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持ち帰ったキャラで雑談 その二

445※名前欄が空白です。匿名で投稿されます:2009/01/11(日) 19:43:38

// この投稿は匿名によるものです--------------------------------

「じゃあ、あんたが……」
「ええ、お燐は私のペットです」
 立ち話も何だからと、十六夜はさとりを部屋に招いた。
 さとりは一瞬きょとんとした顔をしたが、すぐに目を弓形に細めて承諾した。
「あの娘から貴女の話は聞いていたので、遅れたけれどご挨拶を、と」
 勘違いだったのだろうか、と十六夜は胸中で首を傾げる。
 今、ここには十六夜とさとりしかいない。
 あすみは外に出している。普段なら滅多なことでは彼女を独りで外に出したりしないが、
今は逆にこの空間に留まっている方が遥かに危険だった。
 彼女が思った通りの相手であれば、

 今ここで、十六夜の首を獲りに来ないはずがない。

 十六夜を殺そうとする人間は、例外なく昼間を狙う。
 彼女を殺すためには彼女を知る必要があり、彼女を知れば皆悟るからだ。
 そして、今は昼下がりの、彼女が最も苦手な時刻。

「いや、むしろあすみの面倒を見てもらって助かってるくらいよ」
「あの娘が死体でない人間に興味を持つのは意外でした」
「したい?」
「こちらの話です」
 言って、十六夜の出したお茶をすする。
 やはり勘違いだったようだ。
 でなければ、十六夜が出した茶を平然と飲むはずがない。
 毒殺とはいかないまでも、心身を歪める程度の薬品ならグラムいくらで手に入る。
 何の迷いもなく『敵』の出した物が飲めるとしたら、それは――

「――鋭いのね」

 物思いにふけっていた彼女は、熟しきった果実のように濃密なさとりの笑みに終に気づくことはなかった。

// この投稿は匿名によるものです--------------------------------


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