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チラシの裏 4枚目
171
:
im@s fantasy9 第二章 第四十五話 4/4
:2010/05/27(木) 04:49:12 ID:18JUJfCA0
食事の後、美希は亜美にまだ聞いていなかったことを聞く。
「イーファの樹って、どうなってるの?」
亜美が歩みを止める。
「え?…ミキミキたちって、イーファの樹に行くだけじゃないの?」
…食い違いが生じていたようだ。そう、彼女達の目的は単なる見物ではないのだから。
「イーファの樹は、神聖な場所でしょ?
その神聖な場所を守っているのが、召喚士の一族。
そしてその召喚士の一族は今亜美しかいないとなると…亜美に聞くしかないよね」
「…行くのはいいけど、入るのはダメだよ
どっちみちあの場所、召喚獣で封印されてるんだもん」
「…何か理由があるの?」
「あの場所は昔から、召喚に失敗した召喚獣を封印しておいてる場所なんだよ」
「失敗した…って?」
「亜美にもよく解らないんだよー。…とにかく!イーファの樹は入っちゃだめだかんね!
いーい?」
亜美の協力は諦め、今日は眠ることにした。
「…後ね。イーファの樹には凄いモンスターがたっくさんいるし、何か怖い場所でもあるんだよ
封印を解いたらどうなるか本当にわからないんだから!」
封印の地、イーファの樹。
その実体は…明日、自分達で確認する他ない。
「ほ、ほんとにだめだかんね!!」
「? え?うん…」
山道を行き、共に戦い、村に招き、一緒に食事をする。
…亜美にとって、今はとても楽しい時間だった。
…だが。明日が来ればまた行ってしまうことを寂しくも感じていた。
自分にはついていく理由がないということも。
夜も更けた頃。
亜美の家の前にビビはいた。
「何か考え事なの?」
ビビの三角帽子にぽんと手を置いて美希が現れる。
「…考えるのを止めようとしたら、なんか頭がぐるぐるしちゃうんだ」
「…考え過ぎるのはよくない、それは解ってるはずなのに…」
美希は眠気を帯びた目でおにぎりを取り出す。
「それは気にしないんでいいんじゃないかな だってミキはミキでビビはビビだし…」
ビビを落ち着かせるためでなくとも、心からの彼女の本心であり、それが彼女のやり方である。
「それぞれのペースでいいんだと思うよ」
「でも僕は考えるのを止めたいんだ…このままだったらどうしようとかまた思っちゃうんだ…」
「ビビ」
「誰しも、選べることなんていつも二つしかないんだよ
『行動する』か『しない』か …本当にそれだけだよ」
「人はみんないろんな悩みを抱えてる。
けど…それに対して出来ることはたった二つしかないんだよ?
そんなの悩んで当然だと思わない?」
「…」
「ミキの場合だけどね
…行動するときとしないときと。…基準を決めてるんだ 『手の届くところは守りたい』って。
けど基準が何なのかは人それぞれだからビビもビビなりに考えればいい。
…まぁ正直、それがいつも出来てるか、て聞かれると…困るんだけど」
「美希姉ちゃん…」
眠気眼での美希のその言葉はビビに、
おぼろげながらも届いたのであろうか。
「行動するしない…そんだけなんだね。」
…だがどうやら、物陰で聞いていた亜美には聞こえていたようだった。
そうして、少年少女に言葉する美希は…
「…美希姉ちゃん」
「んー…?」
「いたい…」
寝ぼけて三角帽子を齧っていた。
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