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持ち帰ったキャラで雑談 その二

292紅夜:2008/05/06(火) 08:18:07
(さて、どう終わらせたものか)
視界を塞ぐ紅の波をかわしながら、彼は月を背後に浮かぶ少女を見上げた。
機嫌がいいのか、人であれば卒倒しかねない笑みを彼に向けながら、その手を振るう。
ばっ!と少女の姿が無数のコウモリへ四散し、その一つ一つからナイフが彼へと降り注ぐ。
「ふん」
それに対してか、男は鼻を鳴らし、少女ど同じ様゙に四散した。
「そういえば、貴方も霧になれるんだったわね」
コウモリ達が集まり、元の形へと戻りながら、霧になった男を見つめる。
「お前ほど万能でもないがな」
少女と対になるような、黒く深い闇を纏いながら、男が答える。
紅に呑み込まれながら、黒へと染まる場で二人は暫し見つめ合った。
その視線は愛しい恋人同士のそれの様な熱を帯び、獲物を狩る獣の様な鋭さを秘めていた。
「そろそろ、夜が明けるわね」
少女の言葉が二人の時間の終わりを告げ、
「ああ、また忌むべき朝が来るな」
男の言葉が始まりを告げた。

「なら」
「今この時を」
「楽しみましょう」
「楽しもう」


「「こんなにも月が紅いから」」

日の光が世界を染めるその時まで紅と黒は世界を染め上げる。


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