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持ち帰ったキャラで雑談 その二

519存在の意味:2009/06/16(火) 23:07:36 ID:g1SrzQBM0
ベランダから夕方を見つめる一体のアンドロイド。
時折吹く強い風が彼女の紫色のポニーテールをなびかせていた。
だが、彼女、アルファがこうしているときは何かしら悩んでいるときだった。
その悩みというのが存在だった。
もはや、彼女には存在などどうでもよくなっていた。
自分の存在する意味を失っていたからだ。
ここ最近、彼女が本気で稼動することは全くない。
彼女はアンドロイドで、戦うことで今まで生きてきた。
それが今、その彼女の力は必要とされなくなってきていた。
無論、その方が平和でいいのだが、彼女には何かが物足りないような気がしていた。
相方は相変わらず元気にやっていた。何が原動力なのかたまにわからなくなる。
ベランダに近づいてくる相方の元気な声をよそに、一人憂鬱な雰囲気にかられていた。
相方のほうはその金髪をなびかせながら遠くを見つめている。彼女の顔には笑みが浮かんでいる。
そして、アルファはやってきた相方、シャーリィに一言つぶやいた。
「私みたいな兵器には今の平和な時代に生きていく資格はないのでしょうか」
それを聞いた相方は、紫色の髪をつかんでわしゃわしゃとかきまわし、こういった。
「あのなぁ、おまえはおまえなんだよ、気にせず生きてきゃいいんだよ
  細けぇこと気にしてると老けちまうぞ?…お前、アンドロイドだから老けないのか
  全く…それにしても羨ましくてエロい体してやがるぜ」
そう言うとシャーリィはアルファの隣に腰をおろした。
「お前がいなくなっていい理由はどこにもないさ そうだろ?」
シャーリィの笑顔は、まるで今、沈んでいる最中の真っ赤な夕日の様だった。
そしてアルファは決意した。
『私が必要とされていなくても、壊れるその日まで生きつづけよう』、と。

以降、ベランダにアルファが来ることはなくなったという


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