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持ち帰ったキャラで雑談 その二

3確執編十章:豪雨の茶会      3/5:2007/05/13(日) 21:32:28

 ・二日目 PM12:00 サイド:アーチェ

「やっぱり観光地のおみやげ屋は風情があるデスねー」
 こういうところに来るとカメラスキーの血が騒ぐんだろう。
 さっきからカメラのレンズ越しからしか世界を見ずに、ふらふらとあちこちを彷徨う四葉。
「はい、ジョニーの糧さん。チーズ」
「おう! って誰がジョニーの糧だよ! ――僕は覗き魔だから」
「…わざわざ自己主張するあたり本物デスね」
 さすがに観光地だけあって、街並ひとつとっても住んでる街とはずいぶん違う。 
「いい、四葉。今度勝手に姿を消したらおでこに『迷子』って書くわよ。当然、油性」
「う゛っ!? そんな人間迷子札は激しくイヤデス…」
「あははは、弱そうな悪魔超人だね――僕は覗き魔だから」
「ならあんたも自分のおでこに『覗き魔』って書いとけば? 史上最弱のヘタレ超人が誕生するわよ」
 人が行き交うだけでいっぱいの細い道の周囲に立ち並ぶ、見慣れたそれとは違った家々。
「おぉ! 今や懐かし三角ステッカー! これはチェキデスっ!」
「へぇ、なんだか昔の駄菓子屋チックね」
「お、スコープじゃん。僕がガキの頃住んでたとこってド田舎でさ。
 よくこれ使って遊んだもんさ――僕は覗き魔だから」
「…子供の頃から覗き魔だったわけ、あんた?」
 ただ歩いてるだけなのに、不思議と穏やかな気持ちになれるのが不思議だった。
「あ、四葉。ハンカチ落とした」
「僕が拾ってやるよ。…はい、気をつけなよ――僕は覗き魔だから」
「ど、どこ覗いてるデスか!?」
「陽平…あんた白昼堂々、それは人としてどうなの?」

「もうイヤじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 春原が奇声をあげながら地面をのたうちまわりだした。
 即座に杏が蹴飛ばして黙らせる。賢明な判断だ。
 けど、今回は惜しくもすぐに復活した。
「何で普通に会話してるだけでヘンタイになってくんだよ!」
「春原」
 軽くこめかみを押さえてから――ひと睨み。
「罰罰ゲーム」
 気迫に押され、「ひぃっ!」と黙り込む春原。
「け、けどこれってあんまりだろ!」
「本当のことじゃん」
「どこの世界に『覗き魔』自称して歩く奴がいるんだよ!」
「最初の一人、っていい響きだと思わない?」
「場合によるだろっ!」
「はいはい、わかったわよ。――なら罰罰罰ゲームね」
「もうイヤじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」


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