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チラシの裏 4枚目

174im@s fantasy9 第二章 第四十六話 2/3:2010/05/28(金) 04:14:24 ID:ktUuKrtk0
そして、大平原に入ってからずっと一行の視界を遮ってきたそれと相対する。

…巨大な樹。亜美はそれを神聖な場所といい、ドリルは何か不思議な感覚を覚え、
ビビは不気味な感覚を覚え、美希はモンスターのようだというその場所………


イーファの樹へ。


巨大な巨大な穴…大地は張り巡らされた根によって支えられ、形を保っているのだろう。

その穴はどこまで続くのか?

近くに来たから解る。…光は最早届いていない。…地の底まで続き、根が張り巡らされているのだ。


「………間近で見ると…」
「これ、本当にただの樹じゃないよ…」
「…それより、皆…!」


ドリルは勘付いた。
「ここ…」





真っ白なものに包まれた、イーファの樹。
その白いものは全て、そう。
「…霧だ!!」


モンスターの発生源。
身も心も、生けるものを苛む災厄の気体。
その…霧が…イーファの樹には満ちていたのだ。


「きり?…これが、あれなの?ミキミキたちのいる霧の大陸っていう所に沢山ある、霧?」
「…うん」
「僕達の住んでいる霧の大陸は、山の下から海までずっとこの霧に覆われてるんだよ」



何故イーファの樹が霧に包まれている?一体ここは何なのか?


イーファの樹は根の張られた大穴が封印の境となっている。
「んじゃ、行くよ!!」

亜美が手を振り上げる。


プアレ大平原の大半を占めるこの大穴にかけられた封印を…一人の小さな少女が今、解くのだ。



その一挙一動に、3人は息を呑む。
果たして…?





「えい」
ぴとっ。



「…?」

亜美は、念じたかと思いきや突然大穴を囲う見えない封印…バリアに手を触れただけ。


手を触れた箇所を中心にバチバチと音を立てて何かがはじけるような音がし……
宙から突如として赤い石が飛び出した。

亜美はそれをキャッチした。
「あの、今のが…?」

「うん。亜美以外誰も解けない封印だよ
 正直、呪文とか全然必要じゃないんだよねー。何かカッコいい呪文でも考えたんだけど
 なんかめんどくさくなっちゃって」
「…そういうものなの?」



「さ、そんなわけでしゅっぱーつだよ!」
「う、うん!」
「うん…」
「はいなの」

外側の大陸に住む全てのものにとっての神聖なる地…イーファの樹へ。


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