したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

持ち帰ったキャラで雑談 その二

388デリコート将軍の乱:2008/09/01(月) 08:07:05
インペリアル=センターの炎に焦がされた空が段々白んできた。あげ雲雀なのりいで、かたつむり
枝を這い、神空にしろしめす。下で人間が命のやり取りをしていようが、保身や野心に躍起になっ
ていようが、朝は決まった時間にやってくる。そして、今この世で一番の保身に奔っている皇帝は
睡魔を撃退する超兵器の9杯目にとりかかっていた。

「あー…味も分からなくなってきた…クララ、オーダー66発令宣言の草案はできているのかな?」
「まもなくできあがるって」
「そうか、清書次第目を通して暗記しよう」

彼は宇宙軍出身の為、これといってやることが無い。その為、防衛の状況よりもこちらの方が重要
なのである。

もっとも、防衛の状況も気にする必要は無かった。いくら兵数で勝ろうとも、優秀なストーム・トルー
パーを選抜した近衛師団と百人力のロイヤル・ガード、一騎当千のソヴェリン・プロテクター達、そし
て堅固な城壁と強力な防御火力の前にクーデター軍は手も足も出なかったのである。

更に僥倖が、敵にとっては悲報が舞い込んだ。警察部隊からの報告によると、市内を制圧に向かっ
たクーデター軍が原因不明の壊滅をしたとの情報が入った。誰もが喜びと疑問の混じった顔をして
いたが、皇帝と彼の側室にはすぐに誰がやったか見当がついた。

「ヤラちゃんだね…」
「ああ、戦うのは大人の仕事だと何度言っても聞き分けの無い…」

銀河帝国第2皇女ヤラ=ピエット。彼女は公式には惑星アクシリアの名門軍人の一族から貰い受け
た養子ということになっているが、上層部では彼女が破滅をもたらす闇の一族のダークマターである
ことは公然の秘密である。その常軌を逸した戦闘力は人間の及ぶところではない。それでも皇帝と
皇后は彼女を実の娘同然に愛し、人としての生き方を教えてきた。だが、まだまだ彼女は学ばねば
ならないようだ。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板