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チラシの裏 4枚目

211im@s fantasy9 第五十五話 3/3:2010/06/03(木) 04:09:27 ID:VtqHco6Y0
「……………あ。…あああああ…うぁぁぁああああ!?」
「な、何よこれ…!?」
「ど、どういうことだ…誰の仕業だよ!」
「誰の仕業だよ誰の仕業だよ誰がやった誰がやった誰がやった誰がやった」
「俺じゃない俺じゃない俺じゃない俺じゃない俺じゃない俺じゃない俺じゃない俺じゃない」
「違う、違う違う違う違う違う違う違う」


砂浜は狂気の渦だった。

貴音を倒したはずもないのに、皆、剣には血がベットリ。
残されたのは春香の服と何か。
…一体誰が…
最早解りきったことだというのに。

「………雪歩さま……?」
「一体…これはどういうことだというの…」
漸く、真と千早も駆けつけた。



「…」
雪歩は、赤いものを掬っている。



「ふぅ…誠に残念です、生きる術を与えたつもりでしたが。」
ドリルの背後に、貴音が姿を現した。

「…」
返す言葉がない。

「御覧なさい、実に可笑しいではありませんか。
 責任の擦り付け合いが始まりましたよ 実に醜いもの……」



「私はこうはなりたくないものです
 私は生憎多忙ゆえ、ここで失礼させていただきますが」
雪歩は立ち上がった。


「………」
その目は最早死すら恐れていなかった。


それを受けるは…
…バハムートを見たときと同じ目だった。
「美しい」


目を見開く。
「…ああ、この殺意は私に向けられている 確かに向けられている」

口を歪にゆがめる。
「あれほどまでに純粋だった、あの雪歩王女の…純粋な、何よりも醜く宿った、美しい殺意が。
 私に向けて抱かれている、…実に光栄。」

その言葉に拳が、震える。

「…少しだけ、時間を取りましょうか?」




「ぅ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!」

夕暮れの海岸で、地の底から捻り出すが如き叫び声と共に、
戦いとも呼べないものが…始まった。


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