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持ち帰ったキャラで雑談 その二

472戦場の匂い:2009/02/28(土) 09:51:15
各地で上がる灰色の煙に濁り、澱んでいる空は、夜だというのにまだ明るかった。
灼熱の炎に空までが赤く焼かれ、空は一行に藍色に戻る気配はなかった。
時間などわからない。わかるのはただ、砲撃の音、光、炎の光、煙の色といったものばかり。
地にはただ死体が転がり、誰のとも知らないヘルメットがそこにあるのみだ。
そんな戦場を四人の女性たちが戦車で偵察に来ていた。
漂い、戦車の中にまで入ってくる死者の匂いを嗅ぎながら、
彼女たちはたった四人で荒んだ戦場に来ていた。
「うわ、こりゃひでぇ 一体何があったんだ?」
「大きな戦いがあったのはわかるけど…私たちが来るまでに一体何が…」
実は数時間前まではこの『戦場』は一つの『街』だった。
古き良き時代を捨て、すべての物をハイテクにした、有名な街。
工業用水の排水や、工場から出る煙による汚染という問題を抱えつつ、
街は大きく発展していった。だが、それがいけなかったらしい。
この街は「とある物」を開発した。それが何だか知らないが―。
とある用事で彼女らは立ち寄ることになったのだが、
もう既にそこに『街』はなく、あるのは『戦場』だった。
横たわるのは市民の体ばかり、一体誰がこんなことをしたのか想像もつかなかった。
だが、彼女らが乗るグラントの前には誰も現れることはなかった。
死体を除いて…。


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