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持ち帰ったキャラで雑談 その二

335紅白:2008/06/09(月) 12:49:26
「お前の事はあまり好きではなかったぞ、ゼロツー」
地面で無様に倒れている男を見下ろしながら、紅い悪魔が囁く。
背後に月を、手には深紅の槍を従えて、彼女は無表情のまま、腕をゆっくりと掲げる。
男はまだ動かない。
散々痛めつけていたからもしかしたら、もう死んでいるのかもしれない。
それでも彼女は男にとどめを刺すべく、槍を―
「……っ!」
視界を埋め尽くさんばかりの朱を男に投げるはずだった槍で迎え撃つ。
それでも、相殺するには少し及ばず、悪魔は舌打ちをしながら、朱に飲み込まれた。

「なんだレミリア。跡形もなく消し飛んで死んだか?」
肩を鳴らしながら、瓦礫から白い男が立ち上がる。
月を見上げながら、つまらなそうに溜め息をつき―
「お気遣い感謝しますわ」
背後から上がったその声に一瞬反応が遅れ、次の瞬間には彼は体から無数の針を生やしていた。
倒れ込む男の目の前に蝙蝠が集まり、一つの形を成していく。
「なるほど、蝙蝠となってよけたか」
血を流すことなく起きあがる白い男を前に紅い悪魔がにたりと笑う。
「そういうお前こそ」
針が男の中に完全に飲み込まれたのを合図に二人の足が動き出す。
悪魔が笑う。男も笑う。

互いに闇に生き、不死とされたもの。
そこがお互い気にくわなかったのだ。
片や夜の帝王、片や闇そのもの。

もはや戦いはルールなど存在しない、単なる力のぶつかり合いとなっていた。
悪魔が男の腕を千切り飛ばせば、男が悪魔の羽根を切り刻む。
もはや二人に理性などはありはしなかった。
ただ純粋に、目の前にいる相手を蹂躙し、打ちのめす。それだけだった。
瞳は狂気に彩られ、顔には壮絶な笑みを貼り付けながら。

結局勝負は両者の「飽きた」という一言で決着がついた。
二人にしてみれば、なんともなしに始めた戦いの勝敗など特に気にするものではなかった。
すっかりぼろぼろになった衣服をそこらに捨て、手近な場所に座る。全裸で。
「…そんな格好していいのか?」
特に裸でいる事に抵抗がないのか、男の言葉に悪魔が肩をすくめる。
「減るもんでもないだろ?」
その言葉に男は眉をしかめ、呟く。
「どこぞのパパラッチに撮られても知らんぞ」
パシャッ。
「……やるか」「……ええ」
ものすごいスピードで飛び去ろうとするそれの後を二人は猛スピードで追いかけるのだった。
全裸で。


gdgd


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