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チラシの裏 4枚目

138im@s fantasy9 第三十九話 3/3:2010/05/14(金) 02:02:27 ID:PS3pctH20
「ラリホ!」

ドワーフの門番は手をあげながらドリルに話しかける。
「え、えっ…!?」

「ラリホ!」
奥からやってきたドワーフも。
「ラリホ!」
カウンターから首だけを出しこちらに挨拶する商人も。


思わずドリルもたじろぐ。
「ラリホは、このドワーフの里コンデヤ・パタの神聖な挨拶だド!
 これが言えない者は里に入ることを許されないド!」

「そ、そうなんですか…」


意を決して言ってみる。
「ラリホ!」
「おお、言えだな!んだ、ラリホ! おめぇら、やよいちゃんの友達だか?」

「あ。はい!やよいちゃんはここでは有名なんですか?」
「んだ、やよいちゃんは山道登ってわざわざここさ来てくれるんだド
 ク族にしてもあの食べっぷりは見てる方も嬉しくなるくらいだド!」
「食べ過ぎてオラ達の食べる分がなくなるけドな…」

「あ、そうだ ちょっと私達に教えて頂きたいことがあるんですけど」
ここではやよいを切っ掛けにさせてもらおう。
この町が一体どういう町なのか、この大陸がどんな場所なのか。
情報を得るのだ。

町の様子見は美希達に任せ、ドリルは一人でドワーフと話を続ける。

「ああー。この大陸にはク族やドワーフ以外にも色んな種族がいるド」
「色んな…」

「ああ、例えば今来てるんだけドも…」
言うとドワーフは奥へと目をやる…


その時だった。


「!!!」
日の光の差し込むコンデヤ・パタの逆光に照らされたシルエット。

「ど、どいて!」
それはドリルの脇をかすめ、一直線に村の外へ。

「ま、待ってよーーー!」
続いてビビ。
「追いかけなきゃ!」
美希。


「ど、どうしたんですか?」
奥から大きな芋を持ち上げて歩いてくるはやよい。


「い、今………………!」
ドリルは声が出ない。

「いたの!三角帽子に、ローブを着た……顔が闇で隠れた…!」
ドリルの脇を通り抜けていった…あの。
「んぁぁ…?」
ドワーフはけらけらと笑いながら一行を見ている。



「お前達さ、見たことないんだか?
 オラもさ、初めて見たときは驚いたけんドもな!」

その口ぶりでは…コンデヤ・パタに頻繁に出入りしている!?
「ボクに似た人たち!…一体、あの、あの人たちは…」
「ああー…そっか、おめぇさ、みんなからはぐれちまってただか…」
ビビの慌てようから察したドワーフが言う。


心臓を落ち着ける。ひとまずはそういうことにする。
「う、うん…そうみたいなんだ」
「おじさん、あの人達がどこにいるかわかる?」


「ああーあ。こっから見てな、南の森からいっづも、
 はるばる来てんだド、『クロマ族』は。」





「『クロマ族』!?」


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