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持ち帰ったキャラで雑談 その二

516昼下がりの1コマ:2009/06/16(火) 13:27:42 ID:Ps7ymsCw0
グランド・モフ…元々は複数の宙域の統括を命じられた総督のことであり、銀河史に永久に残るであろう、
オルデラン破壊を行ったターキンも最初のグランド・モフの1人だった。
帝国の設立から半世紀が経とうとしている今日ではグランド・モフは宙界を丸ごと1つ支配する権力者と
なっていた。この地位を「ばかげたもの」と評したのはダース=ヴェイダーが最初で最後だろう。
彼らの権力は皇帝を除けば、銀河史上かつてないものにまで強くなっているのである。

現皇帝の故郷の惑星として知られるアクシリアにもアウター=リムを統括するグランド・モフの総督府が
存在する。そしてその最上階のオフィスに初老の男の姿があった。

彼の名はグランド・モフ・アーダス=ケイン。姿こそ初老だが、彼はすでに100標準年を越える年月を
生きており、その内の半分を総督、モフ、グランド・モフとして過ごしてきた。顔が映るほどぴかぴかに
磨き上げられたブーツ、皺一つ無いカーキ色の軍服、アカデミーを卒業したばかりの少尉のように
ぴんと伸びた背筋、いかめしい顔つき、短くカットされた頭髪…外見の特徴のどれをとっても彼の
隙の無い性格が表れていた。

「ブラクサント・セクターの月例経済報告はできあがっているかね?」
「はい、閣下。2時間前に送られてきました」
「大変結構だ、バスティオンの官僚達は極めて優秀だね」

補佐官の大佐が厳重に梱包されたホロ・ディスクを渡すと、彼は自分のデータパッドにそれを取り込み、
目を通す。数字は全てが好調なことを知らせており、彼の機嫌を損ねることは無かった。

「これで主要セクターの月例経済報告は集まった。3日で皇帝陛下への報告書を製作してくれたまえ、
一週間後に委員会があるから、その時に陛下に報告する」
「仰せのままに、閣下」

大佐が踵を鳴らして敬礼し、オフィスを後にする。報告を読み、それに意見を付け加えて部下に渡すまでに
1時間が過ぎていた。昼食を摂るには良い頃だろう。

「今日のメニューは『ブルアルキのワイン煮込み』か…ふむ!」

彼は微妙な表情をした。といっても彼は献立に不満があるわけではない、むしろ彼の好物なのだ。
問題はブルアルキが非常に高カロリーであることと、自分がそれを不安を抱かずに食べるには
歳をとりすぎているという点だった。結局、数切れを残せば問題は無いという結論に達し彼は
補佐官に食事を持ってくるように伝えた。

「皇帝が羨ましい、あれだけ暴飲暴食をしてよく体が持つものだ…」

そう独り言を呟くと、読みかけの『シーリン詩集 悲劇編』をめくり始めた。
料理が運ばれるまでに10分は待たなければならない。数ページ読み進めることはできるだろう。


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