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持ち帰ったキャラで雑談 その二
482
:
※名前欄が空白です。匿名で投稿されます
:2009/03/15(日) 23:10:46
// この投稿は匿名によるものです--------------------------------
スッ、と十六夜が右手を払う。
生まれたのは風だった。
『勇者』が警戒も露わに剣を掲げたが、そんなものに意味はない。
大気のうねりは黒灰を媒介に視認され、二人を中心に渦を成す。
そして、疾った。
『――――!』
それは十六夜がここに踏み込んだ瞬間に起こったことの再現だった。
風を操り、人間ごと大気を蹴散らし、吹き飛ばす。
台風が直撃したような轟音に混じり聞こえてくるのは、圧縮された大気によって
刻まれる建物の悲鳴と、それすらあげられずに転がる人間達の激突音。
その光景に、ふと何故か十六夜は虚しさを覚えた。
『……さて』
薙ぎ払われた世界に取り残された二人は、綺麗に「掃除」された空間で改めて対峙した。
『これで少しはやりやすくなったでしょう』
『お前は……まさか』
そこから先に続く言葉は予想がついた。
かつての自分ならばそれを肯定していただろうか、などと考えながら、
『ええ。ご想像通り、神職に就いていたこともあるわ。記憶すら朧な過去の話だけれど』
今の十六夜はそれを否定する。
聖者を騙っていた自分は、生に縋りついた時に死んでしまった。
今ここにいるのは――
『始めようか。夜明け前には帰りたいからね』
その言葉に、『勇者』のまなざしが変わる。
覚悟を――ようやくといったところだが――決めたらしい。
彼の全身が俄かに発光する。コンセントに電極を指した時のような炸裂音と共に、
電光がその姿を覆った。その力は左手に集約されている。
勇者のみが使うことの出来ると言われる、紫電の魔法。
『それに、私も興味がないわけじゃない』
それを視界に留めながら、十六夜は微笑する。
『――私の「異端」は、かつての世界(じぶん)を超えることができたのか』
// この投稿は匿名によるものです--------------------------------
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