪歩が無事だというのなら、今聞きたいのはそれだけだ。

独特な発音の少女はあれからのことを話し始めた。

アレクサンドリアは壊滅、
響は美希と雪歩をあずさ達の下へ運び、
一旦リンドブルムへ移動したということだった。
そして、高木の病を治すために響が協力し、薬を作ったらしい。


だが、美希の思いもしなかったことがあった。
「……リンドブルムが、本当に…?」

リンドブルムとアレクサンドリアの関係が最悪であるということだった。
リンドブルム兵が渦中のアレクサンドリア城に攻め入り、兵士を殺害、王女を誘拐したというのだ。
これは自分たちが乗った飛空艇のことだけではないらしい。

現在、生き残ったアレクサンドリア兵がリンドブルム城門の前に大挙して押し寄せており
雪歩王女の開放を要求しているらしい。
…そうは言っても、壊滅状態の軍なのであるが。
そして武力攻撃を仕掛けるアレクサンドリアに対しリンドブルム国民もアレクサンドリア、高木王双方に怒りを露にしている。
「ああ。悪いけどこれは真相を知る自分達だけじゃ、覆しようがないと思うぞ」


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