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持ち帰ったキャラで雑談 その二

480※名前欄が空白です。匿名で投稿されます:2009/03/11(水) 21:57:04

// この投稿は匿名によるものです--------------------------------

 結局のところ――
 突き詰めてしまえば、それはただの喧嘩に過ぎなかった。
 意志も、意欲も、意味も、価値も、それ自体にはない。
 あるのは殴られれば痛いという事実と、殴りきれば勝ちという幻想だけだ。
 どんな思想を持ちだしたところで、それは決して変わらない――
 自嘲する。
 言い訳地味たサーキットを流れるのは、まあ理解しているからなのだろう。
 図り合う相手との位置関係を算じながら、手の中の「武器」で固いコンクリートの
床をノックする。無論、返事はなかったが。
「武器」の返す感触は、金属の震わす響きには程遠い――反響すらない。
 あるのは重苦しい反作用だけ。
 仕方がない。
 そもそもそれは金属ではなく、無機物ですらない。
 ただの棒だった。
 相手の手に握られた刃渡り1メートル以上ある真正の刃物に比べれば、
「武器」と呼称するのさえおこがましいというものだろう。
 それでも、十六夜が持てばそこには意味が生まれる。
 その長さ1メートルの棒が、例えば両の先端から引くと半ばから引き抜かれ、
有名な刀鍛冶に鍛えられた鉄をも切り裂く名刀が姿を現す――などということもない、
正真正銘ただの檜製の棒だったとしても、やはりそこには意味があるのだ。

 ――生まれた意味が大きければ、それだけ望む結果を手繰り寄せることができる。
 ――そんな夢想を抱けるほどの価値はなかったとしても。

// この投稿は匿名によるものです--------------------------------


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