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持ち帰ったキャラで雑談 その二

460朝焼け、黄昏、宵の口:2009/02/10(火) 12:36:57
まだ夜も明けきらない頃でも様々な人々が居た。
これから仕事へ行く者、ようやく帰路につく者、それぞれの場所へ彼等を運ぶ者。
まだ肌寒い空気の中でマスクから鼻を出して、紅は空を見ていた。
微かな星の残る藍と太陽を連れて、空を染める橙が彼女の最も多く見掛ける空の色だった。
周りは下を向いて、電車を待つ中、紅だけはじっと空を見つめていた。


いずれはこうして見上げる事すらなくなるんじゃないんだろうか。
信号待ちに自転車を止め、ふと見上げた空でアサヒはそんな事を思った。
沈む夕陽を受けて、茜や黄金へ染まった雲の背後から群青色の空が忍び寄る。

そういえば、あの隙間妖怪はそろそろ目を醒ますのではない。
空で混ざりあった、昼と夜の境を見つめながら、彼女は思い出したようにペダルに足をかけた。


湖面の月を肴に神奈子は一人、杯を重ねていた。
外の世界が何時かに忘れてきた空で星と月が宴と洒落込んでいた。
その様を懐かしげに眺めながら、杯へ酒を注ぎ込む。
懐かしきかな、と呟けば、年寄り臭いと声があり
確かに違いないといつの間にか隣に腰掛けた旧い友と杯を交わす。
移ろう空と人へ思いを馳せながら。


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