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持ち帰ったキャラで雑談 その二

483虫ピン:2009/03/17(火) 23:22:22
うごうごと必死にもがく虫をフランドールはじっと見つめていた。
それは虫ピンで壁に縫い付けられ、哀れなその姿を晒していた。
暫くはその動きを物珍しそうに見つめていたフランドールではあったが、
飽きてしまったのか、床に手の中に残った虫ピンを一本、手にした。
真鋳製のそれを腹へ一刺し。
もう一本手に取り、最初の虫ピンの横へ二刺し。
三刺し。
四刺し。
五刺し。

虫が動きを止めようと、フランドールは虫ピンを何本も何本も突き立てた。
執拗に、楽しむように。
そうして、虫の姿が虫ピンで見えなくなった頃、フランドールはようやく満足げにベッドに腰掛けた。


暫くして、姉お気に入りのメイドが紅茶を携え、やってきた。
そうして、壁の虫ピンに目をやり、首を傾げた。
―妹様、あれはどうしたのですか?
そんなメイドの様子がおかしかったのか、フランドールはくすくすと笑って見せる。
―部屋に入ってきたから、壁に飾ってみたの。
でも飾ってみたらあんまり綺麗じゃなかったんだ。
左様ですかとメイドが言い、壁の虫を見つめる。
後で片付けられるだろうそれの話を今度誰かにしてみようか。
そんな風に思いながら、フランドールは紅い紅茶に口をつけた。


ピンから覗く虫の足は人の形をしているものだった。


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