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チラシの裏 4枚目

146im@s fantay9 第四十一話 1/3:2010/05/18(火) 02:01:19 ID:d1Mk19qs0
「!」
三角帽子をつけた男が跳ねた。

「に、人間だーー!」
怯えるように村の奥へ逃げていく。


バタッ…
バタタタタタタタタタ…。


次々に村の扉が閉まっていく。

「……。」
美希の表情が変わった。

「ど、どういうことでしょう…」

「…こ、これってもしかして…」
ドリルも勘付いていた。
クロマ族は…『見知らぬ種族』を怖がっているんじゃない
『人間』を怖がっているのだと。



……人間に何か嫌な思いがあるのか。
おおよそ、見当はついている。
クロマ族の衣装は、黒魔道士のそれと一緒だった。
寸分違わずに。偶然の一致というレベルではない。



…それでも決め付けて話すのは早い。


「…やぁ」
奥から一人のクロマ族がやってきた。
杖をついた一人のクロマ族。
比較的新しい…アレクサンドリア城で戦ったタイプの黒魔道士の姿。


一行から4歩分の距離を置いて、彼は話しかける。


「尻尾が生えていたり、何か強い力を宿していたりするけど…
 君たち二人は『人間』だね?」
あちらも確認しに来たようだ。


「……うん。ミキたちは人間だよ
 …この大陸では、ドワーフの人達なんかを人間とは呼ばないの?」

頷く。
「…そうだね。『僕達の知っている人間』とは違うから。
 『僕達の知っている人間』は…君たちみたいな姿だった。」

続ける。
「質問をもう一つしていいかな?
 …君たちは一体何のためにこの村に来たの?」
家々の扉の奥から彼らの目の光が見える。

「ミキ達は君達クロマ族が一体何者なのか知りたくて来たの。
 ミキ達の仲間の…この、ビビっていう子と同じように言葉を話す黒魔道士に見えたから。
 …『人間』を知っているってことは…君達は黒魔道士なの?」

頷く。
「そうだよ けど…君達人間は、それを知って僕達をどうしたいんだい?
 また、戦争に利用するの…?」


ドリルが首を振り…
「違う 私達は、その、あなたたちを戦争に使っている人を止めるために来たんです。
 …その人が私のお姉さんだから。」
美希が続ける。
「何か知っていることがあれば…教えて欲しいの」


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