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持ち帰ったキャラで雑談 その二

306訃報・下:2008/05/17(土) 23:49:59
「こんにちは、ディア」
 代理人は、その流れるような蒼い髪の毛先まで、普段とまったく変わらない。
 そもそも変わるところを見たことがない。
 無表情、無感情、無感動――震度8でもビクともしない最新の耐震構造を搭載した、鉄壁のアイデンティティ。
「――それと桃色の生命体」
「とってつけで何て失礼な!」
「ごめんなさい。――それと#F58F98の貧乳女」
「訂正後がわかりにくい上、明らかに中指立てて挑発されてる!」
「私の中指は何でも貫くZE☆」
「なら自分のこめかみでも貫いてなさいよ!!」
「個人的にはディアのいけないところを希望」
「どこ!? それはどこっ!?」
 頭から湯気が出ているアーチェの襟首を、猫の子よろしく引っ張り上げる。
「ちょ、邪魔しないでよリディア。今アイツにオートマチック・ロシアンルーレットを」
「代理人に遊ばれないの」
 ぴたりと動きを止めるアーチェ。ぎろりと代理人を見遣る。
 無論、睨まれた当人は眉根一つ動かさない。
「…何で今ここにいるのか、なんて聞かないよ。そんな気はしてたから」
「さすがディア。どこかの低濃度生物と違って理解が早いわ」
『何が低濃度がm』と、言いかけたアーチェの口を塞ぐ。
「そこを通してもらえる?」
「どうぞ」
 代理人がすっと入口からどく。
「ただし、目的地に目的の人物がいるとは限らないけれど」
「そうだろうね」
 まずはここから出ないといけないもの、と付け足す。
「いや、そういう問題ではなく」
 しかし、それに対する代理人の回答は、リディアの予想を絶望的に超えていた。


「――死んだ人間に会うことなんて、誰にも出来ないでしょう?」


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