したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

チラシの裏 4枚目

143im@s fantasy9 第四十話 2/3:2010/05/16(日) 04:25:16 ID:Ns1uwBTE0
「大分奥まで来たね」
ビビは長時間歩いたというのにバテる様子を見せない。
体力的にはドリルにも厳しいというのに。

「うん。モンスターの気配も強いから気をつけて!」



森の奥の奥……
道が二つに分かれた場所に出た。


「…」
美希が足元を見ると、落ち葉の中に穴が開いているのが見える。
「これって…」


落ち葉だらけのこの森にあって、その穴にだけは落ち葉が乗っかっていない。
穴になったのは最近。

「その穴がどうしたの?」
ドリルが食いついた。


「…多分、クロマ族の村へ案内する立て札がここにあったんだよ」
「うん」

「けどもうここには立て札がない…多分、クロマ族がミキ達に来させないように
 引っこ抜いたんだと思う」
「じゃあヒントは…。」




辺りの木々を見回すとそこには沢山のフクロウ達。
「この子達がいない場所に、クロマ族達がいることになるね」


しかしどうだ。
いくら森を見渡しても、全くフクロウの群れが途切れる様子がない。
そもそもフクロウの住む場所がそう見える範囲だけでぴたりと変わるはずもないのだ。

「私、ちょっと先に行ってきますー!!」


やよいは道を走っていく。
「や、やよいちゃん!?」

追いかけようとした頃にはすでにやよいの姿はなく……


少ししてから、後ろから戻ってきた。
「だ、だめです…行っても行っても同じような分岐点ばっかりで…
 ぐるーっと回ってきちゃったみたいですー…」
「フクロウはどうだったの?」

「はい、行っても全然数が変わらないんです! ううー…解りませんー……」
頭を抱えるやよい。



…そこにビビが口を開く。
「ドリルお姉ちゃん、フクロウって何がいやなのかなぁ?」
「え?」
ドリルには意図が解らなかった。


「クロマ族の村の近くにはフクロウが住まないってことは、
 もしかしてフクロウの嫌な何かがクロマ族の村にあるのかなと思って…」
うつむきながら、自信なさげに。
「……言ってみただけだけど…」


ドリルは考えた。
「…うーん……フクロウは、目とか耳が凄くいいんだよ
 だから、もしかしたら…」
もしかしたら。


だが、特に特定方向から強烈な光が発せられているようには思えない。
考えるべきはもう一つ。
「何かうるさい音でもするのかな?」

美希の一言。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板