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チラシの裏 4枚目
217
:
im@s fantasy9 第三章 第五十八話 1/2
:2010/06/07(月) 02:07:18 ID:p11sUdjg0
「すんなりと入り込めたものです」
時間を少し遡り、アレクサンドリア街中の広場。
前王を死に至らしめた、銀髪の死の商人がここにいようと誰が思うであろうか。
彼女の背後に、宙を切る闇の如き黒と血の如き赤で彩られた悪魔の翼。
「気に入りました …素晴らしき能力です、『ディアボロス』」
彼女と悪魔の…ただならぬ姿も、声も、気配も… 誰にも察することが出来ない。
それがその悪魔の能力であるからだ。
「新たなる女王の誕生を祝い疲れ、街は静かな眠りについていますね…
明日が来ることを何一つ疑いも、せずに」
貴音は広場の中心、英雄の像から城を眺め囁く。
「ですが宴はまだ終わりではありませんよ…」
次第に語気が強くなる
「いえ…、むしろここからが本番。
この美しいアレクサンドリアの都を明るく照らす、
灯りをともして見せましょう…!」
「今宵あくまで私は裏方に徹しましょう。舞台に立つのはそう、あなたですよ…」
宝石を宙に高く飛ばす。
「バハムート」
「そして… さぁ、ディアボロス 準備を」
背後の悪魔は言葉も、唸り声一つあげずにアレクサンドリアの空へ羽ばたき始める。
続いて宵闇を手の平の中に集め…球の形にした。
そして…
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