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持ち帰ったキャラで雑談 その二

41確執編十四章:当たり前の気づき方    3/6:2007/06/21(木) 22:22:26

 ・二日目 PM9:50 サイド:リディア

 静かだった。
 時刻は10時を過ぎていないけれど、みんなはすでに寝静まってしまっている。
 私は相変わらず一人寝付けなかった。
 あの日から、もうずっと。
 よぎるのは無邪気なアスミの顔。
 そこに重なるのは『彼』曰く魔法使いとしてのアスミの顔。
 体が震える。何故なら――二つの顔に、違いがあるようには見えなかったから。
 ――私は、あの娘の何を理解してたんだろう。
 悩む。それは自我を闇の底へと埋没させていく行為だ。
 もう長い間、私はその闇から抜け出せていない。
 間違っていたとは、思ってない。
 けど、正しいかと言われると、やっぱりそうも思えない。
 
 ――いつものリディアがいーよ。だから今のリディアは私がやっつけるね。

 アスミの中に、今の私はいない。
 それだけでも今の自分の在り方を逡巡するには十分だった。
 なのに、止まらない。止められない。
 どうしてこんなに嫌な感情がまとわりつくんだろう。
 アーチェが悪いと。何をしても許せないと。
 ――心底からそう割り切れてれば、きっとこんな暗闇に飲まれることもないのに。


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