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持ち帰ったキャラで雑談 その二

334廊下:2008/06/06(金) 23:24:19
ギシリ、と廊下が軋む音に早苗は思わず肩をすくめた。
いつもの事なのだが、それでも寝惚け眼で廊下へ出ると体がすくんでしまう。
まるで子供のようだ、と溜め息を付きながら、廊下の奥の廁へと足を運ぶ。

ギシッ。ギシ。

しばらくしてふと気が付く。
自分の後ろに誰か、いる。
別に驚く事はなかった。きっと、八坂様か洩矢様か両親のどちらかも廁なのだろう。
大して気にも止めず、廁に入る。
その間にも廊下の軋みはゆっくりと廁へと近付いて―ふと妙な音が混じっている。

ギシッペタッ。ギシッペタッ。

二柱の足音とは違うそれに早苗の顔から血の気が引く。
擦り足気味な八坂様とも跳ねるように歩く洩矢様や両親とも違う誰かが、そこにいる。
途端、彼女は廁から出るのが恐ろしくなった。
心の中で二柱の名前と両親を呼びながら、その場で息を殺していると廁の前まで来た足音―何かの気配は
しばらく廁の前に佇んでいたが、やがてゆっくりと遠ざかっていった。
気配が遠ざかった瞬間、早苗は廁から飛び出し、飛ぶような早さで部屋へと戻っていった。
布団の中で震えながら、早く朝が来ることを祈り―ようやく、鳥の囀りが聞こえた頃
安堵の息を漏らし、布団から頭を出して―

「そこには恐ろしい顔の女性が私をにらんでいました…」
そう締め括る早苗にギャラリーの何人かは思わず身震いする。
「うー…今ので催してきたわ。トイレ借りるぜ」
襖に手をかけ、立ち上がったアサヒはそう断ってから廊下へ出た。
(たしかあっちだよな)
魔法の灯りを揺らめかせながら、廊下を進む。と―

…ギシッ…ペタッ。

足音が聞こえ、彼女は思わず振り向いてしまった。

そして、そこにいたのは―


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