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チラシの裏 4枚目

234im@s fantasy9 第三章 第六十二話 3/3:2010/06/15(火) 02:49:15 ID:Os6KehOI0
「ああ、誠に神々しい…
 炎に喘ぐアレクサンドリアの城を護るべく現われた…
 あれこそが伝説の召喚獣『アレクサンダー』…!」



アレクサンダーは翼を夜空の隅々にまで広げる。
その羽の先の先まで。

そして…

その先端から無数の光が放たれる。



細い細い、光の網が意思を持つかのように天空の支配者バハムートへ四方八方から集まり始める。

バハムートはその光から逃れるべく凄まじい勢いで飛ぶも…


光の網に全身を貫かれ……




瞬く間に消滅した。


「ふふ、あははははは…ははははははははははは」
貴音は満足げに夜空に笑い声を響かせる。

「…」
響が構える。
「如何なさいました」

「お前の考えることなんてお見通しだぞ
 アレクサンダーを手に入れるつもりだろう!」

貴音は響の方へ向き直る。

「ええ。それを止めるためにあなたは来たのでしょう?
 …貴方では力不足です 理解できませんか」
「…ああ、自分ではお前から時間を稼ぐことしか出来ないな」
「アレクサンダーが姿を消すまでですか?
 随分持ちこたえるおつもりなのですね」

しかし、次の一言で貴音の表情が固まった。
「今ガイアにいるのが自分だけとは言ってないぞ」


「…今何と」
「黒井が来ていると言ったんだ
 今、お前の『インビンシブル』の中にいる」

貴音が…黙った。
「…」
「それほどまでにお前の行いは度が過ぎてたってことさ 諦めるんだな」

拳を握り締める。己の計画の失敗を悟ったのだ。
「成る程…共に来ていたのですか」

「…して、黒井殿は何と」
「アレクサンダーを殺すつもりだって言ってたぞ」
「…殺す?」
「お前の計画は、元から成功するはずもなかったってことさ」


「…そうですか」
貴音は蝙蝠となって散ったディアボロスを身に纏い、消える準備を行う。


「…ならば言っておきましょう 止めた方がいいと」
「何だと!?」


「アレクサンドリアの前女王から私の元についた部下がおりまして
 『ある者』を見張らせていたのです
 もう、城に来ている… …今アレクサンダーを殺せば『彼女』にも被害が及ぶかも知れません」

「何のことだ!?」
「私が目をつける者です、あなたにも解っているのでしょう
 彼女は生きて私の前に現われたのです…さぁ、」



そして貴音は消えていった。
「お急ぎなさい、そして黒井殿に伝えなさい
 ……彼女の名前は『美希』」


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