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持ち帰ったキャラで雑談 その二

544叫び声は届かない:2009/10/11(日) 22:15:59 ID:HOUYye9oO
全面に柔らかな素材を敷き詰めた病室にルドルフは居た。
壁に頭を打ち続けながら、ブツブツと呟くその姿を画面越しに見つめながら、ヤラは鼻を鳴らした。
「幻覚に幻聴、それに暗闇と化け物…全くとんでもない物を残したわよね」
投げ掛けられた言葉に青年は溜め息でこたえる。
「地下で人を狂わす周波数の電波が出ていたとはいえ、こんな事になるなんて…」
「あら、私は予想してたわよ?ついでに帰ってこられるのはあんただけだと思ってたわ」
それも外れたけどね、と特に興味も無さそうにヤラが呟く。

結局帰ってこられたのは人ではない青年と壊れてしまった男だけだった。
坑道と化け物はその地域一帯ごと灰になり、そこで行われていたであろう
おぞましい実験の跡を僅かに残すだけであった。

「結局あの場所はなんだったのでしょうか…?」
「さあね、調査団すら危うい場所だったからろくに調べられなかったろうけど」
ぎしり、と長椅子に身を預けながら、ポツリと呟いた。
「あそこに行った人間は生きては戻れなかったってことさ」

モニターの向こうでは男が口を開いていた。

彼の叫び声は、どこにも届かない


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