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持ち帰ったキャラで雑談 その二

490※名前欄が空白です。匿名で投稿されます:2009/04/05(日) 18:38:41

// この投稿は匿名によるものです--------------------------------

 つと、もはやただの穴と化した窓の方を見遣る。
 そこには最初の雷撃に巻き込まれて目を回しているこいしがいたりしたのだが、
十六夜は気づいた様子もなく――あるいは気づいた上で無視して、視線を戻す。
『自己紹介が遅れたわね。私が貴方の探していた張本人、「拷盗」その人よ』
 軽く腕を持ち上げ、芝居がかった口調でそう告げる。
『「拷盗」と呼ばれる所以はもう知ってるのよね?
「略奪」だけを目的とした愉快犯。その対象は金品に留まらず、時には人の身体と
心さえも奪うことで知られ、行方不明や記憶喪失に陥った者は数知れず。
 あまりに残虐な手口に、今では半ば都市伝説と化してさえいる――とか、そんなところかしら』
 他人事のように語ったのが癇に障ったのか、『勇者』のまなじりが下がる。
『どうしてそんな事をするんだ』
『どうして。そんな疑問が湧く時点で滑稽ね』
 図るように『勇者』の全身を睨めつける。
『あなたは自分が何故呼吸するか、いちいち疑問に思ったりするの?』
『自分さえ良ければいいのか。その為なら、誰を傷つけてもいいと』
『誰でもいいとは言わない。私が「略奪」するのは、私の得になる奴だけよ』
『自分さえ良ければいいのか!』
『大事なことでもないのに2回も言う必要はないわ』
『勇者』が強く拳を握り締める。
『お前みたいな悪党が蔓延るせいで、夜も眠れずにやつれてる人々がいる。
 そういう人達のことを少しでも顧みようという気持ちに、どうしてなれない?』
『そう、それよ』
 面白がるように口の端を上げ、『勇者』を指さす。
『悪党――って、何?』

// この投稿は匿名によるものです--------------------------------


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