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チラシの裏 4枚目
170
:
im@s fantasy9 第二章 第四十五話 3/4
:2010/05/27(木) 04:47:16 ID:18JUJfCA0
「…ひとまず、待ってよっか」
美希は早速、疲れた体を癒すため、ドリルに膝枕してもらい横になろうとするが…
「いたっ!!」
「あ、ごめん…」
ドリルは立ち上がっていた。
「ドリル姉ちゃん、どうしたの?」
ビビは言う。
「…ちょっと、この町がどういう場所か…気になっちゃって」
辺りをきょろきょろ見回している。
「…」
美希は勘付いていた。
ドリルはこの村を滅ぼしたのが召喚獣の力だと思っているのではないかと。
「…あふぅ…」
ドリルは召喚獣のあまりに強い力を恐れている。
果たして人は伝説の存在たちを使役しうる器なのか。…自分にそれが出来そうなのか。
それを知ろうとしているんじゃないかと。
「一応、皆も一緒に来てくれないかな?」
ドリルは手を取る。
「?」
「この村にある大事な場所…『召喚壁』っていうらしいんだけど
案内してくれるみたいだから」
マダインサリの神聖な場所、召喚壁。
祭壇のようなものを中心に、高い土壁が囲んだ場所。
「召喚士一族の皆さんが長い歴史の中で見つけた召喚獣について研究し、
書き記した壁画 それが、召喚壁です」
美希にはよく解らない。だが…ドリルには解る。
失われた召喚獣…氷雪の女王シヴァ、灼熱の魔人イフリート。
現在ドリルに宿るは裁きの雷帝…舞。
クレイラを破滅させた滅命の騎士オーディンに…
リンドブルムを飲み込んだ絶望、禁断の門扉アトモス。
亜美が得意とする、月をも食らう神獣フェンリル。
それだけではない。…沢山の召喚獣が壁に刻まれていた。
一つ一つが、国を破滅させかねない力を持つ大いなる災厄。
それほどの力を自分は内に秘めていて…
それを自分の行動で奪われてしまったのだ。
…ドリルはその場に崩れる。
「ドリル…」
「…ご、ごめん…」
「…立てる?」
「うん。…あのね、美希ちゃん …私、もうちょっとここを見ていこうと思うんだ」
「…解った」
振り返らず、美希はその場を後にする。
ドリルが、美希の思う以上に気持ちを抱えていたとは知らずに。
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