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持ち帰ったキャラで雑談 その二

400葉の落ちる音:2008/09/29(月) 22:13:22
窓の外で色付き始めた木の葉を見つめながら、少女は儚げに呟いた。
「嗚呼あの葉が全て散ったら、私ももう―」
その言葉が終わる間際に木が激しく揺れ、葉がバラバラと舞い落ちる。
容赦なく。大量に。
「・・・・」
庭では鬼ごっこをする子供達の笑い声が響いていた。

「焼き芋だー」
新聞紙にくるんだ芋を落ち葉の中へ放り込み、少女達は焼けるまでの時間すら待てないと言わんばかりにそこら中を駆け回っていた。
その様子を見守る紅の隣に女性がゆらりと現れる。
「おはよう、紫さん」
金髪の女性―紫はけだるそうに縁側に腰掛け、欠伸をひとつ。
そうして、ぼんやりとした視線を少女達に向ける。
「元気ね」
「まあ、子供ですから」
そう言うと手にした竹の棒で弱々しく燃える落ち葉をつつきながら―思い出したように問い掛ける。
「冬眠って、もうすぐだっけ?」
「えぇ」
すこし寒そうに手を擦り合わせながら、紫が答える。
「難儀なものね」
「割と楽しいわよ。
色々な夢を見て、現との境界に漂うんだから」
「じゃ、そろそろ食い溜めしないとね」
「えぇ」
ぱちん、とはぜる音を聞きながら、少女達の一日は過ぎていく。


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