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持ち帰ったキャラで雑談 その二

401秋更ける:2008/10/08(水) 22:04:39
目を開けた時には既に布団のなかであった。
自分の匂いの染み込んだ枕に顔を埋めながら、ぼんやりと頭の中を整理していく。

ここは何処か?
   ―境界にある自分の家の、自分の部屋。

今はいつか?
   ―そろそろ支度をするべき季節。


「ん?」
頼まれていた服を手に障子に手をかけた紫は障子の間からはみ出ている何かに手を引っ込めた。
金色の糸のようなものの一本を摘み、軽く引っ張る。
ツンツン。
「むぅ」
おもむろに糸のようなそれから手を離すと今度は自身の頭の毛を一本ばかり摘み、引っ張る。
ツンツン。
「ん」
合点いったという様子で髪から手を離し、別の障子を開け、中を覗き込む。
障子に頭を押し付けるようにして横たわる人物(人外)が一人、それと荒れ放題の室内に目を丸くする。
はてさて寝惚けて探しものでもしたのか。
とりあえず布団を(紫なりに)綺麗に畳み、散らばった掛け軸だのを元の場所らしき場所へと戻し、布団を敷き直す。
一通り布団を整えてから、障子の人物を布団へ運び―
「いででっ」
痛みを持った腰を擦りながら、立ち上がろうとして―目が合う。
「痛そうね」
眠たげなまま、金髪の女性。
「まあ、持病みたいなもんだからさ」
苦笑いで、紫。
「さっき藍さんが一旦帰ってきてて、家のこと粗方やってくれたみたいよ。
なんでもぱぱっとしちゃうなんて流石だよ」
「主人がいいからね」
「違いない」
布団に潜り込む女性を見届け、入口に歩き出す。
「ねぇ紫」
障子に手をかけたまま、肩越しに振り返る。
「今はいつかしら?」


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