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持ち帰ったキャラで雑談 その二

434冬の吸血鬼:2008/11/30(日) 23:15:35
近所の並木道を一緒に散歩していた時だった。
不意にアサヒが雲を見上げて、呟いた。
「冬の雲だ」
灰色の雲を一緒に見上げるアサヒの手は少しひんやりしていて、ごわごわしたコートが少しくすぐったかった。
「ねぇねぇアサヒ。どうして灰色の雲が冬の雲なの?」
少し前まで、シキというものが何なのか、私にはよく分からなかった。
第一、空ってものが黒以外の色だって事も知らなかったもの。あと雲とか。
だから冬の空とか雲なんていわれても私には何だかちんぷんかんぷんだった。
「あー…なんていうか、雪が降りそうな感じがする雲っていうか…」
雪は知ってる。
前に寒さに耐えかねたあいつが地下に来た時見せびらかしてた白くて冷たい、直ぐに溶けてなくなった物体。
「あんな雲だと雪が降るの?」
「必ず、って訳でもないな。こっちは外に近いからそう簡単には降らないだろうし」
オンダンカって奴だとアサヒは肩をすくめた。
なんだ、降らないのか。
そうだと分かると少し残念な気持ちになった。

「くしゅん」
「…帰ったらココアでも飲むか?」
「…うんっ!」



とりとめもない話


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